【感想・ネタバレ】襷がけの二人のレビュー

あらすじ

オール讀物新人賞で注目を浴びた新鋭、初の長編小説

裕福な家に嫁いだ千代と、その家の女中頭の初衣。
「家」から、そして「普通」から逸れてもそれぞれの道を行く。

「千代。お前、山田の茂一郎君のとこへ行くんでいいね」
親が定めた縁談で、製缶工場を営む山田家に嫁ぐことになった十九歳の千代。
実家よりも裕福な山田家には女中が二人おり、若奥様という立場に。
夫とはいまひとつ上手く関係を築けない千代だったが、
元芸者の女中頭、初衣との間には、仲間のような師弟のような絆が芽生える。

やがて戦火によって離れ離れになった二人だったが、
不思議な縁で、ふたたび巡りあうことに……

幸田文、有吉佐和子の流れを汲む、女の生き方を描いた感動作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

襷がけをして家事に勤しむ2人の姿と、長い人生をかけて交差する2人の関係性を掛けているんですね…

おっとりした千代さんと芸妓あがりで粋なお初さん。主従関係が入れ替わりながらも長い間連れ添った2人の関係性が羨ましい。
義父の妾と嫁という間柄で、お互いに軽蔑しようと思えばできたのに、尊敬しあって支え合う2人の心根の良さが沁みました。

お料理シーンが大変多く出てくるので、昔の手の込んだ旬の食材を使ったお料理が美味しそうで美味しいそうで…現代では高いお金を払わなければ食べられなくなりましたが、手間暇かけて自分と誰かのためにお料理したくなりました。

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2026年03月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公の人生は、結構悲惨だと思うけど、ラストは清々しい。
戦前から戦後にかけての女性の立場の弱さや生きる事が大変な時代の暮らしなどがよくわかる小説。
おっとりとおおらかな千代だからこそ生き抜けたのかも。まっすぐで裏のない千代を大事にした20歳も年上の初さんとの友情がとても心地よい。婚家の女中として出会った初さんは、過去の出来事を悔いている。千代は初のサッパリとした男らしいとさえ感じる性格や品のある優雅な物腰に憧れる。だが、夫はそうではなかった。理由は次第に明らかになるが、不幸な夫婦だったと感じた。
それにしても戦後の千代は頑張ったと思う。初が感心するくらいテキパキと動く。
2人の再会は奇跡的。いや、きっと運命だったんだ、と思う。読んでよかった(^^)いい作品だった。

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大正~戦後までの女の友情物語。

裕福な家に嫁いだ嫁と女中が仲良くなり、その精神的結びつきは家族以上となる。太平洋戦争がはじまり、お互いの所在が分からなくなるのだが、戦後何年か経ち、逆の立場で邂逅することになる。

おいしそうなごはんがたくさん出てくるなあ、ほんわかした空気の物語なのかなあ、と思って読んでいたら、ちょっとあなたたちお風呂で何を見せ合っているのとびっくり展開だった。

旦那ひどいなーと思ったら、倍返しくらいの仕打ちを作者からくらっていた。
(旦那の死後、妻が寮の男との営みで「旦那よりうまい」的な感想をほのめかすシーンなど、、)

独特の展開を見せつつ、戦争に関しては割と淡々と物語が進んでいく。なんだかんだで最後に残った二人が幸せになれそうでよかった。

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2025年05月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2023下半期 第170回直木賞候補作品

時代は大正末期から戦中戦後。
裕福な家に嫁いだ千代と
その家の女中頭、お初の物語。

千代は実母への複雑な想いを抱え
夫と心も体も深まらないことを寂しく感じている。
しかしお初ともう一人の女中さんと3人での
仲良く丁寧な暮らしに小さな楽しみも見つけていた。
文章も大変読みやすく、スルスル読めていたが
途中で左のピラピラの話で
ビックリ仰天。
あわわ、そんなことって、、とページを捲る手が更に止まらず、、、、
私ったらなんて下世話なんでしょう。
しかしこのエピソードいるのかな。
ただ相性が悪かったて話じゃダメだったのかな。

空襲で離れ離れになってしまう千代とお初。
のんびりお初さんに守られながら
平和に暮らしていた千代は戦後初めて
自分で職を見つけ、一人生きていく。
そして初めて恋をする。
何の問題もなく
お相手と愛し合えた千代さん。
本当に良かった。
結局ピラピラではなく、愛情の問題だったのだね。

そしてお初さんとの再会。
戦中戦後の苦労を超えて
仲睦まじく暮らしていく。
幸せな料理がたくさん出てきてほんわか幸せな終わり方でした。

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2026年01月26日

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