あらすじ
健康オタクが過ぎた家康、時代劇とは別人像「気うつ」の家光、内分泌異常で低身長症の綱吉、飲酒が高じて食道がんで逝った光圀、そして実は三人も将軍位に就いた障害者……。芝・増上寺にある徳川家霊廟で発掘された遺体や文献をもとに歴代将軍を最新医学で診断してみると――。彼らはどんな養生法を心掛けていたのか、そして死因は、さらに世継ぎをもうけるための苦心とは? 史実には顕れぬ素顔が見えてくる。
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Posted by ブクログ
徳川将軍15代の健康状態を、医者の視点で解説。
一般的な歴史背景もわかりやすく解説されていて、
歴史好きの方にも健康オタクにも楽しめる内容。
死亡原因はもちろん、年代や、法名が正確に記されています。
【面白いなと思った箇所】
・初代家康はサナダ虫に悩まされていた。
・家康の次男秀康は梅毒で死亡した。
・その息子は躁うつ病。
・3代家光は吃音障害。ホモ。脳卒中で突然死。
・4代家綱は軽度の知的障害か?死因不明。母親は産後の体調不良で死亡。
・忠臣蔵は5代綱吉のマザコンが原因か。
・その綱吉は低身長症。一般的には麻疹で死亡と記されているが、食べ物を気管に詰まらせた窒息死の疑い。
・6代家宣は綱吉の甥。インフルエンザで急逝。
・7代家継の生母月光院は使用人と不倫。
・家継が急性肺炎で急逝した為、先代の正室(天英院)vs側室(月光院)のバトル勃発。
・8代吉宗で初の国立病院(小石川養成所)設立。
・9代家重は言語障害。アテトーゼタイプの脳性麻痺。頻尿症を患っていた。
・10代家治は脚気による心不全で死亡。
・11代家斉には57人の子女がいるが、32人が5歳未満で死亡。
・12代家慶は熱中症で死亡。
・13代家定は出産時の障害で脳性麻痺の疑い。顔にも不随意運動が見られた。脚気による心不全で死亡。
・14代家茂は甘いもの好きで虫歯だらけ。でもイケメン。脚気をリウマチと誤診されて死亡。
・15代慶喜は静岡で隠居生活していた。肺炎をこじらせ死亡。
・将軍家に結核は一人もいない。