あらすじ
今あなたが抱いているその疑問,何千年も前から考え続けられてきたことかもしれない…? 親との関係,何のために勉強するのか,本当の自分とは何か,昔の本が今役に立つの? 古今東西の書物をひもといて,11人の古典研究者が答えます.友達への相談やネット検索では出会えないアドバイスが,人生の扉を開く,かもしれません.
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Posted by ブクログ
いい本ではあります。それぞれの分野で文句のつけようのない優秀な研究者、解説者を集め普遍的な悩みに古典を援用し、大人が読めば感心するような回答を出しています。ただ、本書が目的としている、10代の読者に、古典の世界へと興味を持たせたい、読ませたいという点で見るとちょっと「大人視点」すぎるのではないかと思いました。
どういうことかと言いますと、確かにそれぞれの思想の研究者が親との関係やなぜ生きるのかといったよくある悩みに、思想研究の観点からきれいに光を当てているのですが、きれいすぎて立派にすぎるのです。
若い読者が哲学というものに興味を持つうえで、立派すぎて別の世界のように見える人たちの言葉がどれほど的確でも立ち止まってくれるでしょうか。そういう点ではもっと砕けた文章と発想がそれぞれに求められたはずです。些細なことですが親ガチャとか少しガラの悪いミームを使って解説を試み、自分の専門の儒教すら疑うことを促した小倉紀蔵氏の解説が本書の中では模範例だと思いました。むしろ大人が読む分にこそ優れた入門書でしたね。