あらすじ
第39回うつのみやこども賞を受賞した著者による新シリーズ、第一弾!
気をつかって、盛り上げようと思っただけなのに、なんでわたしが悪者に!?
目の前にあらわれた「なんとかなる本」に、「なんとかして!」とさけんだら――。
気づけばそこは、不思議な図書館。
中央には、本が実のようになってぶらさがっている大きな木が!
声をかけてきた「一級コトバ使い・樹本図書館の司書 ヨウヒ」と名乗る女の子に
こまっている事情を話すと、
「たいていのことはコトバの力をかりれば、なんとかなります。」
と、「コトバの術」をかけられて……。
コトバの力で、無事にピンチから脱出できるの!?
こまった事態になってしまった5人の子の物語。
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Posted by ブクログ
児童書って、集団からはずれてうまくなじめなかったり、クラスの人気者からいじわるされたりする子が主人公になる傾向があるけど、この本では、人気者の機嫌を取りたいがために、人を傷つけるようなゲームを考え出してしまったり、注目されたいがためにネットでさがした名言をコピペして自分のもののように使ったりする子が主人公の短編がいくつもあってちょっと新鮮。そういう子たちの心情に踏みこみつつ、「ことば」という切り口で、説教くさくなく、自分自身のことばを使えるようにするというストーリーに持ってくのさすがにうまいなと思った。それにしても『なんとかなる本』て、ちょっとほしくなるかも(笑)