【感想・ネタバレ】2100年、人口3分の1の日本のレビュー

あらすじ

現在の1億3000万人が、50年後に9000万人、100年後は4000万人にまで減ると予想される日本人口。この変動が政治経済や労働環境、家族関係など社会全体を激変させる。「過疎化」するニッポンの行方とは?歴史人口学者がデータを駆使して描き出す、渾身の未来予想図。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

・日本人口が増えるのは、例外なく外部の文明を取り込んでいった時代。
・「年齢構成」と「地理的分布」の変化による不均衡の拡大。
・一人暮らしの老人が劇的に増え、2030年には700万人に達する。
・日本政府は1974年に「出生を抑制すべき」と明言していた。
・同質化した社会を変え、外に出よう。
・今後、食糧需要を補うための農業開発には常に環境問題がセットになる。
・地球が支えられる人口は多くて100億人。
・21世紀中に世界中で人口増加が止まると予想されているが、問題はそれまでに人口が膨大な数に膨れあがること。
・結婚した夫婦の出生行動は、ほとんど変わっていない、本当に大事なのは、未婚者への政策では?

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2012年05月19日

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ネタバレ

こうやって見ると歴史と未来予測はつながっているのだなあ。211pの資源循環型再生可能エネルギー中心の人口分散型スローライフ高齢化社会の話は詰めるのが大変そうだが一理あるようにも思える。

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2025年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

~内容~
経済学者や経済通ではなく、歴史人口学者が書いた人口減少社会に関する本

~感想~
経済学者や経済通の書いた本だと、人口減少→経済への影響について語ってる本が多い。

この本でもそのような内容は扱っているのだが、この本が他と違うのは、世界および日本では人口が減少した時期があって、それがどうやって引き起こされていたのかを書いている部分が新鮮だった。

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2011年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2007年の日本総人口1億2777万人から2055年には8993万人、2105年には4459万人。

世界で人口爆発が問題化していたこともあり、1970年代の日本は出生率を抑えこもうという機運があった。出生率低下は多産多死→多産少死→少産少死に移行する。その要因は1.乳幼児死亡率の低下(不必要に多産でなくてもよくなった)、2.結婚と出産の不必要化(農業社会→工業社会への転換)、3.現代文明への不安感。

人口増加は、食料生産、さらに言えば土地の面積に依存する。生産が追いつかないため、人口増加は確実にストップする(マルサス)。産業革命で人口支持力(収容力)は格段に増加したものの、結局人口過剰による受胎調節が始まり、少産少死に移行した。環境と鉱物資源の限界は避けられない。

農耕技術は、人口密度が高まったときにイノベーションが起こる(ニーズ発生により)。また、過去の日本は技術が成熟した際に4回(4回めはいま)人口減少が発生した。新技術の到来で増加した。

2050年には先進国がだいたい人口減少に陥る。新興国は、中国インドの増加ベクトルは逓減する。日本が人口減少に陥る中で、これまでと同等の経済成長を確保するためには、一人あたりGDPを4.9倍程度まで引き上げなければならなく、厳しい。経済維持がやっとである。2055年には生産年齢人口=従属人口(年少人口+老年人口)になる。その対策として求められるのは、1.労働従事者の増加、2.移民の受け入れで、1に関してはⅠ.高齢者の労働参加とⅡ.女性の社会進出がある。

明治初期は女性も労働(農業)に従事していたが、サラリーマン化とともに分化が進み(M字カーブの形成)、その後バブル崩壊を機に労働力率向上が進む。一見、出生率と労働力率は相反し合うように思えるが、官民一体となれば不可能ではない(ヨーロッパの事例)。日本では、男性による家事・育児の参加が求められている。

日本の成熟過程(人口減少局面)では都市集中が緩和され、中央の文化が都心に拡散したが、今回はそうでもなく、むしろ人口集中が加速すると思われる(首都圏の老年人口の増加による社会保障費の増加から、それを逆に捉える説もある)。今後は地方の自然死が加速するだろう。これまで人口増加とともに住む所が増えてきたのだから、減るのも必然。むしろ、都市の集約化を進めたほうが、相互扶助による内的発展に寄与するだろう。今後は、マクロ環境や自然環境と対立せず、人間関係の形成を前提とした形で過疎対策に取り組めばよいのではないだろうか。

1920~50年の世帯の規模は平均5名だったが、2012年には2.46人になっている。これは少子化と住み込みで働く人の減少と一人暮らし増加と核家族化による。核家族化は農業→工業シフトに伴う都心集中などに関係している。ちなみに、東北は血縁関係が強く、西日本は地縁が強い(気候か?)。今後は(死に別れも含め)高齢者の一人暮らし世帯が増えていくだろう。

離婚の意味合いが異なるとはいえ、1900年初等の離婚割合は今より高かった。ただ、近年の熟年離婚の多さは注目に値する。

今後の生産年齢人口縮小を補うために、海外から移民を入れるという方法もある。人口を維持するためには2050年までにあと1714万人(全体で2250万人。人口の18%)、生産年齢人口維持のためにはあと3233人(4600万人,30.5%)が必要。現在が216万であることを考えると、大胆な政策になる。かつては0.8%だったところ、プラザ合意(1985)後のバブルとともに人口増加。現在1.7%。しかし欧米諸国は軒並み5%以上、アメリカは12%。

GDPに対する輸出は16.1%、輸入は15.6%。ドイツは40/33、韓国は45/47。貿易依存度は170国中164位。仮に鎖国したら、石油も入ってこなくなるため、生産性は低下する。日本の歴史を見ても、他国との関係悪化or鎖国時代は低成長だった。ただ、外国人が増えると、文化の違い(騒音)や日本語を話せない子供の問題などが起きる

今後、全世界で人口が拡大していくが、そのとき食料も資源も水も足りなくなる。食糧問題を変えようとすると、環境問題に直面する

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2013年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分用メモ


・2055年に8993万人、2100年に4459万人
・1974年『人口白書』で「静止人口をめざして」と題し、増加し続ける人口を停止させ増えも減りもしない静止人口への実現を目指した。
→出生率を2程度に抑える。その後シンポジウム等で「子供は2人まで」という宣言がなされる
・出生率低下の原因 ①乳幼児死亡率の低下 ②子供を産んで子孫を残すことを必ずしも必要としなくなった、当たり前でなくなった ③現代文明の行き詰まりを予想させるような不安感
・従属人口=経済的・社会的に「支えられる側」0~14、65歳~
・生産年齢人口=「支える側」15~64歳
・生産年齢人口が従属人口の数の2倍を上回る現象=「人口ボーナス」
・従属人口が生産年齢人口を上回る現象=「人口オーナス」
・どのようにして生産年齢人口を上げるか?
→定年の引き上げ、女性労働者の増加
・「補充移民」=人口減少を大量の移民受け入れによって解決する際に必要となる労働移民のこと

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2012年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

士農工商の世襲時代は家族の規模が大きいので出産育児に対する家族のサポートが手厚かった。女性は出産や育児に専念できたので子沢山になれた。
戦後、都市化工業化が進み働き手は都市に集まった。(核家族の始まり)→女性の育児負担が増えた。

不況によって共働きが増えた。女性の時間は益々減少し、こどもを持てない家庭が増えた。

3分の1外国人時代

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2012年06月13日

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