あらすじ
東日本大震災救援現場で、自衛隊員は何を思い、何をしているのか?現場でしか知り得ない問題とは?現地で指揮を執る指揮官の補佐を務める筆者の日誌で明らかにする。
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Posted by ブクログ
●科学博士の書評指数:
楽しみ度:★☆☆☆☆
共感度 :★★★★☆
学び度 :★★★★★
話題度 :★★☆☆☆
お薦め度:★★★★☆
●概要:
2011年3月11日に発生した東日本大震災における自衛隊の災害派遣活動を記録した実録です.著者の須藤彰氏が,政策補佐官として災害派遣期間中に現場での活動を日誌にまとめたものです.この本では,被災者救援の現場で隊員が何を思い,何をしていたのかが詳細に描かれています.統合部隊の生きた日々の活動の記録であり,防衛省で政策に携わった経験を有し,かつ自衛隊の活動の現場を経験した著者ならではの視点が特徴だと感じます.この日誌は、災害対応における自衛隊の役割とその実際の活動を理解する上で貴重な資料と思います.
●感想:
①. 断捨離の作業中に再度読んでみました.
②. 不明者捜索の記述を読むと,今でもちょっと涙が,,,不明者捜索とか自分は精神的にもたないと思うのです.
③. クライシスマネージメント(危機管理)のノウハウがつまっていると感じる.政府の対応とは対照的だったな〜ということを思い出す.民主党政権だったよね.
④. 自分は #椎間板ヘルニア なので,ボランティアとか行っても邪魔になる役立たず.せめて現場を見とくべきだと,ほとぼりが冷めてからドライブしたのを思い出します.三陸から南下して,仙台空港,福島と.そういえば,防護服着て福島第一原子力発電所にも行きました,仕事で.言葉に出来ない感情になったな...
⑤. いかに早く,自衛隊や国・自治体の「通常組織運用」から「危機管理組織運用」にできるか,が大事と思う.縦割り行政の慣例や予算管理を考えているとダメのようです,このような時.
⑥. 良い事例とか悪い事例とか具体的記述があり勉強になります.
⑦. ところで,日本版FEMA創設とか言ってたようだったけど,あれどうなったのとか思った.
⑧. そもそも,自衛隊は本来は軍隊なので,ここに記述してある物資調達・配送管理や避難所運営の調整とかは自衛隊が主導すべきなのか(指揮権があるのか)気になる所です.当時,多数の遺体搬送まで自衛隊に任せようとして,困ったとか書いてありました.
⑨. 自衛隊法第3条(自衛隊の任務)を読んだけど記述は無いが,第83条(災害派遣)にあるようです.
⑩. もちろん,危険度の高かったり,精神的に負担の大きい作業は,軍人としても協力すべきだろうし、多分自衛隊も進んで実施すると感じます.