あらすじ
小説家・桜庭一樹は稀代の読書魔である。本当に毎日本を読むのである。こよなく愛するジョン・ディクスン・カーのミステリをはじめ、ガルシア=マルケスの傑作小説、アゴタ・クリストフの自伝、死刑囚についてのドキュメント、茨木のり子の詩集から三島由紀夫のエッセイまで、縦横無尽に読んで過ごした、疾風怒濤の一年間!/【もくじ】二月 読書にまつわるすごいこと(たぶん)を発見する。/三月 町中に“なぞの女”がいる、気がする。/四月 ジョン・ランプリエールが辞書になる!/五月 夏木マリと、カー談義する。/六月 直毛なのに、アフロである。/七月 バナナの皮で、世界が滅亡する。/八月 傑作の前を、歌って通りすぎている。/九月 百匹の蟬が死に、百人の老人がやってくる。夏が、終わったのだ。/十月 片手に二十世紀梨、片手に豆腐竹輪の夜である。/十一月 「ビバビバ都会! 野戦病院!」である。/十二月 少年になり、花を買うのだ。/一月 書店はタイムマッシーンである。/単行本版あとがき/文庫版あとがき
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Posted by ブクログ
食事と同じ様にモグモグという雰囲気で本を読まれる方なのだなぁ。私はおやつ程度の読み方なので羨ましい。同じ速度で自分もたくさん読んだ気になる。楽しい。
編集者の方々も流石の読書量。本読み猛者過ぎて素敵。
著者の表現する戸惑いや心の中の叫びなど、砕けていて好きだこの感じ。クールなイメージだったので親しみが湧く。
日記は続いているとの事で、必ずや読む!
Posted by ブクログ
読みたくなった本
『四人の女』『七人のおば』『被害者を探せ』『これが密室だ』
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『ジョン・ランプリエールの辞書』
『殴り合う貴族たち』『ケッヘル』『愚行録』『ハマースミスのウジ虫』
『私家版』『日曜日は埋葬しない』
Posted by ブクログ
初読。『少年になり本を買うのだ』を先に読んでしまったので、読書日記第1弾を慌てて入手。とにかく読みまくる桜庭さんが、実際に『私の男』の執筆に入ったときの日記は壮絶。身を削って世界に入り込んでいく様は恐ろしいほどだ。創作活動がお気楽なものだと思っているわけではないが、それでもこの状態の桜庭さんには「死なずに戻ってきて…」と声をかけたくなる。もう字も小さいくて読みづらいので下段の注釈はほとんど読み飛ばしちゃいました。
Posted by ブクログ
桜庭一樹さんは活字を食べて生きてるんじゃなかろうかと思えてくる。それぐらい本を読んでる。息を吸って吐くのと同じぐらいの摂理で本を読んで本を書いてる。
多岐にわたるジャンルを貪るように。
日々取り込んでる、まさに活字中毒者。
なのに、自らの作品を書き上げる時はそのすべてを放置してご飯を食べるのすらやめて世界を作り上げることに没頭する。
これぞ、桜庭一樹という作家の生き様である!
という言葉なき宣言を受けた気がして衝撃だった。まさに魂を削ってひとつの世界を生み出している。