【感想・ネタバレ】泳ぐ者(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

離縁して三年半もたつのに、なぜ元妻は元夫を刺したのか。事件の「なぜ」を追う徒目付、片岡直人は真相を確信するが、最悪の事態が起きる。そんな折、奇妙な噂が耳に入る。毎日決まった時刻に大川を泳ぐ男がいるというのだ……。違和感の向こうに見えてくる狂おしい人生と、封印された秘密。心に「鬼」を抱えて生きてきた男と女が、最期に見せた真実とは。江戸の人々の翳(かげ)を鮮やかに描く傑作。(解説・木内昇)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

いやいやながら始めた事件の「なぜ」を明らかにする仕事に、面白さを感じていく主人公。
事件に覚えた違和感の探索の先に、隠された人生、心の奥底の秘密が明らかになる。
主人公の置かれた環境も変化する中、今後どの様になって行くのか気になる。

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2024年02月11日

Posted by ブクログ

この前に読んだ『木挽町のあだうち』からの流れもあって手に取りました。ミステリー小説としても面白く、また、通りの名前から、現実の距離感が結びつけられる程度に、私に土地勘があれば、時代小説として、もっと面白く読めたのではないかと思いました。
また、読んだタイミングもあってか、申し訳ないは要らないというくだりでの "いざというときに助けるのは当たりめえだ。ふたんから国が見ているのが伝わることが肝なのさ" というセリフに重みを感じました

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2024年01月06日

Posted by ブクログ

暗い、あくまでも人の心をのぞき込む様などす黒い・・それでいて真っ当だからやるせない展開が続く。
はっきり言って、難解だった。
併行して読んでいたのが垣根さんの「極楽将軍・・」という事もあるのだろが、青山氏独特の言葉の裏面を探る調子に乗れなかった。

結局菊枝の本音は解せたが、泳ぐ者の謎との関係が今一つ分からないまま。
直人が付き進めんとする【なぜ】心の市であり先達ともいえる源内や雅之の言葉を音読すると心に染むかのようだ。
対馬、長崎、フェートン号事件・・江戸後期の日本が知らずのうちに置かれていた事に求道する直人・・結局心が浮遊し続ける直人の心が「泳ぐ」ものなんじゃ?と一人で合点した。

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2024年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作の記憶がほとんど残ってなかったからだと思うけど,最初なかなか話が入ってこなかった。話じたいは面白かったので,前作を覚えているうちに読むのが良いのだと思う。

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2024年03月11日

Posted by ブクログ

これはミステリーなんだろうけれど、最終的には、謎は解けていない。確かに、事実を積み重ねて、「たぶん、こうで間違いなかろう」と思われるところまで示されている。本当なら、歯痒いところだけど、「それで良い」と思わせるところが、凄い。

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2023年11月02日

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