【感想・ネタバレ】戦百景 大坂夏の陣のレビュー

あらすじ

慶長20年(1615年)3月、戦乱の気配が再び漂い始める。前年の暮に成った、いわゆる「大坂冬の陣」の和議が早くも崩れようとしていた。和議の条件で棄却された二の丸、三の丸の堀や柵が再建され始めていたのだ。それに対し徳川方は、牢人の解雇か豊臣家の移封を求めるが、豊臣家はそれを拒否。徳川と豊臣はついに手切れとなった。総勢15万を下らない徳川方に対し、豊臣方はその約半分。しかも「冬の陣」のときと違って、堀のない城では豊臣方は打って出るしかないのだ。──緒戦で命を懸けて戦う後藤又兵衛や藤堂高虎、浅野長晟。豊臣を滅亡させることを躊躇う徳川家康。牢人集を制御できない大野治長。乾坤一擲を狙う真田信繁。呪縛を乗り越えようとする豊臣秀頼。諸将の思惑が入り乱れるなかで、いよいよ戦乱の世の終止符が打たれる!

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Posted by ブクログ

歴史好きにはたまらない戦百景シリーズ!豊臣VS徳川遂に決着の「大阪夏の陣」今作では大野治長が意外とカッコよく描かれていてビックリしました……真田信繁、幸昌親子の別離のシーンでは不覚にも涙が……

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2025年04月05日

Posted by ブクログ

戦百景八作目は、大阪夏の陣。前作からの続編です。それはそう。

なんといっても、真田信繁の家康本陣強襲が白眉。後藤又兵衛の最期も死場所を得られた故の滅びの美しさはありますが、信繁の無謀が乾坤一擲の一撃になる様は、迫力と覚悟が魅せる昂りが凄まじいです。
戦略を戦術でひっくり返すことは難しく、それ故に古今稀なることとして歴史に残るのでありますが、その困難を知るからこそ、成し遂げる寸前まで達した真田の一撃が心を撃ちます。

秀吉が朝鮮出兵をせずに、国内の安寧に勤めていればこの結果はなかったのだろうか。五大老をはじめとした大大名の力を削っていって、豊臣家の中央集権化を進めていれば、という妄想はアリなのかしら。
惣無事令が、軍事で言うとその一端になるのかなと思うのですが、どうなのだろう。結果的には、徳川二百五十万石がいるので、似たような戦いは起こっていたのかもしれない。大坂でなく江戸とかで。そういう架空戦記も面白そうです。

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2025年08月16日

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