あらすじ
誰にも知られたくなかった素顔
キャスターから国会議員へ転身、大臣、さらには都知事へと、権力の階段を駆け上ってきた小池百合子。しかしその半生には、数多くの謎が存在する。「芦屋令嬢」時代、父親との複雑な関係、カイロ留学時代の重大疑惑――彼女は一体、何者なのか? 徹底した取材に基づき、権力とメディアの恐るべき共犯関係を暴いた、衝撃のノンフィクション!
私は小池百合子という個人を恐ろしいとは思わない。だが、彼女に権力の階段を上らせた、日本社会の脆弱さを、陥穽を、心から恐ろしく思う。(「文庫版のためのあとがき」より)
※この電子書籍は2020年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
読み終わったあと、気分が悪くなった。ネガテイブな記事が殆どだが、いずれも信憑性が高い 著者が3年半 100名と遭って書いた本
華やかな外見と裏腹に、つきまとう黒い噂 読み進むと、いつも嘘八百を並べており彼女の言うことは噛み砕いて判断しないと誤解すると感じた。
都知事選で、対立の石丸候補が追求していた都知事のブラックボックスとは何の事か?調べたくなった。
・頬の痣は生まれつき
・父親勇次郎はどうしようもない人物 騙す、逃げる、政治家に取り入る。立候補して落選 中東で暗躍
下には威張り散らし、上にはへびつらう。破産したときも誰も助けようとしなかった。
・エジプト(軍事国家)時代同居人早川氏発言:ヒルトンホテルの備品を平気で持ち帰り
卒業していない事実を、親展の手紙でマスコミに送る。
一生恐怖にかられて生活しないといけない。帰国も出来ない。
・学生時代に生活費目当てに結婚 1年で離婚
・カイロ大学通ってもいないのに首席で卒業出来るわけが無い。大臣になってから卒業証書を作らせた疑惑
公開している卒業証書が2種類有る 大学ロゴが違う
2回飛行機事故に遭いかけた。。も大嘘 辻褄が合わない
・番組にやってきた著名人には、一緒に写真を撮り、後日礼状を郵送。この方法で人脈を築く。
・舛添と1年間付き合い。捨てられた腹いせに政治家転身
・阪神大震災時 陳情に来た女性たちが訪ねてきた時
マニキュアを塗り終わったあと、”帰って。”の一言
・豊洲市場移転の混迷ぶりは目を覆う 嘘つき!の怒号
・敵を作り出して攻撃し、その憎悪を大衆に植え付ける事で自分への指示に繋げていく。。。トランプそっくり
・新型ウイリス初期 東京都が備蓄する防護服30万着を中国に寄付してしまい大失敗 記録が無い
結果、初期対応がすごく遅れ、医療崩壊を招くことに
・巻末に小池の著書リストがあるが これほど発行しているとは。。。。
Posted by ブクログ
もしここに描かれていることが全て本当なら、恐るべきホラーだと思う。
美内すずえあたりに漫画化してほし…いや、『ガラスの仮面』の続きを早く。
上昇志向が強くて、権力者に近づいては、大ぶろしきを広げすぎて失敗する。
そんな父親に振り回された少女時代。
芦屋に住んでいれば皆お嬢様というわけでもないだろうに、レッテルを貼ってしまえば疑うことのない日本人の特性(?)を逆手にとって、お嬢様で通す。
カイロ大学に籍を置いたという事実だけで、首席で卒業したと触れ回る。
気づくと周囲に迷惑をかけ通しだった父親と同じ生き方をしている。
笑顔で近づき、権力者に引き立ててもらう。
利用価値があるうちは横にべったりと侍り、利用価値がなくなったら、または自分を軽んじていると思ったら、あっさりと次に乗り換え、過去を顧みることをしない。
節操なく政党を渡り歩き、その都度大衆に受け入れやすいワードを連呼して、人気を博す。
不要の人間は容赦なく切り捨て、自分と対立した物には徹底して報復をする。
嘘を書いているとは思わないが、これはあくまでも徹底した取材を行った著者の見方。
本人の弁を聞いて判断しなければ、事の真偽はわからないと思う。
しかし、著者が直接の取材を申し込んでも、彼女からの返事は一切ないのだという。
これがすべて真実だとしても、小池百合子を女帝とは思えない。
東京都庁という狭い帝国のなかなら女帝なのかもしれないけれど。
つまり振り回される職員の方たちがお気の毒という意味で。
でも、女帝(男帝でも)って、自分が背負っている背景に固執する。
自分の帝国にプライドがあってもコンプレックスがあっても、帝国を守る。
彼女はいつか、都政を捨てて国政に戻るのではないか、都を切り捨てるのではないか、という危うさはぬぐえない。
だから彼女はヤドカリではあっても、女帝ではないと思う。