あらすじ
2006年7月、小さな雑居ビルの部屋で、1934年以来となる独立系生命保険会社の設立準備が始まっていた。しかも、生命保険をインターネットで売るという新たな試みであった。その後、会社設立のために集めた金額は、132億円にのぼった。なぜ、一年半もの短期間で、多額の事業資金を得られたのか?本書では、著者が自ら分析し、各企業に出資を募ったビジネスプランを初めて公開する。そこには、著者の「熱意」と「ロジック」が詰め込まれている。まず、著者は「事業機会の発見」において、自分にできることではなく、世の中から求められていることをやれ、と言う。その言葉は、日本人4人目の上位5%の成績最優秀称号にて卒業したハーバード大学経営大学院留学時に学んだものだった。そして独自に作り上げた「市場分析」「財務戦略」「組織作り」などを明らかにしていく。社内外問わず新規に事業を考え、リーダーとして成長したい人は必読の一冊!
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Posted by ブクログ
彼を形容するなら、日本で最も優秀な若手ビジネスマンという感じだろう。
東大卒、ハーバードビジネススクールをTOP5%の成績で修了し、BCG出身といった輝かしい肩書きもさることながら、なによりも説得力が感じられる。PHPというあまり硬派ではない出版社によりしかもソフトカバーの薄い本であるため、舐めてかかってしまいそうだが、簡潔で力強く表現力に跳んだ文章にやられた。
Posted by ブクログ
レビューby のり~
【内容】
ライフネット生命を立ち上げる際に、どのような市場分析をし、どのようなターゲティングを行ったのか。実際の図やアンケート結果等を用いて、とても具体的に記してくれている。ビジネスを立ち上げる際の考え方(プランの全体像)としてはもちろん、マーケティングの実例としても、大変参考になった。
【感想・気づき】
・アントレプレナーシップの定義「自分が使えるヒトモノカネといった経営資源の制約は、一旦取り払って、何が世の中に求められているか、だけを考える」HBSで教わる内容とのこと。制約に捉われがちな自分の思考に気づけた。
・市場環境分析、STP分析、ペルソナ(子育てローラ)、実際のアンケート結果…どれも具体的で大変参考になり、またじっくり読み直したいところ。
・キャリアについて、著者がHBSで学んできた内容についても記載があり、「自分にとっての取締役会をつくる」(成長を定期的に確認する意味)など、参考にしたい内容が多数あった。
【具体的行動】
・制約条件を一旦取り払って考える(クセ付け)
・自分取締役会を開く(メンターのような存在を考えてみる)
P.S.うっしーありがとう!
Posted by ブクログ
できることではなく、あるべき姿を定義し、それに必要なリソースを揃えると言う考え方は、非常に励まされる。
全体的に、内容も分かりやすい。
Posted by ブクログ
彼を形容するなら、日本で最も優秀な若手ビジネスマンという感じでしょうか。
仲間たちに勧められて読んでみました。PHPというあまり硬派ではない出版社の本であり、しかもソフトカバーの薄い本であるため、舐めてかかってしまいがちだが、想像以上にすばらしい内容。東大卒、ハーバードビジネススクールをTOP5%の成績で修了し、BCG出身といった輝かしい肩書きもさることながら、なによりも説得力があります。簡潔で力強く表現力豊かな文章にやられた。本書のタイトルに納得。
Posted by ブクログ
戦後初独立系生保誕生のためのビジネスプラン。
要諦は、世に「求められること」に着目し、徹底的に顧客像の調査し、
自社を活かす場を見つけ100%のニーズ充足を目指さず、
財務に目を配り、ブランドを築き上げること。
まとめると『大市場 参入阻む 高い壁 挑むベンチャーの 熱意とロジック』といったところでしょうか?
Posted by ブクログ
生命保険はお好きですか?私は基本的に大嫌いです。。
何故なら、保険のおばちゃんのしつこさと、払ったお金がどこに使われているのか分からない仕組み。
ものの本によると、なにせ原価の3割から6割は、おばちゃんの給料やなにやらに消えてしまう。
貯蓄なら、現金でするワイ。
そして、不払いなんかされた日にはきっと気がくるってしまうでしょう。
ビジネスプランを立てるという作業は非常に難しい。
色々頭を捻ってみて考えてみても、もう世の中には全てのビジネスが生まれているんではないかと絶望感を感じてしまう。せいぜい出てくるのは、うまくも、面白くもないプランばかり。。。。
著者は、大学時代には現役で司法試験に合格し、ボストンコンサルティングに就職、その後日本人で数名しかいないハーバード・ビジネススクールを最優秀の成績で卒業。。。。
この時点で頭の出来が違うと感じてしまうが、その実最初ビジネスプランを構築する際には、同じような悩みにぶち当たったらしい。
そこからのブレークスルー、対面販売でしか売れないといわれてきた生命保険をネット専業で販売するという。
ビジネスプランの書き方を学べる本はいろいろあるが、この本は著者がどのように悩み自分のビジネスプランを構築したかが、文章から透けて見えてくる。
本書に対して、また立ち上げたばかりのビジネスを、成功してもいないのに本にするなどという批評もある。ただ、132億を集めたことがすごいのではない。
知恵の限りを尽くして、自分のビジネスを軌道に乗せようとしたこの姿勢がこの本からは学べる。
Posted by ブクログ
冒頭の「アントレプレナーシップの定義」が素晴らしい。
新規事業を検討する際、制約事項が頭から離れなかったけど、
それは全然起業家精神に則っていない、ってことだった。
Planned Happenstance(計画された偶然)は第二のキーワード。
Posted by ブクログ
★「アントレプレナーシップの定義」
自分が使えるヒト、モノ、カネといった経営資源の制約は一旦、取り払って、『何が世の中に求められているか』ということだけを考える。ヒト、モノ、カネはあとからついてくる。
→"opportunity-driven"の発想
★大きく成長する事業の3つの条件
1、誰もが日常的にやっていることを対象にせよ
→市場が大きいこと
2、そこで多くの人が不便や面倒に感じていることを対象にせよ
→市場に大きな非効率が存在すること
3、その不便さを解消する新しいソリューションが提供出来ること
→技術のブレークスルー、規制緩和などの環境変化があること
★キャリアの考え方
人に「天職」といったものは存在せず、自分が何をやりたいかを探し求めていく過程そのものがキャリアである。
→スタンフォード大学クランボルツ教授
たとえば、自分が60歳になったときにどうありたいかを考える。これが目標となる。
Posted by ブクログ
(1)40兆円市場の1%を奪取しても大きいマーケットの広さ
(2)市場の非効率性
(3)技術のブレークスルー、規制緩和などの環境変化
①「誰もが日常的にやっていることを対象にせよ」
→市場が大きいこと
②「多くの人が不便や面倒を感じていることを対象にせよ」
→市場に大きな非効率が存在すること
③「不便さを解消する新しいソリューションが提供できること」
→技術のブレークスルー、規制緩和などの環境変化があること
から設立に至った、という経緯が論理的で解り易い
Posted by ブクログ
ライフネット生命設立に至るまでの起業話。(1)40兆円市場の1%を奪取しても大きいマーケットの広さ、(2)市場の非効率性、(3)技術のブレークスルー、規制緩和などの環境変化から設立に至った、という経緯が論理的で解り易い。メモ。(1)納得、論理的にデータの裏付け(事実)を基に伝える事(担当者が他者に簡単に伝達出来る事)、共鳴、聞いた人が好きと思ってくれるか、には納得。(2)自分にとっての取締役会を作る事。一歩一歩前に進むこと。(3)自社戦略、ローラセグメントに対して安価良質な継続的サービスの提供の為のCPA(Cost Per Action)、ライフプランに即した買う手伝いという立場のブランド構築。生々しさが教科書的でなく、 3Y(philosophy,story,history)があると思う。
Posted by ブクログ
ライフネット生命の岩瀬さんの本。
その名のとおり、投資家回りのときに使ったビジネスプランがそのまま載っているらしい。
原案は社長の出口さんの中にあったとはいえ、これをほとんどひとりで短期間で作ったのだからすごい。
ビジネスプランの本はよくあるが、本物のビジネスプランが書いてある本は、まずないので、これは貴重。
コンサル上がりのロジックの詰めはやはり秀逸。
論理派でありながらも、人のつながりをかなり重視しているところも、面白い。
他のめも
●大きく成長する事業の条件
1)市場が大きいこと
2)市場に大きな非効率が存在すること
3)技術のブレークスルー、規制緩和などの環境変化があること
Posted by ブクログ
ライフネット生命立上げのビジネスプランをとても分かりやすく書かれたビジネス書でした。
さらに単なるビジネス書と言うだけでなく実際に起業する時のモデルプランとして大変参考になるエッセンスが凝縮されている実践の書です。 アントレプレナーシップ=経営資源を取り払って何が世の中で求められているのかという機会に着目する考え方はとても参考になりました。 今の自分の仕事でもこの考え方は当てはめられます。
そしてもうひとつ浮かんだのが、今もし失業したら、この本のロジックで新しいチャレンジができるだろうか?ということです。新しい発見はできる気がします。
Posted by ブクログ
タイトルの「132億円」というのが出版セールス的にはキャッチーではある。しかし、本書は、規模を問わず小規模事業にも共通する、起業し事業を進めていくプロセスについて赤裸々に綴ってあり、実務的にもヒントが盛りだくさん。就職活動している学生さんも下手な面接対策して個性を無くすより、こんな本読んで元気になった方が良いすよ。
Posted by ブクログ
ベンチャーの起業物語かと思ったら、分かりやすく具体的なビジネスケース本だった。この本のステップに沿って追体験するだけでも、創業の面白さと難しさ、厳しさを感じることができるはずだ。
何度も繰り返し読みたい本である。
Posted by ブクログ
新しいことをやる際に、
今できること、から発想するのではなく、
世の中が求めることから発想する。
出資を求める相手は何も、vcや金融機関だけではない。
シナジーある事業会社も検討すべき。
事業リスクとは、事業特性に応じて考えられる
倒産する可能性。対策をうっても残るリスクが、
投資家のリターンに対するリスク。
Posted by ブクログ
非常に実用的で実践的。
読んでいて、MBAだなあという感想。
理論を上手く使ってビジネスを進めているので、教科書を読んでいる感覚になる。そういう意味で若干拒絶反応が出てしまう。
社会経験がない自分にとってはスムーズに理解することは難しかった。
いますぐ実行に移せる部分がないため、また3年後くらいに読んだらよいだろう。
Posted by ブクログ
ライフネット生命の設立の経緯が実際の企画書のサンプルを交えて説明されている。企業設立の進め方だけでなく、ライフネット生命の企業コンセプトを理解できる。
Posted by ブクログ
この本自体がビジネスプラン作成の
参考書として役立つわけではないが、
作成の具体的プロセスを見学している
ような感じ。
他の書籍の例よりもわかりやすく
イメージが湧いた。
啓蒙書として読んだり、他の参考書を
メインにしておくのがよさそう。
Posted by ブクログ
岩瀬大輔氏によるライフネット生命の立ち上げ記。
波乱万丈のベンチャー立ち上げ物語というよりも、いかに正攻法で起業するかのガイドブックに近い。これは、生命保険会社という、事前に資金を集め、国から事業許可をもらわないといけない会社の立ち上げ方法として当然かもしれない。
その意味では、自分でネットベンチャーを立ち上げてみようという人よりも、大企業の中で新しいプロジェクトを提案する人にとって、より参考となる本かもしれない。
個人的な一番のtake awayは、最初に出てくるアントレプレナーシップの定義:
Relentless pursuit of opportunity beyond resources currently controlled.
Posted by ブクログ
ライフネット生命 副社長の岩瀬大輔さんの著書。
同年代で、これだけ一生懸命にがんばっている姿は、とても刺激的。
本の内容は、ライフネット生命の事業計画書そのもの。
先日紹介した、『すべては戦略からはじまる』の内容をベンチャー企業に当てはめると、本書のようになる。
ライフネット生命を応援したくなりました。
まさにライフネット生命の認知を高めるために有効な戦略ですね、出版が。
Posted by ブクログ
<引用>
・大きく成長するベンチャーの3条件
−市場が大きいこと
−市場に大きな非効率が存在すること
−技術のブレークスルー、規制緩和などの環境変化があること
・たしかに、「マーケティングの目的は、セールスを不要にすることである」とドラッカーは語っています。
・保険業は、キャッシュフローという観点から見ると、非常に魅力的なビジネスです。
・以前、資本市場で大きな影響力を奮ったスティール・パートナーズや村上ファンドなどの投資ファンドの主張を突き詰めると、「遊休資産を売却し、配当などを通じて株主に還元することで自己資本を減らし、それによってROEを高めよ」というものでした。
・HBSでは「自分にとっての“取締役会”をつくりなさい」ということを教わりました。