あらすじ
プレゼンされた首吊り死体たちと不可解なメッセージ。Gシリーズのターニングポイント。地上12メートルの松の枝に、首吊り死体がぶら下がっていた。そばには、「η(イータ)なのに夢のよう」と書かれた絵馬が。その後も特異な場所での首吊り自殺が相次ぐ。一方、西之園萌絵は、両親の命を奪った10年まえの飛行機事故の真相に近づく。これら一連の事件に、天才・真賀田四季は、どう関わっているのか――?
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Posted by ブクログ
西之園萌絵の核心に触れる物語。最初に出てきた時にはただの過去の事故でしかなかった両親の死。それがここに来てスポットがあたる。あれは事故ではなく事件。そしてその裏には真賀田四季が。犀川先生が萌絵が事件に首を突っ込むことに寛容だった理由もわかる気がする。S&Mシリーズは萌絵にとって自分が封印したものの代理にすぎない。本当は両親のことが知りたかったし悲しみたかった。でも封印したから他で補った。その萌絵は今作で両親の死の真相に迫る。それだけではなく、愛犬トーマとも死別する。トーマの死に涙を流せること、それは萌絵が両親の死を受け入れたことを意味するのだろう。ありがとう。トーマ。
萌絵の行動原理が九条櫻子みたいだなと思った。性格は全然違うけど、好奇心の根底にあるものはどちらも悲しみ。自分の弱い部分故のもの。人間らしい部分。
結局ηが意味することはわからない。深川が書いた?何故高所で首を?凝った自殺を?何も明かされず今作は終わる。意味を求めてはいけないのだろうか。
懐かしい人達のオンパレード。満を持して瀬在丸紅子登場!今作の探偵役でもある。萌絵との義母(仮)と娘のやりとりが微笑ましい。でもそれだけじゃ終わらない。死について、おそらく犀川先生よりも真賀田四季のように考えられる紅子の言葉を聞いて、萌絵は何を思うのだろう。
Posted by ブクログ
去年からすべてがFになるから読み始めて
全ての作品に感動というか感心していたのだけど
今回は始めて泣きました。
トーマが死んでしまったからとかでなく
西之園さんの成長に対してなのかな。
話としては見えなかった糸が見えていくような
見えそうで見えないような感じ。
Posted by ブクログ
もうこれは!シリーズ終盤に向けていろんな伏線が回収されていく…飛行機事故、真賀田四季…
そしてなにより萌絵の成長……
D2の自分に萌絵を重ねたりもしつつ、友達が急に結婚する感じとか…D論…査読…そして助手採用
ここまで読んで来て追いついて来た
トーマが死ぬところとか、めちゃ泣いた…
犀川先生との距離の近づき方も見ていて安心する感じ
Posted by ブクログ
【あらすじ】
地上12メートルの松の枝に、首吊り死体がぶら下がっていた。そばには、「η(イータ)なのに夢のよう」と書かれた絵馬が。その後も特異な場所での首吊り自殺が相次ぐ。一方、西之園萌絵は、両親の命を奪った10年まえの飛行機事故の真相に近づく。これらの一覧の事件に、天才・真賀田四季は、どう関わっているのか――?
【感想】
Posted by ブクログ
Gシリーズ、第六作。いや〜もう言葉にならないくらい、豪華絢爛のメンバでした!萌絵ちゃんに犀川先生、ラヴちゃんと金子君(あっ!?結婚おめでとう。笑)、紅子さんに保呂草さん、ラスボス?四季博士。で、物語はというと・・首吊り事件は何にも解決せず、最後はトーマの“死”という形で(前半を)終え、次作からは萌絵は東京のW大(早稲田かな?)の助手?で(後半を)スタートさせるようだ。もうワクワクが止まりませんな!
Posted by ブクログ
う〜ん、謎は解けたのか?!
読み終わった後もずっと考えてしまう(別に何か考え付くわけじゃない)。
何が解決したのかすらわからん
という事はきっと今作の本質はそんなとこじゃなくて…
やっぱラストのとこなんだろうな
あとがきの「喪」の仕事の話に助けてもらったが、多分あそこだ
静かに終わるラストは今までとは明らかに違う空気を運んできて
静かに次作への流れを紡いだ。
Posted by ブクログ
とうとう来ましたね、30冊近く読んでやっと来ました。とんでも伏線回収。
もう連続首吊り自殺とか正直どうでもいいから置いとく。萌絵の両親が亡くなった飛行機事故は仕組まれたものだったのか、真賀田四季はどこにいるのか、彼女は何を成し得ようとしているのか。
紅子さんは一目で真賀田研究所が核シェルターの構造と見破ったけど、犀川先生も同じ印象を持っていたのか、それとも紅子さんのほうが真賀田四季を理解しているのか。。
あとがきでも書いてあったけどこのシリーズに置いてやっぱり探偵は海月くんじゃないんだね。わっくわくします
Posted by ブクログ
浪人時代に現実逃避のためだけに読んでしまっていて、内容を忘れていたため再読。
萌絵の飛行機事故への感情やらぶちゃんと金子くんの関係の変化、保呂草さん、瀬在丸さんの登場など色々と詰まっていて、何シリーズか忘れそうになる。事件に関しては結局犯人が誰か、そもそも犯人なんているのか、もちろん動機が何だったのかも説明されずに終わる。Gシリーズでは集団自殺が連続で起こっていて、色々な人物の死に対する考え方が語られる。
何を考えようと、結局生きているものは死んでしまう。考えることに意味なんてないと思うし、他人に共感はできても自分の考えを変えることはなかなかできないと思うけど、それでも人が何を考えているか知りたいと思う。やっぱり森博嗣先生の作品はとても魅力的で、他の作家さんを読んでもまた戻ってきてしまうなと思った。
Posted by ブクログ
G6
自殺(?)たちの真相は明らかにならないのだけど、久々の金子くん登場で昔の飛行機事故がただの事故じゃないのかもしれないことや真賀田四季に近づく予感がじわじわする、大きな動きがあったような。
たくさんにもやっとするけど、ぐんと考えることが多くて、展開もあり、キャラのことを考えることもあり。他の作品よりいらっとせずに楽しめた。何も解決してないけど。
トーマのところじわりとしてしまった。
ありがとうって思える別れ、大事。
Posted by ブクログ
3
連続自殺の話。地上12mの松の木の上など通常でないところで首吊りが。池の真ん中やラブちゃんのベランダ。萌絵の両親の飛行機事故の話と四季との関連、萌自身も両親の事故に向き合い始める。飼い犬トーマの死。
無差別殺人は嫌なので納得できる動機、加害者のなんらかの正当性を期待する。防げるという幻想を持ちたい。愛のベランダでの自殺事件を機に、反町愛と金子が結婚。久慈博士と紅子、沓掛が妃真加島(ひまかじま)へいき調査。四季が隠れたいたよう。保呂草=椙田の事務所を赤柳が訪問。集団自殺は四季によるマウスの実験か。自殺は若者より老人が多いらしい。自分で今と決めて死にたいと考えるのはそんなに不思議ではないと紅子。
謎の組織の活動やキャラの謎はまだ見えない。次が気になる感じ。なかなか面白い。