あらすじ
2学期が始まり、季節はスポーツの秋!とばかりに暴走する階段部。しかし、体育祭が終わったある日、その事件は起こった。三枝が退部願を出したのだ。突然の退部宣言に困惑しつつも反発する幸宏達だったが、刈谷から明かされた三枝の入部に至るいきさつに、事態の収拾が容易でないことを知る。果たして天才ラインメーカーを退部に駆り立てるものは何なのか? そして、この騒動の行方は──!? ビバ青春の無駄足! 大反響の学園グラフィティ第4弾!
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Posted by ブクログ
“「退部届」と書かれてあった。
「これ。誰がっ?」
幸宏は驚いて左右を見回す。井筒や天ヶ崎、九重も同じ反応をしていた。五人の中でただ一人、刈谷だけが封筒をじっと睨みつけたまま黙っている。
「こなっちゃん先生!何ですか、これ!?ていうか、こんなイタズラするなんて、悪趣味だわ!」
九重が腕を振り上げて叫んだ。あなたが言いますか?と幸宏はツッコみたかったが、今はそれどころではない。小夏を見ると、彼女は黙ったまま刈谷の方を向いた。
「それは、三枝のものだ。恐らくな。そして、冗談でもイタズラでもないぞ」”
天才ラインメーカーが階段を駆ける理由とは。
三枝くんのあの毒舌とそっけなさはテレからでしたか。意外。
“結果は、ようするに俺の負けだった。理論上、何も間違ってはいなかったはずだ。たまたま運が悪かったんだ。それなのに、偉そうにしやがる。とくに九重とかいう小学生みたいな二年生。これが酷かった。自分は何もしてないくせに、一番偉そうにしていやがった。死ね。
あと、「雷の女神」を間近で見た。確かに美人といえば美人だ。馬鹿連中がワイワイ騒いでいるのも分からなくはない。でも、趣味じゃあない。「炎の女神」の方が美人だ。
マップ作りもやるしかないか。面倒だな。
階段を駆け上がるのは、意外と気持ち良かった。”