あらすじ
なぜ「おじさん」ばかりが権力を握る組織は劣化するのか。日本企業が長期にわたって停滞しつづけた真の理由に迫る。
中高年男性ばかりが経営の主導権を握る、同質性集団が陥る罠とは何か。激動期に30年も現状維持を選択した「サラリーマン社長」の生態をはじめ、新卒大量一括採用と終身雇用がもたらした弊害など「日本型組織」の問題を読み解く。
行動経済学や社会心理学など豊富な学識をベースに、さまざまな企業実例なども紹介しながら解説する、ユニークな日本組織論が誕生した。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ホフステッド指数に興味のある方ならぜひ、一読を。
リスク回避の傾向を遺伝子説で説明している。
「しがらみ」を長期的戦略的互恵関係とする分析も良い。
タイトルは男子系となっているが、男女はあまり菅ン系内と私は思う。
Posted by ブクログ
著者の視点は他と全く違う面白さがある。今回は、「行動科学・脳科学」の見識が加わり、新たな視点が加わったことに敬意を表したい。
1.日本企業の同質化 男性社会・一括採用により形成され日本独自の特性へ
右肩上がりの成長期はプラスに機能したが、人口減少・市場縮小下では逆効果
2.
3.
4.
5.
Posted by ブクログ
ルディー和子、男子系企業の失敗(2023)
日本の長期に渡る停滞を、主にヒトの「バイアス」という観点から論述しており、とても腹落ち度の高い内容です。
---本文より---
その業務プロセス、固執するほど有効ですか?(P27)
経営者も従業員も変わりたくない日本企業(P40)
社長の周囲に、イエスマンが集まる科学的必然(P46)
-「確証バイアス」と「忖度」のタッグが5年以上続くと、社長のまわりにはイエスマンばかりが集まるようになる。
「私の組織のメンバーは個性豊か」の誤謬(P82)
-社会心理学で「外集団同質性バイアス」と呼ばれる認知バイアスがある。同質性が高い集団のメンバーは、自分が属している集団のメンバー間には多様性があると認知する。そのくせ、自分が属していない外の集団に対しては、メンバー同士が互いに似ており同質性が高いと認知する。
雇用維持と世界最低なエンゲージメントの矛盾(P175)
--------