あらすじ
密室から忽然と消失した財宝の謎。
14年前の真実が明かされる
怒涛の30ページに目が離せない。
『方舟』で注目される作家・夕木春央の本質がここにある!
「あたし、まえはサーカスにいたの」
大正14年。莫大な借金をつくった樺谷子爵家に、晴海商事からの使いとしてサーカス出身の少女・ユリ子が取り立てにやって来た。
返済のできない樺谷家は三女の鞠子を担保に差し出す。ユリ子と鞠子は、莫大な借金返済のため「財宝探し」をすることにした。
調べていくうちに近づく、明治44年、ある名家で起こった未解決事件の真相とはーー。
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Posted by ブクログ
いやぁ〜〜〜夕木春央先生の作品、
ワクワクとドキドキとハラハラとで
これが…ミステリ……ッッと何度も胸弾む気持ち!
大正時代や人物のリアルな姿を
つい想像するほどの繊細で大胆な描写に、
謎がいい具合に絡んでとても美味!!!
キャラクターの生き生きとした心理描写にも、
ページを捲る手が止まらなくなる…ッッ
まさかの人物やまさかの事象など
様々に掛け合わさったミラクルで摩訶不思議な
目眩く展開に、物語が終わりに近づいた際には
「もっとマリ子のことを見ていたい…!!」
と思わずにはいられないほど、
愛着の湧く存在となっていたのであった。
よりミステリが読みたくなる!
より夕木春央先生の他作品も読みたくなる!
そんな気持ちにさせてくれる
サーカスの様なひとときでした…!!!
Posted by ブクログ
大正が舞台のミステリー、デビュー作の時よりも慣れたからなのか読みすすめやすく、話のテンポやキャラクターの明るさなど楽しく読めた。また探偵役が最後に謎解きをする感じも他作品に通じる感じでまさに夕木春央作品といった感じ。なんかそのうち蓮野とユリ子が同時にでてくる作品がでそうで楽しみ。聖書シリーズと大正シリーズどちらも魅力的で楽しみ
Posted by ブクログ
面白かった!
サーカス出身のユリ子と子爵令嬢の鞠子。
二人のやりとりがなんとも良い。
お嬢様言葉の鞠子ちゃんが読んでるうちに可愛くて可愛くて。鬱屈してて暗めなところも良い。
全ての伏線を丁寧に回収して謎が解かれてすっきり。
鞠子ちゃんの中で割り切れなかった絢子姉さんへの想いが、最後昇華していくところはじんと来た。
推理ものでもあり、鞠子の成長物語でもあり、素敵な話でした。
家事も乗馬も怪文書作成もできるようになった鞠子と、真実を見つけるユリ子のお話また読みたいな。
Posted by ブクログ
爽やかな読後感。ミステリーには違いないけどミステリーと言うよりは青春小説(?)に近いような印象を受けた。絞首商會と同じ世界線で同じような雰囲気と世界観。方舟や十戒が好きで手に取った人には物足りないと感じるかもしれない。(私はどちらの路線も好きだけど)
紀子さんが大好きになった。我ながらチョロ。
Posted by ブクログ
予想の裏をついてくる真相は面白かったけど、その真相に辿り着くまでの道筋に納得感がなかった。ユリ子が賢すぎて置いてけぼり感が強かった。