【感想・ネタバレ】東日本大震災 自衛隊救援活動日誌 東北地方太平洋沖地震の現場からのレビュー

あらすじ

東日本大震災救援現場で、自衛隊員は何を思い、何をしているのか?現場でしか知り得ない問題とは?現地で指揮を執る指揮官の補佐を務める筆者の日誌で明らかにする。

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Posted by ブクログ

おもしろそうだと思って買ってあったのですが、ちょっと堅そうな題名が障害になって読むのが今まで延び延びになっていました。
ところが読んでびっくり。作者は現役の防衛省キャリア官僚なのですが、文章は非常に平易で読みやすく、ユーモアもあって、抜群のおもしろさでした。
もちろん、舞台になっているのは東日本大震災直後から1ヶ月間の文字通り「戦場」だったすさまじいばかりの被災現場ですから、想像を絶する大変さだったことは、文章だけからもひしひしと伝わってきます。しかしそれを深刻に書きすぎるのではなく、時に柔らかいユーモアも交えつつ、しかし押さえるべきところはしっかりと押さえて読み手にすんなりと受け入れられるよう記述されており、自衛隊の生の息吹が感じ取れるようでした。
僕は幸か不幸か、震災時にはまだロンドンに住んでいたため、当時の日本の生の状況というのは一切知らないのですが、この本を読んで、改めて震災とは何であったのか、被災地の復興や、今後の防災のためにこれから何をすべきなのかが、よくわかった気がします。

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2012年02月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

●科学博士の書評指数:
楽しみ度:★☆☆☆☆
共感度 :★★★★☆
学び度 :★★★★★
話題度 :★★☆☆☆
お薦め度:★★★★☆

●概要:
2011年3月11日に発生した東日本大震災における自衛隊の災害派遣活動を記録した実録です.著者の須藤彰氏が,政策補佐官として災害派遣期間中に現場での活動を日誌にまとめたものです.この本では,被災者救援の現場で隊員が何を思い,何をしていたのかが詳細に描かれています.統合部隊の生きた日々の活動の記録であり,防衛省で政策に携わった経験を有し,かつ自衛隊の活動の現場を経験した著者ならではの視点が特徴だと感じます.この日誌は、災害対応における自衛隊の役割とその実際の活動を理解する上で貴重な資料と思います.

●感想:
①. 断捨離の作業中に再度読んでみました.

②. 不明者捜索の記述を読むと,今でもちょっと涙が,,,不明者捜索とか自分は精神的にもたないと思うのです.

③. クライシスマネージメント(危機管理)のノウハウがつまっていると感じる.政府の対応とは対照的だったな〜ということを思い出す.民主党政権だったよね.

④. 自分は #椎間板ヘルニア なので,ボランティアとか行っても邪魔になる役立たず.せめて現場を見とくべきだと,ほとぼりが冷めてからドライブしたのを思い出します.三陸から南下して,仙台空港,福島と.そういえば,防護服着て福島第一原子力発電所にも行きました,仕事で.言葉に出来ない感情になったな...

⑤. いかに早く,自衛隊や国・自治体の「通常組織運用」から「危機管理組織運用」にできるか,が大事と思う.縦割り行政の慣例や予算管理を考えているとダメのようです,このような時.

⑥. 良い事例とか悪い事例とか具体的記述があり勉強になります.

⑦. ところで,日本版FEMA創設とか言ってたようだったけど,あれどうなったのとか思った.

⑧. そもそも,自衛隊は本来は軍隊なので,ここに記述してある物資調達・配送管理や避難所運営の調整とかは自衛隊が主導すべきなのか(指揮権があるのか)気になる所です.当時,多数の遺体搬送まで自衛隊に任せようとして,困ったとか書いてありました.

⑨. 自衛隊法第3条(自衛隊の任務)を読んだけど記述は無いが,第83条(災害派遣)にあるようです.

⑩. もちろん,危険度の高かったり,精神的に負担の大きい作業は,軍人としても協力すべきだろうし、多分自衛隊も進んで実施すると感じます.

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2025年06月01日

Posted by ブクログ

たぶんこの人はかなりのキャリア組なんだろうけど、高飛車な雰囲気はまるでなくて。
文字通り日記を読ませてもらっている感じ。時々お父さんとしての一面がかいま見えるのが、やけにリアルに感じた。

特別お涙ちょうだいでもなく、自画自賛でもない。たんたんと事実や率直な感想が綴られているだけなのに、現場での自衛隊員さんのすごさを感じずにはいられない。

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2012年03月10日

Posted by ブクログ

この本は被災者救援の現場で、隊員が何を思い、何をしているのか、政策補佐官が、災害派遣間に書いた日誌です。現場を知った人間に仕掛けない生々しい記録のオンパレードで、これは将来、ドラマ化して欲しいです。

この日記の執筆者は防衛省のいわゆる「背広組」のトップエリートで、彼が東日本大震災のときに、現地でも救助活動や自衛隊員の様子を記した生々しい記録となっております。

ここに収録されているのは3月16日から4月24日の間の期間で、その間に現地でいったいどんなことがあって、自衛隊は何を決断し、どのように動いたのか?現場では一人ひとりの自衛隊員たちが半身を泥に漬かって犠牲者の遺体を探したり、缶詰ばかりの食事にも何も言わないで、ただただ、粛々と被災した方々のために風呂を用意していたり、瓦礫を除去している姿がここに記されてあって、読んでいて涙腺が緩んでしまいました。

筆者自身、遺体を眼にするのは初めてだったらしく、今回の事故がもたらした惨たらしさに驚愕していることや、筆者のエネルギー源が納豆、ヨーグルト、ラーメン、という非常に人間味のある姿が垣間見えたりと、貴重な記録でありながら筆者のありのままの姿がにじんでいることに好感が持てる一冊でありました。

ここに記されていることが、もし将来に活かされたらと、まだ復興のめどすら立っているわけではありませんが、そんなことを思わずにはいられません。

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2012年02月05日

Posted by ブクログ

震災後,現場の自衛隊員(著者)の日誌(震災後2ヶ月間)を書籍化したもの.著者の生の思いから現場の状況が浮かび上がる.

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2011年11月19日

Posted by ブクログ

池上さんが薦めていたので。
同じ日、自分は何してたかな…と思い出しながら読んだ。
日ごろから指揮系統に重きをおく自衛隊はやっぱり緊急時には強い。自治体に比べ、臨機応変さ、身軽さもすごいと思った。
「時間をかけた満点よりも、すぐやる三十点」
船頭多くして…ではないが、被害が大きく職員が行方不明になった自治体の方が対応が早かったというのはこの本を読んで初めて知った。

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2011年10月24日

Posted by ブクログ

それなりに秩序だって、Under Control な暮らしが突然なくなったとき、失ったものすべてを「そのまま」取り戻そうとして、心身を消耗させるのではなく、いかに、「サバイバルモード」を働かせることができるのか、その重要性を本書は教えてくれる。
そして、サバイバルモードとは、目の前にある困難・危機を、自分で解決しようとする自立と、お互いに助け合おうとする人と人とのつながり、理屈よりも人の気持ちに寄り添う人間らしさ、なのだと気づかされる。

自分自身、これまでいかに「サバイバルモード」の感覚がなかったのか、未熟だったのかということを痛切に感じた。

東日本大震災の犠牲者への哀悼と被災者の方へのお見舞いの気持ちを新たにするとともに、自衛隊のみなさんの活動に感謝。

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2011年09月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 東日本大震災時に東北方面総監政策補佐官として救援活動を行っていた筆者の日誌。
 温かみのある目線で描かれているが、時折垣間見せる現実の描写が残酷である。上と下との目線の描き方が秀逸で、テレビでは分からない事が書かれている。
 また、食事の話がとてもユーモラスで思わず笑みがこぼれる内容でした。

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2011年08月25日

Posted by ブクログ

防衛省内局と部隊との橋渡し役として、東日本大震災の自衛隊の救援活動の現場に立ちあった防衛官僚の日誌。
自衛官の震災での活躍を描く本は幾つかあるけど、防衛事務官から見た、震災時の被災地や自衛隊の行政的な動きや問題点みたいなのがみえてくるのが良かった。
不謹慎ではないユーモアが散りばめられてたり、率直な思いとかが綴られていて、人間味があるのがよい。あとは指揮をとる将官を真近で観察しての、名将とは、みたいなのも面白かった。
行政官として、自衛隊員として、そして父親として、一人の人間があの震災を見つめた記録。誰が読んでも、何かしら得るものがある本だと思った。

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2015年10月31日

Posted by ブクログ

知らなかったことがたくさんある。

文中で言及されていたいまいちな自治体ってうちのことではないかなーと思いつつ。

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2013年03月19日

Posted by ブクログ

★3.5
筆者は陸上自衛隊東北方面総監部政策補佐官
大震災の救援・捜索活動について自衛隊員の側からの証言。
自治体の問題点についても言及。

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2012年04月04日

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