【感想・ネタバレ】課長になれない人の特徴 今の上司には何が求められているのかのレビュー

あらすじ

現代の企業は組織のスリム化と称して管理職の数を減らしており、部下つきの課長になるのは簡単なことではない。それなのに、今の経営者が上司に求めていることを弁えず、古い価値観で間違った努力をしている人が少なくない。業績ばかり気にする人、「うちの上は何を考えているのかわからない」と言う人、他人に仕事が任せられない人、ディベートが強い人……。彼らの傾向と、会社で取り残されないための方法を、一万人以上の人材の評価を行ったコンサルタントが親身に説く。彼らの上司へのアドバイスつき。<課長になれない人の特徴>■仕事がつらそう ■飲み屋で仕事の話をする ■上司の指示に忠実に従う ■我が身を守って逃げ道を作る ■自らのプレゼンテーションに酔う ■時間を守らない etc.

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Posted by ブクログ

ネタバレ

現代の会社は強いリーダーシップよりも優しいチームワーク、「話す力」よりも「聞く力」を求めているのです。
出世するというのは、管理職になって「次のおもしろい仕事」=「マネジメント」を求めていくことです。いまがいっぱいいっぱいで、がんばらないと今の仕事をできないようでは、次の仕事は入れられません。
組織の上位に向かうと、実行よりも難しく大切な仕事である計画のウエイトが高くなっていきます。それがマネジメントという仕事の特徴です。「マネジメントは計画が全て、実行は部下に任せる」がマネジメントのセオリーです。
残業していたら課長にはなれません。
スピードははっきりと目に見えます。「仕事が速く終わる」ということです。この「早く終わる」ことを、出世キャリアはまわりに見せ付けることです。残業しないで終わったら、それが能力の証明です。
経営者の目は課長などの管理職に対して「適正なマネジメント(仕事の割り振り)をして、残業を減らすことを考えて欲しい」と望んでいるのです。それはプレイヤーに「過度の負担をかけさせるな」という想いです。
「残業している」というのは、本人とその上司の問題です。この二人に分けて考えて見ます。上司から部下の残業を見れば、自らのマネジメントミスです。出世キャリアのチームワークとは、思いやりというよりもマネジメントの理解であり、組織のために自らの能力をあらゆる局面で生かしたいという心意気です。だから積極的に上司がヘルプしやすいムードを作りましょう。それが先ほど述べた余裕です。テンパッテいない感じを見せることです。
目標というのは上司との「合意」です。ここで上司と合意するのは「目標の数字」というよりも、その「やり方」や「目標の根拠」です。上司とはやり方、目標の根拠について話し合い、合意し、約束します。
次はDOです。合意した「やり方」どおりにやります。もし実行中に、このままこのやり方でやっていくと「目標に届かない」と思ったら、1秒でも早く上司に伝えることです。
最後はSEEです。出世キャリアのSEEでのキーワードは期待感です。上司に目標は未達だったけど、あなたに「もう一度チャンスを与えたい」という評価をさせることです。今考えればどういう計画とすればよかったかを上司に説明し、合意を得ます。
あなたが目指すのは上司からの「結果に対する期待感」ではなく、「計画に対する期待感」です。出世するというのは、DOからPLANへ仕事が移っていくことです。
経営者は「つらさ」を組織に持ち込んではいけないと思い、「つらさ」を持っていない人を組織の上位に持っていこうとしています。「明るく振舞うこと」というのは「明るくなれ」といっているのではなく、「マネジャーになるなら、明るく見えるように行動してくれ」ということです。「暗く悲観的なリーダーについていこうとは誰も思わない」
「出世する」というのは秩序が上がることであり、意見が優先されることです。つまり「組織の中で優先される意見を出す力」を見せればよいことになります。秩序の最上位者である経営者の意見にフィットしているものです。だから出世キャリアは経営者の話をよく聞き、書いたものをしっかり読み、自らの意見と同化させていくことが求められます。「上は何を考えているのかわからない」というのは、上と意見が合わないということを訴えているもので、これこそまさに残念キャリアです。
企業のメンバーが戦略を批判することはタブーであり、絶対にやってはいけないことです。出世キャリアなら戦略を見る前に、ミッション、ビジョンをしっかりと読み、理解し、合意しましょう。
チームリーダーにはチームメンバーのマネジメントをする以外に、もう一つ大切な仕事があります。それはチームメンバーを代表して、他チームのリーダーと折衝することです。経営者の目はあなたが「協働できる人か」を見ています。協働の出発点は、相手の仕事を知ることです。他チームが何をやっているかについて常に興味を持ち、興味を持っていることを折りに触れ、口に出して言うことです。
残念キャリアを出世キャリアに変えるのは、上司の「この仕事は君に任せる」の一言です。上司が「 任せよう」と思うには、信頼感と期待感を感じさせるモノが必要です。仕事を任される対象は計画です。結果は任せた上司が責任を取ります。まずは信頼感です。これは「紙に書くこと」です。計画書という形で上司と約束しましょう。「計画を紙にする」ということは、「約束をうやむやにしたい」という気持ちを断ち切り、ここから絶対に「逃げない」という誓いを自ら立て、上司を含めて一緒に仕事をする人に「この人は逃げない」という信頼感を与えるものです。
上司と約束した計画どおりに仕事が進んでいないことがわかったら、すぐに(リアルタイム=随時)上司へ伝えなくてはなりません。「どこが計画どおりにいかないのか」「これから自分としてはどうしようと思っているのか」の2つです。
同僚は仲間でありパートナー。同僚は同じ会社の人間なのですから、競争するなどと考えず、協力して何とか給与総額というパイを増やすことです。
メンバーのモチベーションは、自分の長所を生かした仕事をやればぐっと上がります。
リーダーシップはリーダーがチームにもたらす影響であり、チームのムードを高めるもっと大きなものは「このリーダーの下で働きたい」というメンバーの思いです。あなたは「人の長所を見ているリーダー」と「人の短所を見ているリーダー」のどちらの下で働きたいですか?長所思考はリーダーシップの大きな要素です。

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2012年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分のキャリアを描くうえで、マネジメント職になるためにはどうすればいいのかを知りたくて手に取った本。
読んだうえで私が課長になるために必要と感じたことは、「計画を立てる力」そして「仕事を任せることで部下を育てる力」の2点。
後輩に仕事を任せる習慣はできてきたけど、計画とかは結構無関心だったので参考になりました。

あとは「そもそも論を学べ」「よく勉強しろ」「務めている会社、商品を好きになれ」「いやな顔をせず楽しく!」「残業は自身のマネジメントミス」などよく聞くお話を。
目から鱗だったのは「2日かかる見積もりのつまらない仕事は、1日で終わらせなければいけない難しい仕事に置き換えちゃえ!!」ってところ。こういう考えは結構好き。

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2013年02月17日

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