あらすじ
縫箔の職人田毎はパーティでかつての恋人だった鶴子と再会した。かたくなに手仕事をつづける田毎と手広く事業を広げる鶴子。この二人の出逢いが悲劇へとつながる表題作「折鶴」。友禅差しの模様師脇田が旅先でふと聞いた新内がきっかけで、酒と女で身を持ちくずした名新内語りの末路を知る「忍火山恋唄」の直木賞候補作二篇に、「駆落」「角館にて」を収めた。自ら紋章上絵師という職を持つ筆者が、職人の世界に男と女の結びつきの不可解さをからませて描く好短篇集。
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Posted by ブクログ
もう50年以上前の作品なのに面白かった。4篇の短編集。全部着物にまつわる職人と女の人との話。ちょっとミステリーの要素も入ってるけど、それより人間関係とか、職人の仕事が時代とともに変わっていくのが切なくも面白い。こういう静かな小説もいい。この人は本当に多彩だ。はずれなし。