あらすじ
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幸福度ランキング上位国を悩ませるものは?
高福祉国家、幸福度ランキングの上位国、高い学力と安い学費、北欧デザイン……。
良いイメージで語られることの多い北欧諸国ですが、どの国も悩みを抱えています。
ロシアのウクライナ侵攻後、フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟申請したことは記憶に新しいですが、悩みはそれだけではありません。
ソ連(現ロシア)から一方的な要求を突き付けられたことをきっかけに、ソ連と二度も戦い敗北したフィンランドは、つねにソ連(およびその後身・ロシア)との関係に苦心してきました。
スウェーデンは、高福祉を実現したために国民の労働意欲が低下。経済成長率が低くなる時期を経験しています。
ノルウェーは、ノーベル平和賞が発表・授与されるホスト国。中国の平和活動家に平和賞が授与されると、中国から経済制裁を受けて大変困った事態に陥ります。
北欧諸国はイギリス、ドイツ、フランスといった国々に比べれば、寒冷の土地にあり、人口も多くありません。
それらの国々が、どのような知恵や政策で困難を乗り越えてきたのか。
学ぶべきことが多い北欧諸国の素顔を池上彰が徹底解説します!
東京都立小石川中等教育学校での白熱授業を書籍化しました!
(底本 2023年7月発売作品)
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Posted by ブクログ
若い頃、デンマークとノルウェーを訪ねたことがある。それ以来、北欧が気になっていたが、その歴史的背景と現状を知ることができた。
ソ連崩壊で経済の危機に陥りフィンランドは
よき納税者を育てるために教育に力を入れる。
PISAで読解力のトップに立った理由にも納得。
教師が授業を教えることに専念できる。
進路相談は家庭に、悩み相談はカウンセラーに任せ、仕事と生活の調和がとれているから教材研究に力を入れることができる。
15〜21週間の教育実習を行い、教師の質も高く、社会的ステータスも高い。すべての国民に平等に教育という精神が根付いている。
デンマークがなぜ酪農国になったのかもわかった。そしてデンマークが北海道の酪農に影響を与えていることも。
フィンランドの放射性廃棄物最終処分場、オンカロの話にも驚いた。
日本が北欧に学ぶべきことはたくさんある。
池上彰さんの提唱するバックキャスティングの考え方は興味深い。