【感想・ネタバレ】なぜヴィーガンか?のレビュー

あらすじ

動物の苦しみ、気候危機、健康な食生活を気にかけるすべての人へ。「最も影響力のある現代の哲学者」ピーター・シンガーが動物解放論、ヴィーガニズムとベジタリアニズムについて書き継いできたエッセイと論考を精選。1973年の記念碑的論文「動物の解放」から2020年の新型コロナウイルス禍に対するコメントまで、半世紀にわたる著述活動を一冊に封じ込めたオールタイム・ベスト・コレクション。

目次

はじめに
動物の解放――1975年版の序文
動物の解放(1973年)
これが鶏の倫理的な扱い方だろうか?(ジム・メイソンとの共著)(2006年)
オックスフォードのベジタリアンたち――私的な回想(1982年)
ベジタリアンの哲学(1998年)
もしも魚が叫べたら(2010年)
ヴィーガンになるべき理由(2007年)
培養肉は地球を救えるか?(2018年)
COVID-19に関する二つの闇(パオラ・カバリエリとの共著)(2020年)
訳者解説

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Posted by ブクログ

神経系がある生物に対して苦しみを与えないという倫理に基づきヴィーガンとなった哲学者の論考集。人種差別と同様の主差別という言葉を使い、声を上げられない動物たちを尊重しないという理由はない、という反論の使用はない議論を述べる。

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2023年11月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人々が動物性食品を止めるべき主な理由は動物への配慮、気候変動対策、自分の健康への問題、生鮮市場における感染症の4点が挙げられる。
動物に苦しみをもたらす慣行を支持したくないからベジタリアンになるのであれば、中枢神経系がないハマグリやホタテ、良い生の鶏の卵を食べるフレキシブルなヴィーがんは問題にならない。
動物の解放運動は他の解放運動と異なり、搾取される側である動物が組織的な抗議をしないこと、抑圧する側に属する集団の構成員のほぼ全てが抑圧に直接加担している受益者であることなどから、不利である。
畜産を止めれば、浮いた飼料生産により、地球から飢餓と栄養失調はなくなる。すなわち、動物の解放は人間の解放につながる。
ベンサム「各人を一人として数え、誰も一人以上としては数えない」

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2023年09月23日

Posted by ブクログ

オーストラリア出身の哲学者・倫理学者ピーター・シンガーによる短い論稿集。私たちは何故ヴィーガンとならなければならないかを論じている。

シンガーによれば、ヴィーガンとなるべき理由は動物への配慮、気候変動問題、健康への配慮の3点。と言いつつも、主要な理由は1番目にあるようだ。著者は、知覚のある動物への無配慮は、人種差別と同じ種差別であると断じる。逆に神経系が未発達の二枚貝などを食することは否定されないとする。

本書で展開されたヴィーガンの思想に納得がいった訳ではないが、こうした人々の考え方を一度頭に入れる機会があって良かった。

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2024年05月15日

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