【感想・ネタバレ】学校の階段8のレビュー

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Posted by ブクログ

“「……どうして」
どうしてだろう。どこかに隙があったのか?先日の水戸野との一件以来、気をつけるようにしていたのに。勘の良い水戸野ならともかく、槙島にまで見透かされそうになるなんて。
「どうして、放っておいてくれないんだ」
踏み込んできてもらいたくはない。ここからは全て自分ひとりで決める。そんな線引きをしているというのに、自分の周りの人間はやたらと土足でその中に踏み込んでくる。邪魔で邪魔でしょうがない。
「…………くそっ」”

波佐間勝一の問題。

天ヶ崎と水戸野のやり取りが面白い。
三島は幸宏が好きなの?
にしても幸宏は鈍すぎる。

“「あら、文字通りの引っ張りだこね」
そこへ御神楽までやってくる。幸宏の様子を見てちょっと思案げな顔になり、
「やっぱりこういうことは、男性から誘うのが礼儀じゃないかしら?」
とんでもない提案をしてくれた。希春と三島がハッとした顔になり、幸宏を凝視する。背後からも凄まじい気配を感じるので、おそらく美冬もこちらを見つめているのだろう。幸宏は額に嫌な汗を感じた。
「さあ、誰を選ぶのかしら?」
近づいてきた御神楽は、楽しそうに微笑んでいる。そっと自然に右手を差し出してきた。まるで、その手を取るのが当たり前だと言わんばかりの仕草である。右からは希春の噛みつきそうな目。左からは三島の訴えかける瞳。背後からは美冬の殺気めいた気配。四方を完全に包囲され、幸宏は窮地に立たされた気分だった。
……ええと、一体誰を選べば。
全身が熱くなる。思考がグチャグチャになってきた。周りでは大まかな組み合わせが出来上がりつつある。時間はあまりない。決めなければ。
「僕はっ――」”

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2010年10月02日

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