あらすじ
かつてドヤ街と呼ばれた日雇い労働者の町は、いまや安宿とバックパッカーの町。そんな東京山谷で千花が暮らすようになって半年。しっかり者の翔太と自由すぎるオーナーがふたりで経営するゲストハウス「わすれな荘」に、新たな宿泊者がやって来た。スペイン人のバネッサは、忘れられない恋を胸にここを訪れたというが――。初恋の記憶、故郷への想い……大切なものがあるからこそ、落ち込むこともあるけれど。優しいスープが心にしみる、とびきり愛しい連作集。オリジナルレシピ付き。
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Posted by ブクログ
タイトルのスープの主人公よりも、他のわすれな荘のゲストのことが心に残りました。
それぞれいろいろあるけれど、懸命に生きている姿が印象に残りました。
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「夢みるレシピ」の続編。短編連作なのは同じだが主人公が編毎に変わる。ドラマが優しさと懐かしさに溢れて語られて惹き付けられるように読み進めて仕舞いました‼️
有馬さんの文章は柔らかで無駄がなくそれでいて情感が豊かで共感を持ちながら楽しめました。
「わすれな荘」の物語は完結していないので続編が待ち遠しいです⁉️
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わすれな荘シリーズ(?)の2作目
続編あるの知らなかった まぁちゃんと調べればわかるのにね
ってか、千花ちゃんの存在感が薄れてる?というか今回は他の人にスポットが当たってる
翔太に片思いのバネッサ、スディールの郷愁、橋島オーナーの少年期
片思いってどうしようもないよね
千花ちゃんも絵描きという職業に片思い
二人に対するビッグマムのアドバイスがとてもよい
情熱的であることもいいけど、大事なことはささやく
人生まっすぐだけが正しいわけでもないんだよね
スディールに関しては1作目でそんなにいい印象ではなかったけど、本人視点で描かれると好印象になる
そしてクオンは結構適当というのもまぁ面白い
全くの育児未経験者がいきなり赤ちゃんを預けられたらそりゃぁ大変でしょうなぁ
橋島さんの過去話はよかった
ここだけ切り取れば、まるでプロレタリア文学のような雰囲気も感じる
いわゆる、昔のドヤ街のイメージそのもの
橋島オーナーが何故わすれな荘をやっているか
過去のノスタルジーなんだけど、人それぞれに大事にしたいものは違うよなぁ
赤毛のアンが残されていた意味を考えると、複雑な気持ちになる
彼女はどんな事情があってあそこに行き着き、なんで赤毛のアンを置いていったのかね
それはそうと、龍さんもかっこいいし、少年の橋島さんもよい
今後の展開で、もしかしたらワイルドな橋島さん見れたりする?(笑)
ってか、これ、まだ続編でるよね?
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夢見るレシピの続編。この巻でも美味しそうな料理がたくさん登場する。
主人公が自身の夢に向かって大きな一歩を踏み出し、つい応援してしまった。
ゲストハウスのオーナー代理に会うために海の向こうからやってきた女の子が強烈。
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やってきたゲストは、管理人代理に恋をしている娘。
さすが、というべき積極性です。
これで相手が悪い男だったら、確実に…な積極性。
想像していた状態と違う! と地団駄踏んでいる状況も
恋する女の子そのもの。
ただ、確実にから回って迷惑になってるな、が
分からないのもすごいな、と。
見てる分には問題ない押しですが。
話の内容そっちのけで、その恋がどうなるのか、が
非常に気になってしまいました。
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夢見るレシピの続編。今回もまた美味しそうなのがいっぱい。本場カルボナーラ食べてみたい!でも物語がそれぞれ中途半端に終わっちゃった。バネッサは?千花は?
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ゲストハウスわすれな荘の第2弾。4皿目のネパール人留学生のスディールの話と5皿目のオーナーの子供時代のドヤ街の話は切なくなりました。家族でも距離感に悩みますが、こんなふうないつでも待ってるよという場所があるだけで、大丈夫と安心できますね。食べ物の記憶というのは一番強い記憶なのかも。
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東京にあるドヤ街、山谷を舞台にしたゲストハウス・わすれな荘を舞台にした人情系飯テロ小説。
前回は色んな国の料理を組み合わせながら千花の葛藤や奮闘を描いていました。
今回も基本的にそれは変わらないのですが千花の奮闘も葛藤も落ち着いている感じがします。
わすれな荘と仕事に根を張る覚悟ができて落ち着いているからかな?
でも出版社の男はヒドイ。
そして飯テロ部分はスープ。
私、スープものが好きだからどの料理も食べてみたくなりました♪
最後の橋島さんの話は悲しいやら寂しいやらだったなぁ。
職場が西成にあるから雰囲気はわかるのでなおさら。
女の人、どこに行ったんだろう・・・。
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前作では山谷を舞台にする理由がよく分からないという感想を書きましたが、今作では割と山谷ならではのエビソードも入ってますね。千花と翔太がくっつくわけではないのね。
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ゲストハウスわすれな荘、第二弾。
ラテン系、恋する乙女の猛烈アタックに、読むこちらも疲れ気味…
しかし、しっかり根を張ってきた感のある、千花や留学生たちに心和む。
そして…
いつも仕事を翔太に任せきりにして飲み歩いている、オーナー橋島にも、意外な思いが…
戦後の日本の高度成長の陰に、使い捨てられた労働者たちが大勢いたことを、押しつけがましくない筆致で綴られているのも良かった。