【感想・ネタバレ】ポストカードのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読まなければならない本だと思った。
ドイツ以外の国もホロコーストに関わっていたという事実は、知識として知ってはいたが、物語として受け取ると、ドイツ一国の問題ではなくヨーロッパ全体の問題なのだということが理解できた。人権の国フランスでの話というところもまた考えさせられたし、子供たちの断片的な体験からも、ユダヤ人差別の負の連鎖は円環として続いているという事実もうかがえた。その円環から抜け出そうとする最後のジョルジュとアンヌの会話は胸に来るものがあった。

ポストカードについてのミステリがエンジンとなって、最後までぐいぐいと読み進められるし、ノンフィクションでありミステリでもあるという、新鮮な読み口だった。

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2024年01月27日

Posted by ブクログ

圧倒的に今年一番の小説でしょう。
最近ポストカード収集にハマっているので手に取った本作ですが、内容は著者のルーツを探る内容というと軽く聞こえるが、要するに第二次世界大戦下のフランスにおけるユダヤ人がどのように扱われたか、なんですよね。

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2023年10月25日

Posted by ブクログ

ユダヤ人の置かれた状況やアウシュビッツなどのシーンは、辛くて辛くて読むのが鈍るほどだったが、届いた1枚のハガキを追いかけるアンヌの情熱や思いに、引きずられるようにしてついていった。
やはり最後まで読むべき。よかった。

これを選ぶフランスの高校生もすごいな。

ネミロフスキーのことも出てきた。

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2023年10月17日

Posted by ブクログ

今の時代、特に日本では考えられないほど、ドイツやイタリア、フランスでのポストカードが持つ存在は大きい。自分の今いる存在や空気、心理的精神的な呟きを伝える一枚のポストカード。
著者の曾祖母とその子供の名前だけが記された・・そこに込められた事実をすこーしずつ糸を手繰るかのように事実を探っていく。
ノンフィクションとは言いつつ、良くも悪くも筆者の類まれな才能がキラキラと随所で煌めいているのは読み手の好みによるだろう・・事実のみを読みたかったと。私も、ン申し訳ないがそう感じた一人。

まず装丁が好み、淡い色彩を載せたモノクロ調が20世紀のその時間を感じさせる。

ストレートな独逸支配下を俯瞰したドキュメントや史実の解明は読んできたが、露仏、そしてイタリア、スイスでの時間的なつぶさの解明は初めて、そして驚く。

作中、ずーっと流れるジューディッシュ、ユダヤ教の厳格な空気感と共に生きていくことの苦しさを糧に歴史を積み重ねてきた民族を垣間見た気がした。

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2023年10月22日

Posted by ブクログ

ロシア、フランスの流れで見るホロコーストものは初めて。ほんとにひどい。想像を超える残虐さ。でも、家族の足跡が明らかになっていくさまには希望が見えました。生きてきた人の息吹が感じ取れるのは代え難いエネルギーになると実感しました。

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2023年10月06日

Posted by ブクログ

四人の名前のみ記された謎のポストカード
から始まる、過去に封印された
一家の辿った悲劇の足跡を探す物語。
ユダヤ人を襲った戦争の悲惨さ、
それでもその恐怖に立ち向かい助けようと
する人々。
ポストカードの送り主の最後の思いは
後世の娘や孫に無事に受け継がれ
二度とこの様な世界にならない様
読み手の私達も心に刻まなければならない。

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2023年12月24日

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