あらすじ
飛騨高山で郡代の若様としてのびやかな少年期を過した鉄太郎は早くも剣と書に天禀を現わす逸材だった。しかし、畏敬にすら近い愛で慕っていた母を突然うしない、幼い弟妹の面倒は小さな主の肩にのしかかることになる。初恋に破れ、父をまもなくみとり、17歳で江戸に出てからは、天下の千葉道場や浅利道場で猛稽古に明け暮れ、“鬼鉄”の異名をとる剣士に成長する。しかし、幕末怒濤の時代がやがてこの純朴無類の大男を歴史の渦の中に巻き込んでゆく。剣と書と女修行の青春篇。
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Posted by ブクログ
全3巻。
幕末に西郷さんとこに命がけでお使いした人。
明治天皇にアンパンをすすめた人。
そんぐらいしか印象になかったです。
鉄舟。
若き日から明治でなくなるまでのお話。
維新以降もちゃんと話が続くのって
あんまりないので新鮮でした。
で。
びっくり。
すごい人だ。
鉄舟。
あんだけの変動の時代に適応しながら、
かつ、揺るぎなかった人。
サムライのままで。
サムライに固執して時世を拒絶した人、
時世を受け入れるためにサムライを拒絶した人。
そんな中でサムライのまま時世に乗れたのってすごい。
最後まで一剣士。
文章はドライ。
しかも苦手な作者が出てきちゃうパターン。
でも引き込まれた。
説教くさくないからか。
途中、事実だけのダイジェストみたいになっちゃうけど、
そんなに気にならない。
むしろ最後は泣けました。
びっくり。