【感想・ネタバレ】死刑でいいです―孤立が生んだ二つの殺人―(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

2005年、大阪で若い姉妹が惨殺された。犯人の山地悠紀夫はその5年前、実母を殺し、少年院で矯正教育を受けていた――。裁判で山地は「さっさと死刑にしてくれ」と主張。2009年、一切の真相を語ることも、反省することもなく絞首刑となった。享年25。その短い人生でなぜ3人も殺めたのか。彼は化け物か、それとも……。緻密な取材で事件の深層と凶悪犯の素顔に迫る、衝撃のルポルタージュ。(解説・あさのあつこ)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

日常生活で発達障害の人と関わっている機会は自分が知らないだけで実はけっこういっぱいあるはず。病院で診断は受けていないが、高齢となった私の父は発達障害だと推測している。(いろんな本を読んであまりにも当てはまるので)

父は一見、普通の人と変わりないけど、関わるとものすごくストレスを感じ、心底疲れる。障害と分かれば優しくもなれるかもしれないが、一緒に生活するのは大変な苦痛を感じる(私は1人暮らしを始めてから楽になった)
昔は発達障害なんていう言葉すらなかったけど、私が小さい頃にこういう障害がある事を分かっていて、もっと福祉が充実していたら、父も私達家族も少しは心を保ちながら生活できたかもしれない。

この本のような凶悪な犯罪は決して許されないが、(p296)英国の「貧しい者にこそ愛を」という精神に学んで、この障害が日本でも広く理解されて、広汎性発達障害の福祉施設が充実され、再犯防止,事件発生防止に繋がれば良いと思う。 

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2022年04月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 福祉とはなんだろう。ここ10年ぐらいでアスペルガー症候群の知名度はかなり上がったけど、先天的な要素が強いらしいので昔からあった病気だろう。昔はそんなに若い子が凶悪な事件を起こすってなかったよなぁ。必ずしも犯罪につながる病気ではないらしいし、今よりも人間関係が濃くて、フォローしてくれる人も多かったんだろうな。

 なんでもかんでも福祉っていうのはちょっとどうなのかな、と読み終わってから思ったけど、そこしかないのかな、とも思った。
 便利な世の中になったけど、その分確実になにかを失ってる。それを補うのってやっぱり福祉になっちゃうんだろうな。


 内容は濃くて、読んでて面白かったけど、著者たちの上から目線がもうイライラした。
 なんだろ、「俺たち社会のためにがんばってます」みたいな。自分たちがいいことをしているってことに疑いを持っていないというか。
 私の偏見だけど、「新聞記者」の典型。なんだかんだ正論めいたことをいうけど、結局は人ごとなのかよ、って感じたので、星-1。

 あと、時間軸が前後して読みにくく、識者インタビューも読みにくかった。

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2013年08月04日

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