【感想・ネタバレ】貧乏ピッツァ(新潮新書)のレビュー

あらすじ

17歳でフィレンツェに留学。極貧の画学生時代に食べたピッツァの味が、今でも忘れられない――。トマト大好きイタリア人、ピッツァにおける経済格差、世界一美味しい意外な日本の飲料など、「創造の原点」という食への渇望を、シャンパンから素麵まで貴賤なく綴る。さらに世界の朝食や鍋料理、料理が苦手だった亡き母のアップルパイなど、食の記憶とともに溢れる人生のシーンを描き、「味覚の自由」を追求する至極のエッセイ。

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感情タグBEST3

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貧乏=美味しいモノは食べられない、ではない事
「なんだか美味しそうなのに」ヤマザキさんはお好きでは無い、たくさん採れ過ぎるトマトやお母様の作り過ぎてたアップルパイの話など
食べ物がたくさん出てくるエッセイはやはり楽しい

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2025年09月04日

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楽団員のシングルマザーの元、食べた「暮しの手帖」レシピの母の手作り料理、アップルパイ。イタリアでの貧乏画学生の頃の食事。
食の記憶をたどりつつ、貧乏でも決して貧しくなかった料理の数々、食の記憶。
ペーソスに富んだエッセイは名人芸。

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2025年07月31日

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最近読んだエッセイ本の中では、一番良かった。コロナ禍に執筆されたようだ。
本書のテーマはずばり、食べもの。食というのは誰にも共通のトピックで、だからこそ著者のテイストが表れやすい。
多忙なビオラ奏者の母に育てられた著者は、14歳で欧州を一人旅し(!)、17歳でイタリアに留学する。その後イタリアで未婚で出産し、帰国してテレビでイタリア料理を紹介したり、イタリア語を教えたりした。14歳年下のイタリア人の夫と息子と世界各地で暮らし、数年前に漫画がヒットした。
そんな激動の人生を歩む著者の、各地での食べものにまつわる思い出や現在思うことが綴られている。文章に嫌味がなく、同じく外国生活が長い私は妙に共感できた。
食うや食わずの貧乏学生時代に食べたもののありがたみ。お腹が空いていれば、どんなものでも美味しく感じることができる。若さゆえの逞しさ、そしてどこでも現地の人とうまくやっている様子が頼もしい。イタリア人が食べているものの描写がとても美味しそうで、またイタリアに行きたくなった。お金をかけたお洒落な料理もいいが、シンプルなサンドイッチやピザで十分なのだ。著者にとっての「おふくろの味」とは、そして息子にとっての「おふくろの味」とは。
彼女の他のエッセイも是非読んでみたいと思う。

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2024年07月15日

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知らず知らずのうちに自分も飽食でわがままになっていたなぁと考えさせられた。空腹と貧乏は本当に最高の隠し味だと思う。

旅先ではその土地のものを、そして日ごろは住んでいる環境のものを味わいたいし、生まれ育った環境や文化の味を大切にしたいなぁと思う。

美食と金銭価値は決して結びつかないというのはその通り。

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2024年03月21日

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「ヴィオラ母さん」に育てられた食に関する最強のエッセイ第二弾! 幼少期の食に係るトラウマが爆発する様が大爆笑を巻き起こす! この親にしてこの子あり!  親子の絆の素晴らしさを感じさせられる傑作です。

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2024年05月24日

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書店で平積みされているのをたまたま見かけ、イタリア人のマッシさんが紹介していた本だなと手に取ってみたら、数日前に読んだ「ラテン語で世界はできている」の著者ラテン語さんと対談していた方だと気づく。実は「テルマエロマエ」の作者さんであるということも知らなかった。

イタリア人が食に強いこだわりを持っているのは知っていたが、自分たちの食文化に誇りを持っているがゆえに、実は食に対してかなり保守的だというのは意外であった。これはイタリア人に限ったことではなく、私の知る限りではトルコ人も似た傾向にあるように思う。食わず嫌いが多く、少しの味見も怖くて試したがらない。なお、過去最も怖がられ不評だったのは海苔。

そう考えると、日本人も食への執着が強いが、外国の食べ物にも積極的に挑戦し、自宅で作ってみたり企業も商品化したり、時には一大ブームにすらなったりと、かなり寛容なのだなと気づかされる。

しかし、異文化食に対する姿勢がこれほど違っていても、ゴージャスで洒落たお高い料理よりも慣れ親しんだシンプルな家庭料理が一番おいしいという認識は、イタリア人も日本人も同じなのが面白い。むしろこれは世界共通の認識ではないかなと思う。

おなかがすいていれば、なんだって特別なご馳走になる。安上りでも、手が込んでいなくても、シンプルな料理をおいしいと感じられるのは実はとても幸せなことなんだなと思う。人生って食べることなんだなぁ。

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2024年02月02日

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食べ物、家族、海外の食、色々興味深い楽しい本でした。ヤマザキさんのお母さんの、暮しの手帖のくだり、何となく気持ちがわかる私です。少ししたらもう一度読もうと思います。

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2024年01月07日

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 「テルマエ・ロマエ」からのファン。漫画も最近作は既視感があるので、エッセイの方が面白い。毎日新聞の書評欄に紹介されていたので、即購入して一気読み。 
 前作「パスタぎらい」同様に世界の食文化を題材とした比較文化論。どのエピソードも面白いし、文章もとても上手。ヤマザキマリのお母さまがすばらしい子育てをされたんだなといつもしみじみ思います。気軽に美味しいイタリアンを食べたくなりました。高級な敷居の高いところなんて行かなくていいんですね。

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2023年12月24日

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P236
あとがきより

貧乏だからといって、まずいものしか食べられないということはない。味覚というのは想像力の力を借りさえすれば、いかようにでも美味しさという幸福感を与えてくれる。

イタリアでのド貧乏学生時代は、お金も食べるものも、無くなり絶望的な状況に陥ったことが何度もあるが、そんな時にやっとありつけた食事の美味しさだけは克明に覚えている。
安寧の中でいただくミシュランの星付きレストランでのゴージャスな食事もいいけれど、私にとって美味しさとは、空腹と食欲という本能の容赦ないアグレッシブさがあってこそ、極みをもたらしてくれるものなのである。


以上あとがきより
このエッセイを集約していることばだと思います。


この本は貧乏でも美味しく食べられたイタリア料理(何も具材が入っていないけど凄く美味しそうなパスタ他)から始まり、美味しそうなものがたくさんでてくるエッセイです。
ヤマザキマリさんは地元北海道のテレビ番組で料理コーナーに出演されてイタリア料理を教えていらしたこともあるほど。
レシピ本出して欲しいと思いました。出してください!!

イタリアの美味しいものは、パスタ、ピザはもちろん健康にもよい青魚、オリーブオイル、大豆、蜂蜜、トマト、メロンetc。

最近年を経てからは日本のデパ地下の魅力。
又、イタリア人の夫は、日本の牛乳が一番美味しいと言い、栗饅頭が大好きだそうです(モンブランに似ているから)。
身近なところでは日本の旅館の和朝食。私が食べたことがないものでは中国の火鍋が美味しそうでした。

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2023年12月14日

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ヤマザキマリさんは、17歳から始まった海外での生活により、数多くの食へのこだわり、戸惑い、感動と入り混じっている。
マリさんの人生を食で振り返るとともに、イタリア人の生活、食について、我々も垣間見る事ができる
僕たちが、想像している以上に、イタリア人は、トマトや野菜を食べ、信じられないくらいにオリーブオイルを使うという事がよくわかる。

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2025年07月23日

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イタリアの家庭菜園でトマトがなりすぎ、食べても食べてもなくならない、と。トマトが大好きなのでうらやましくて…毎日おなかいっぱいのトマト食べたい。なのにヤマザキさんはトマトがあまりお好きでない、とのこと。
貧乏時代に食べたもの、というのがどれもおいしそう。豆とパスタを煮込んだもの、夏に食べる茹でた米のサラダ、そしてペペロンチーノ。
お母さんのブームが去るまで同じメニューを作り続ける、ロールパン、アップルパイなどそれほど手間のかかるものを忙しい中作っていた、その気持ちはまさに親の愛だなあ。暮しの手帖が教科書だった、というエピソードも。
『貧乏だからといって、まずいものしか食べられない、ということはない』確かにそうだ。
ヤマザキさんの周りには色々なかたちの愛が溢れている。

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2025年04月10日

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『テルマエ・ロマエ』でも有名なヤマザキマリさん。17歳で単身イタリアに留学し、貧乏生活の中で食べた美味しかったものや、イタリア、日本、世界の食文化について楽しく知ることが出来るエッセイ。

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2024年12月27日

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朝ごはんは慣れ親しんだものを食べたい感覚、同感。異文化に興味があって、挑戦したいと思いつつも胃は正直。一気に読めてしまう

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2024年11月23日

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この方の軽快な文章が好きです。
考え方も好き。
だって、私であれば思いもつかないようなことをバンバン発言してくれてるから。
札幌のイタリアンレストランの方々には少しだけ?同情しますが…。
もっと彼女の頭の中を知りたい。

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2024年10月01日

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食事というものは、言うまでもなく、空腹を満たすためだけのものではない。文化や歴史(その地域の、また家族の)がギュッと詰まった、いわば人間の生命活動そのものだなと改めて思った。
色んな文筆家が食にまつわる著作物を出しているが、その作家の個性がよく表れると思う。
この本はヤマザキマリさんならではの経験談や思考も面白く、彼女の魅力が味わえる。

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2024年08月10日

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お腹空いた。今日は何食べよう?

フードコートでもレストランでもデパ地下でも、テイクアウトでもウーバーでも、世界各国の料理が手軽に美味しく食べられる日本という国に改めて驚くとともに感謝。
ベッピーノさんいわく、日本の牛乳が世界一旨いらしい。

我が子たちの「おふくろの味」は一体何になるんだろうか。
そもそも「おふくろの味」になるものを提供できているのか不安になった。

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2024年04月14日

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ネタバレ

妻の購入した本。イタリア生活が長かった山崎さんが、日本とイタリアの食文化の違いを綴った本。ピザは原価がとも安いのに日本人は千円も出す。ビールも日本のものは美味しい。海外から見るとデパ地下は天国のような楽しさ。
お袋の味の1位は肉じゃが、味噌汁、卵焼き
鼻くそを入れてる民族もいた。楽しく生きることが重要との締めくくり。

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2024年04月03日

Posted by ブクログ

食は文化であり、歴史でもあり、幸せをもたらすものでもあり、味覚の記憶と共に人生を織り成すものでもあります。
また、食は活力の源泉でもあり、その美味しさは金銭的価値にリンクするものでなく、食する時の食する人の心の有り様、その時の空腹度やその食につながる記憶、さらに食する時の本来味覚と関係ない視覚や聴覚などの感覚にも影響されるものだと改めて思いました。
本書に「どんな生き方をしてきたのか、どんな感性の持ち主かによって美味しさの沸点も概念も違う」また、「味覚の喜びは自由を謳歌する頼もしい味方」とあります。
自由な味覚で味覚で織り成された豊かで彩りのある人生を謳歌したいものだと改めて思いました。
作者の老犬ピエラや母の思い出、作者の子供時代やイタリア生活の食に結びつく思い出など楽しく読まして貰いました。

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2024年03月22日

Posted by ブクログ

①他国では朝ごはんに何を食べてるのか問題
②他国では酒飲んだ後に何を食べるのか問題
③「とりあえずビール」がタブーな国もあるようです。

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2023年12月19日

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