あらすじ
健康オタクが過ぎた家康、時代劇とは別人像「気うつ」の家光、内分泌異常で低身長症の綱吉、飲酒が高じて食道がんで逝った光圀、そして実は三人も将軍位に就いた障害者……。芝・増上寺にある徳川家霊廟で発掘された遺体や文献をもとに歴代将軍を最新医学で診断してみると――。彼らはどんな養生法を心掛けていたのか、そして死因は、さらに世継ぎをもうけるための苦心とは? 史実には顕れぬ素顔が見えてくる。
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Posted by ブクログ
徳川十五代を今でも覚えられてないので、徳川将軍家で検索して評判の良かったこちらの本を読んでみた。
著者は整形外科医で、徳川家の菩提寺である芝の増上寺が改修された際に発掘された将軍家の遺骨の記録と当時の記録を元に、現代医学から推定される死因や、将軍の性格、当時の風習などが歴代将軍ごとにまとめてあった。
人物像が想像しやすく、また話も面白いものが多く将軍家の縦の繋がりが分かりやすかったため当初の目的だった将軍家を覚えたいという目的は達成出来そう。
ただ、たまに読み直さないと忘れそうではあるが。
Posted by ブクログ
春に増上寺に行ってから気になっていて、
蔵書から発掘しての再読。
将軍職って本当に大変だったのね。
江戸城内はしきたりや伝統で雁字搦め。
人間関係は魑魅魍魎。
精神的にキツイ環境であるから故の病のオンパレード。
そして、徳川本家として子孫を
残さなければならないことが第一・・・。
それにしても記録ってすごい。
おかげで死因が推測できるのだもの。
あ、脚気って死に至る病だったのか~。
また、どんな病であろうが将軍でいられるシステムが
すごいと感じました。
Posted by ブクログ
将軍や夫人達の身長一覧表を見るだけでも面白い。
歴代将軍の身長と同じ高さの位牌が愛知の大樹寺に
あることは以前から知っていて
一度見にいったこともありますが
この本を読んでまた行きたいと思いました!
徳川家に興味がなくても
一度読んでみても損はないと思います。
Posted by ブクログ
徳川将軍15代の健康状態を、医者の視点で解説。
一般的な歴史背景もわかりやすく解説されていて、
歴史好きの方にも健康オタクにも楽しめる内容。
死亡原因はもちろん、年代や、法名が正確に記されています。
【面白いなと思った箇所】
・初代家康はサナダ虫に悩まされていた。
・家康の次男秀康は梅毒で死亡した。
・その息子は躁うつ病。
・3代家光は吃音障害。ホモ。脳卒中で突然死。
・4代家綱は軽度の知的障害か?死因不明。母親は産後の体調不良で死亡。
・忠臣蔵は5代綱吉のマザコンが原因か。
・その綱吉は低身長症。一般的には麻疹で死亡と記されているが、食べ物を気管に詰まらせた窒息死の疑い。
・6代家宣は綱吉の甥。インフルエンザで急逝。
・7代家継の生母月光院は使用人と不倫。
・家継が急性肺炎で急逝した為、先代の正室(天英院)vs側室(月光院)のバトル勃発。
・8代吉宗で初の国立病院(小石川養成所)設立。
・9代家重は言語障害。アテトーゼタイプの脳性麻痺。頻尿症を患っていた。
・10代家治は脚気による心不全で死亡。
・11代家斉には57人の子女がいるが、32人が5歳未満で死亡。
・12代家慶は熱中症で死亡。
・13代家定は出産時の障害で脳性麻痺の疑い。顔にも不随意運動が見られた。脚気による心不全で死亡。
・14代家茂は甘いもの好きで虫歯だらけ。でもイケメン。脚気をリウマチと誤診されて死亡。
・15代慶喜は静岡で隠居生活していた。肺炎をこじらせ死亡。
・将軍家に結核は一人もいない。
Posted by ブクログ
日本史好きにはたまらないでしょう!
お医者さんが書くだけあってとても興味深い内容ばかりです。
特に死因や位牌のあたり。
今までのイメージを抱いて興味本位で読むと確実に壊れるねw
Posted by ブクログ
徳川綱吉の身長が130センチもなかったという点や身体障害者の将軍がいた事実。面白く読みました。小学校・中学校の先生が子どもたちに、こんな歴史の研究もあると授業で話してくれたら、歴史の勉強は暗記だけじゃなく興味を持って勉強するのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
「カルテ」とあるように歴代德川将軍の病歴を含めての意外な情報が記載。身長とほぼ同じ位牌を作られていることなど、かなり興味深い内容でした。ドラマなどで描かれる将軍像と実像がかなりかけ離れていたりと、驚かされる内容が多かったです。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
健康オタクが過ぎた家康、時代劇とは別人像「気うつ」の家光、内分泌異常で低身長症の綱吉、飲酒が高じて食道がんで逝った光圀、そして実は三人も将軍位に就いた障害者…。
芝・増上寺にある徳川家霊廟で発掘された遺体や文献をもとに、歴代将軍を最新医学で診断してみると―。
彼らはどんな養生法を心掛けていたのか、そして死因は、さらに世継ぎをもうけるための苦心とは?
史実には顕れぬ素顔が見えてくる。
[ 目次 ]
家康―初代将軍(一五四二~一六一六)死因・胃がん
秀忠―二代将軍(一五七九~一六三二)死因・胃がん
結城秀康―家康の次男(一五七四~一六〇七)死因・梅毒
松平忠輝―家康の六男(一五九二~一六八三)死因・老衰
家光―三代将軍(一六〇四~一六五一)死因・脳卒中(高血圧)
水戸光圀―天下の副将軍(一六二八~一七〇〇)死因・食道がん
家綱―四代将軍(一六四一~一六八〇)死因・未詳
綱吉―五代将軍(一六四六~一七〇九)死因・はしかによる窒息
家宣―六代将軍(一六六二~一七一二)死因・インフルエンザ
家継―七代将軍(一七〇九~一七一六)死因・急性肺炎
吉宗―八代将軍(一六八四~一七五一)死因・再発性脳卒中
家重―九代将軍(一七十一~一七六一)死因・尿路障害(脳性麻痺)
家治―十代将軍(一七三七~一七八六)死因・脚気衝心(心不全)
家斉―十一代将軍(一七七三~一八四一)死因・急性腹症
家慶―十二代将軍(一七九三~一八五三)死因・暑気当たり
家定―十三代将軍(一八二四~一八五八)死因・脚気衝心(脳性麻痺)
家茂―十四代将軍(一八四六~一八六六)死因・脚気衝心(心不全)
慶喜―十五代将軍(一八三七~一九十三)死因・急性肺炎
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
旦那の買った本を横から拝借して読み始めました。
いつも読まないジャンルのものでしたが、面白いようにスラスラ読み進められました。
徳川十五代将軍の位牌は、亡くなったときの身長とほぼ同じに作られているということに驚きました。目の前で見たら圧倒されそうです。
Posted by ブクログ
現代のお医者様が、徳川家の歴代将軍や御台所の病気や、死因を説明してくださっていて、大変興味深い本でした。
文章も読みやすいので、おすすめします。
Posted by ブクログ
医学的見地から歴史が捉えられていて非常に面白かった。
奇行、どもりなどの原因が障害からきていたと考えると理解出来ます。
また徳川15代の将軍達+αが簡潔に纏められていてのも非常に良い
Posted by ブクログ
医学の面から見た徳川十五代に関するエピソード。
綱吉の身長にビックリです!!
大好きな家茂&慶喜目当てでしたが、全体的に「へぇ〜」なことが多くてよかったです。
Posted by ブクログ
誰を将軍にするかで、これほどまで苦労しているのか初めて知った。選び抜かれた歴代の将軍たちも、使えない奴から強烈な個性を放つものまで様々で、江戸時代をあれだけ長いこと維持してきたのも大変だったんだなぁ…と思った。
Posted by ブクログ
医師の本には、エビデンスに基づいた記述を期待してしまうのですが、ところどころ考察が飛躍しているというか、それだけで断定してしまっていいのかなぁ?と疑問に思うところがありました。
一方で、徳川将軍を健康の視点でまとめた本は他に知らないので貴重だとも思います。
したがって、事実を膨らませたフィクションと捉えると面白いと思います。
Posted by ブクログ
15人の将軍の平均寿命51歳。
初代家康公75歳
15代慶喜公77歳
7代家継公はなんと8歳で死去。
14代家茂公21歳と早かったなー。
9代家重公と13代家定公は脳性麻痺があったそうな、、、
Posted by ブクログ
なかなか、新しい視点で面白かった。
ちょっと前に読んだので、あんまり覚えてないけど。
もっかい読みたいかもなぁ。覚えていないから・・・
いや、ホントに面白かったはずですのに。
Posted by ブクログ
事前に「TOKUGAWA 15」を読んで、15人の将軍たちの
大体の人となりを把握していたので、この本もとても
わかりやすかったです。
しかし思ったのは、昔の将軍の記録って、本当に事細かに
記録されていたんだなぁということ。
朝味噌汁を飲まなかったとか、お粥を何杯食べたとか
そんなことまで。
Posted by ブクログ
家康は食中毒で死んだという説があるが実際は胃がんだと推測される。(ある種の滑稽味があるせいか、未だにてんぷらの食中毒を唱える本もある)犬公方綱吉は、身長がわずか124cmしかなかったという。14代家茂は甘い物が好きで30本もの虫歯があったという。医学的な視点からみるのも面白い。
Posted by ブクログ
*購入
古本ですけども。
読み物としてなら面白いと思います。
徳川家十五代将軍、ならびにその血縁、妻女の死因を述べたもの。
単に死因を述べるだけではなく、当時の彼らがどのような心理状態だったのか、にも触れている点は面白いと思いました。
死因究明という点ではなく、当時の医療ではわからなかった・対処できなかったことの多さ、無事に成人できることの難しさ、などの点が非常に興味深いと感じました。
しかし、著者の意見が少々強いです。客観性、という点では少々信頼性がないのではと感じましたので、読み物としては面白い、という評価にとどめます。
Posted by ブクログ
面白くて読みやすかった。それぞれの将軍について特徴が書かれていて、へたに名前を丸暗記するよりこうやって特徴や時代背景と合わせて学べれば、歴史も学びやすいだろうなぁと思った。しかし大まかにしか書かれていないので、学習と言うよりは娯楽用。
Posted by ブクログ
15代のうち2名は障害者。長男が継承するのを守った。正妻と側室で合計50人の子を生むが、30人は幼児で死亡。乳母のつけていた化粧が原因。
鉛を含んだ母乳を飲んでいた。家綱が生き物を尊ぶと言ったのを家来達が勘違いした。家光は側室よりも男色を好む。
継承者には帝王学はされいない。城の中でしか暮らしたことがなかった。家康は子供を生み安い体系の女を側室にした。子供を産んだことがある後家も
側室にした。側室達は、若い女をスカウト。スカウトされた方も子供を産むためにはげんだ。素問のかぎりをつくす。
Posted by ブクログ
プロローグに「歴代徳川将軍にとって、最も大事なつとめは政務でも軍務儀式でもなく、ひたすら子づくりに励むことだった。」とある。この本は文献に残された将軍たちの生活や病歴からその死因を現代の病気に当てはめて考えたものです。作者が医師なだけに妙に説得力のある推察。大奥大好き人間としては最初のプロローグにぐっと引き付けられてしまった。江戸時代の頃日本人の平均身長が低かったことは知っていたが、にしても150から160くらいとはチイサーイ。日本人は大きくなったよ。多くの侍医に健康状態をチェックれていたにもかかわらず麻疹や痘瘡(天然痘)といった流行性の疾患はこの時代防ぎようがなかったのか多くの将軍がかかっている。それが死因にまで至っていることはないようだが庶民ならひとたまりもなく多くの人が死んでいったのだろうと想像する。脚気で亡くなった将軍が3人もいるが今脚気という病気はほとんど聴くことがなくそんなに恐ろしい病気だったのかと思う。高血圧、糖尿病といった現代で言う生活習慣病に変わるものが脚気だったのかなあ。結核もないのはやはり隔離された生活だったからかな。作者は歴代将軍の世継ぎ問題に重点を置き、その正室側室生母にも触れているが、こうやって改めて読むと血筋を絶やさぬように子供を作り続ける事の大変さ、それも男子を産むために種馬の使命を果たさなければならなかった将軍とその妻たちが哀れに思えてくる。さらっと読めるがなかなか興味深い1冊だった。2006・3・29
Posted by ブクログ
将軍って偉い人だったのかと思ったら、それは最初の数代だけで、あとはディープインパクト同様、よい血統を残すことだけが使命の種牡馬みたいなもんだったのねぇ〜
Posted by ブクログ
徳川家の菩提寺である芝増上寺には、六人の将軍と10人の正室・側室の遺体が、そのまま埋葬されている。ここで発掘調査された遺体と、三河の大樹寺にある将軍と同じ身長に作られた位牌、そのほかの文献をもとに、医師である著者が、歴代将軍を最新医学で診断したこの本、なかなか面白かった。
一番興味を引かれたのは、何人かが身体に障害を持っていたと推察されることでしょうか。江戸時代は、今思っているほど藩主(殿様)が尊重されたわけではないと聞いたことがあります。主君個人よりは藩を維持継続する方がずっと大事だったから、藩の重役たちが相談して、藩主を隠居させたり、跡継ぎも廃嫡したり養子を貰ったりしたものだったとか。将軍家でも、体の具合が悪かろうが、言葉が聞き取りにくかろうが、政治は重役たちがやるから、あんまり関係ないって言う風だったのかなあ、などと思いました。
それにしても、徳川綱吉って、ほんまに身長124センチやったんかなあ。