あらすじ
東大生が入学して最初に身につける,社会を生きるための歴史学的思考法.「大学で学ぶ最初で最後の歴史学」を念頭に,じっさいに東大駒場で1・2年生向けに行われている全12回オムニバス講義.他大学の1・2年生はもちろん,歴史好きの高校生やビジネスパーソンも必読の,教養としての歴史学.
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Posted by ブクログ
歴史学の成り立ちから、人間が歴史を叙述するという営みの中でどのようなことがテーマとなってきたのか、そして人文学全体に通底する哲学的認識論に至るまでがわかりやすくまとめられている良書。
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東大教養学部の歴史学の授業をまとめたもの。「大学で学ぶ、最初で最後のオムニバス講義」とのこと。
「歴史とは、他社理解の営みである(p.219」「歴史学は、個々人の他者理解と物事を多角的にとらえる能力を養い、様々な人びととのつながりを意識させる(p.220)」が個人的にとてもしっくりきました。
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現在の歴史学の最前線について、12章にわたり様々な角度、視点から講義形式で論じている。現在、なぜこういった捉え方が出てきているのか、その時代的要請は何なのか、といったいった点について丁寧に叙述がされており、歴史の見方、考え方についてのヒントが満載である。学生時代は社会史の隆盛時期であったことを思い出しながら、各章を興味深く読んだ。
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歴史学とはとてもおもしろいものだというのを教えてくれた。注意して欲しいのは「歴史」がおもしろいのではなく「歴史学」がおもしろいという点。高校までの授業は所詮、年号の暗記にすぎないが歴史学は他の学問とも連携し協調しながら進歩していったのだ。いろいろな観点で語り口も人(この本は共作である)により違うがそれぞれに学ぶことが多い。
Posted by ブクログ
歴史学的思考と聞くとやはり小難しいイメージがありますが、読んでみると表現が易しく(かつ優しく)理解しやすいです。全12章で、どの章も興味深く読みました。歴史研究者だけでなくすべての人々にとって、歴史というものを学び、考える基礎となる有益な書物だと思います。
Posted by ブクログ
長期的な視野で物事を見る姿勢を持つこと。これにより、一時的な衝動に駆られて行動したり、短期的な利益に惑わされたりすることを免れる。また目の前にあるあり様を唯一無二のものとは考えず、相対化してみることにより、多角的に物事を見る姿勢を養うことが大事。短いが読み応えのある一冊だった。
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東大教養学部の歴史の教科書 概括的であり細切れ
〇歴史に法則性はあるのか 桜井英治
成長モデル と周期モデル
「地中海」フェルナン「時間の比較社会学」真木悠介「近代世界システム」ウォラースタイン
〇過去の痕跡をどうとらえるのか 渡辺美季
〇人びとの「まとまり」をとらえなおす 杉山清彦
「皇帝と官僚・紳士」「新しい世界史へ 地球市民のための構想」羽田正「中世倭人伝」村井章介
〇グローバリゼーションの歴史的展開 黛 秋 津
「想像の共同体」「オリエンタリズム」
〇世界像を再考する―イスラームの歴史叙述と伝統的世界像 大塚 修
「普遍史の変貌」大塚修
〇内なる他者の理解に向けて―儀礼と表象、感性の歴史学 長谷川まゆ帆
「モンタイユ ピレネーの村」ラデュリ「森と湖の妖精メリジェーヌ」長谷川