あらすじ
映画館でバイトを始めた恵介。そこで出会った映写技師のルカは、一歩も外へ出ることなく映写室で暮らしているらしい。なぜ彼女は三年間も閉じこもったままなのか? 「ルカの過去について質問してはいけない」など三つの不可解な約束に困惑しながらも、恵介は固く閉ざされたルカの心の扉を押し開いていく。切なく胸を打つ、青春ミステリ感動作。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
面白い
映画をみているよう。
恋愛小説の分類に入るのかもしれないけど、さわやかで、そして引き込まれる描写と話の進め方。
設定もなかなか面白い。
途中で出てくるバイトの女がいるんだけど、それが今一歩、あまり面白く絡んでこないのが気になったけど、基本的には話の筋もしっかりしていて面白い。
読む価値のある話である
Posted by ブクログ
いい話!
映画化するのか―ぜひやってほしいね、これは。
徐々に、すごーくゆっくり進展していく恋。とっても優しい、あったかい愛。傷を包むように大事に求めて。素敵すぎるなあ。こういうのすごくいいと思う。レイジの乱れっぷりが対照的ですさまじいし笑 読後感爽快。すっきりした気持ちになります。
Posted by ブクログ
2019.10.4 本棚の整理のために再読。
辛い過去を持ちながらも教師という夢を持ち、前を向いて努力する主人公・恵介と、映画館の映写室に3年間引きこもり、辛い過去と向き合えないでいるヒロイン・ルカが、映写技士の仕事を通して惹かれあい、ルカが過去を乗り越えていく青春純愛作品。
始めは、ルカが3年間引き込もった過去にミステリー的な要素を少し感じたが、徐々にわかってきた理由が辛くて悲しすぎて、原因の男が人として腐りすぎてて嫌悪感を感じてしまい、ちょっと読むのが嫌になりそうだった…恵介の父親も最低すぎて、こっちが罵りたくなる…。
そんな中、恵介と弟・春人の強さと優しさが心に染みたし、細かすぎる映写技術の難しさや素晴しさ、ルカが剛造さんから受け継いだ映写に対する信念、舞台となった足利・渡良瀬川の美しい風景描写はとても良かった。
Posted by ブクログ
うーん。関口さんの作風は好きなので、全然読み進めたのですが、★3つなのは、ちょっと自分では消化不良感があるところですかねぇ。
大体途中で物語の最後のほうまでの流れが予想できてくると、やっぱりその通りになるのか?みたいな。
あと、レイジの使い方がちょっとねぇと。もう少しアクの強いキャラなので使ってあげて欲しかったかな。あっさりとフェードアウトしちゃうのはびっくり。
でもま、好きな作家さんなのではずれではなかったので良かったです。
Posted by ブクログ
三年間も映画館での引きこもり生活を続けているルカ。休学して実家に戻った大学生の恵介が彼女と出会うところから物語は始まります。
序盤は、ルカのミステリアスな境遇をのぞけば、奇をてらったところのないさわやか〜な青春小説な印象。直球ストレートな内容ですが、僕は結構この序盤は好きでした。
ただ、レイジが登場して彼の奇妙な行動や過去のお話が現れだす頃から、その奇行っぷりに妙な違和感を覚えて、本への没入感が損なわれて行く感覚がありました。
それがあったので中盤はすこしテンションが下がりましたが、ラストシーンは感動的でとても良かったです。恵介とルカがお互いを思い合うところと、描写された情景の美しさが相まって、胸に込み上げるものがあります。
映画化が予定されてるそうですが、このラストシーンを早くスクリーンで見てみたいです。
ちなみに映画での恵介役は高良健吾さんだそうですが、ルカ役はだれだろう?個人的には恵介役よりもそっちが誰かの方がキャスティング的に重要だと思うので、めっちゃ気になるです…