あらすじ
食い倒れの街・大阪へ修学旅行にやって来た小林たち。
宇野達とともに海遊館内を見ている途中で、宇野の体調に異変が。
静かなところで休む宇野に付き添う小林は、悠然と泳ぐ巨大なジンベエザメを前に、
最近感じていた自分自身の変化を、ぽつりぽつりと語り始める。
漫画賞を総なめにした友情物語、第6巻!
金髪ヤンキーの小林は、みんなが簡単そうにやっていることも間違えてばかり。中々上手くできません。そのためバイトも続かず、勉強もドロップアウトぎみ。
そんな彼のクラスに宇野啓介が転校生としてやってきます。
彼はちょっと変わっていて、常に声が大きく、汚れたノートを常に持ち歩き、独り言を言ってずっと笑っています。
彼は記憶するのは得意だが、同時に複数のことをこなしたり臨機応変が苦手。その他にも苦手なことがいっぱい。
彼の姿を見て「ヤバイ奴がきた…」と思う小林ですが、ふとした出来事で距離が縮みます。
そしてある日、小林の幼なじみである朔が宇野をからかう事件が。
宇野を心配し一緒に下校した小林は、宇野が家で号泣している姿を目の当たりにします。
彼が常に持ち歩いているノートに「悔しくても泣くのは家に帰ってから」と書かれているのを見た小林はショックを受け、いつもニコニコしている宇野の心の内を知るのです。
自分をからかったり怒ることもなく普通に接してくれる小林に特別な感情を抱いた宇野。
宇野のまっすぐな言動に変な奴と思いながらもどこか尊敬している小林。
苦手なことが多いふたりが送る瑞々しい青春物語です!
昨今「生きづらさ」という言葉をよく耳にします。
ですが「生きづらさ」と言っても具体的には人それぞれ。
実際に「生きづらさ」を感じていても、何がどう生きづらいのか言語化できず、余計にイライラが募りより生きづらくなることもあるのではないでしょうか。
この物語はそんな言語化できないモヤっとする生きづらさをひとつずつ紐解いてくれるのです。
物語の中で宇野は自分のことを
「わからないことがある時は一人で宇宙に浮いているみたい」と表現します。
そして、「でも宇宙を歩きたい!」と。
その言葉に衝撃を受けました。確かに宇宙空間に一人になったらもの凄く怖いし混乱しますよね。
それでも歩きたいと思う宇野の強さに心が震えました。
「人と同じように生活するのに、工夫が必要な人もいる」ということを知った小林も影響を受け、自分自身としっかりと向き合うように変化していきます。
優しさと工夫で少しずつでも彼らが楽しく過ごせるようになりますように、そう願わずにはいられません。
そしてタイトルの通り、ふたりが宇宙のような不安な状況でもしっかりと歩いていけるよう成長する姿を見ていきたいです。
時代が変化している「今」だからこそ描けた物語をご堪能ください。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
大阪に修学旅行に行ったり天文部の合宿に行ったりする6巻。
朔くんが宇野くんの事を「だってあいつ絶対障害あんじゃん」と言ったシーンでドキッとした。この作品の中で「障害」という言葉が出てきたのはおそらく初めて。朔くんも過去や家庭に色々背負ってる事は分かるが、なんとかレッテルを貼らずに宇野くんと仲良くできないものだろうか…。
そして天文部の先生のバックグラウンドがなんだかじんわり涙が出た。大人は子供より少し長く生きているけれど、大人もたった一回の人生を生きているに過ぎない。その中で、大人は子供を良く導く為に、何を渡せるだろうか。考えさせられる。
作者の人間に対する厳しくも温かい視線が冴える名作。
Posted by ブクログ
6巻は、成長、変化していく子どもを見つめる大人の視点が多く描かれていた。
天文部の顧問の先生や宇野の姉ちゃんのような、悩みながら大人をやっている大人が描かれていて、少し世界を優しく見られそうな感じがした。
宇野くんが、嫌なことや疲れたことを周りに伝えられる姿は、見習わないとなと思った。
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情けない自分と誇らしい自分の間で
反復横跳びしてその差に
ゼエゼエ言いながらそれでもそうして
それでもそうして
生きていくしかない
人生は1回
自分の生き方しか経験していない私
その中からどうやって
君たちのためになることを伝えることができるだろう
どうやったら恐ろしいエネルギーに満ちた君たちは
それらを受け取ってくれるのだろう