ユーザーレビュー 東日本大震災 自衛隊救援活動日誌 東北地方太平洋沖地震の現場から 須藤彰 おもしろそうだと思って買ってあったのですが、ちょっと堅そうな題名が障害になって読むのが今まで延び延びになっていました。 ところが読んでびっくり。作者は現役の防衛省キャリア官僚なのですが、文章は非常に平易で読みやすく、ユーモアもあって、抜群のおもしろさでした。 もちろん、舞台になっているのは東日本大震...続きを読む災直後から1ヶ月間の文字通り「戦場」だったすさまじいばかりの被災現場ですから、想像を絶する大変さだったことは、文章だけからもひしひしと伝わってきます。しかしそれを深刻に書きすぎるのではなく、時に柔らかいユーモアも交えつつ、しかし押さえるべきところはしっかりと押さえて読み手にすんなりと受け入れられるよう記述されており、自衛隊の生の息吹が感じ取れるようでした。 僕は幸か不幸か、震災時にはまだロンドンに住んでいたため、当時の日本の生の状況というのは一切知らないのですが、この本を読んで、改めて震災とは何であったのか、被災地の復興や、今後の防災のためにこれから何をすべきなのかが、よくわかった気がします。 Posted by ブクログ 東日本大震災 自衛隊救援活動日誌 東北地方太平洋沖地震の現場から 須藤彰 たぶんこの人はかなりのキャリア組なんだろうけど、高飛車な雰囲気はまるでなくて。 文字通り日記を読ませてもらっている感じ。時々お父さんとしての一面がかいま見えるのが、やけにリアルに感じた。 特別お涙ちょうだいでもなく、自画自賛でもない。たんたんと事実や率直な感想が綴られているだけなのに、現場での自衛...続きを読む隊員さんのすごさを感じずにはいられない。 Posted by ブクログ 東日本大震災 自衛隊救援活動日誌 東北地方太平洋沖地震の現場から 須藤彰 この本は被災者救援の現場で、隊員が何を思い、何をしているのか、政策補佐官が、災害派遣間に書いた日誌です。現場を知った人間に仕掛けない生々しい記録のオンパレードで、これは将来、ドラマ化して欲しいです。 この日記の執筆者は防衛省のいわゆる「背広組」のトップエリートで、彼が東日本大震災のときに、現地で...続きを読むも救助活動や自衛隊員の様子を記した生々しい記録となっております。 ここに収録されているのは3月16日から4月24日の間の期間で、その間に現地でいったいどんなことがあって、自衛隊は何を決断し、どのように動いたのか?現場では一人ひとりの自衛隊員たちが半身を泥に漬かって犠牲者の遺体を探したり、缶詰ばかりの食事にも何も言わないで、ただただ、粛々と被災した方々のために風呂を用意していたり、瓦礫を除去している姿がここに記されてあって、読んでいて涙腺が緩んでしまいました。 筆者自身、遺体を眼にするのは初めてだったらしく、今回の事故がもたらした惨たらしさに驚愕していることや、筆者のエネルギー源が納豆、ヨーグルト、ラーメン、という非常に人間味のある姿が垣間見えたりと、貴重な記録でありながら筆者のありのままの姿がにじんでいることに好感が持てる一冊でありました。 ここに記されていることが、もし将来に活かされたらと、まだ復興のめどすら立っているわけではありませんが、そんなことを思わずにはいられません。 Posted by ブクログ 東日本大震災 自衛隊救援活動日誌 東北地方太平洋沖地震の現場から 須藤彰 震災後,現場の自衛隊員(著者)の日誌(震災後2ヶ月間)を書籍化したもの.著者の生の思いから現場の状況が浮かび上がる. Posted by ブクログ 東日本大震災 自衛隊救援活動日誌 東北地方太平洋沖地震の現場から 須藤彰 池上さんが薦めていたので。 同じ日、自分は何してたかな…と思い出しながら読んだ。 日ごろから指揮系統に重きをおく自衛隊はやっぱり緊急時には強い。自治体に比べ、臨機応変さ、身軽さもすごいと思った。 「時間をかけた満点よりも、すぐやる三十点」 船頭多くして…ではないが、被害が大きく職員が行方不明になった...続きを読む自治体の方が対応が早かったというのはこの本を読んで初めて知った。 Posted by ブクログ 須藤彰のレビューをもっと見る