あらすじ
世界最高峰の大学で、面白すぎて毎週、大講堂が「異例の大満員」。イェール大学のエリートたちがまず最初に頭に叩き込む、人の思考の「限界・パターン・脳の癖」とは? ノーベル賞研究からBTSまで、全角度から語り尽くして、学生の親兄弟にまで話題騒然! 100万部超『ファクトフルネス』共著者絶賛、伝説の授業!
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Posted by ブクログ
自分は確証バイアスがかかったものの見方しかできていないなと思った。自分が最初に考えたことの証拠集めの出来事しか頭に残らず自分を卑下する傾向にあるので、お気持ちが負のスパイラルに陥らないように、常に反対意見を用意して脳内で戦わせたい。偏った思考グセを治したい!
Posted by ブクログ
なかなか面白かった!バイアスについて面白い事例を通してわかりやすく書かれているし、そのバイアスがある理由、そして対策が書かれているのもよかった!
Posted by ブクログ
習慣の作り方シリーズからの「思考」を学ぶ。この領域はダニエル・ピンクさんやアダム・グラントさんの著書で結構言い尽くされている感があるが、本書は授業の内容をまとめただけあって、過去の議論を上書きしつつ、全体を学び直す良い一冊。「少し説明を求めるだけで人は謙虚になる」「その時のベストプラクティスに従わないと罪悪感を感じる」「類似性・接近性・可制御性」「その人の視点を通じた世界がどんなものかを想像する」「ネガティブな意思決定をするときにはネガティブな情報を重視してしまう」など。自分の思考が陥る穴なら、他人の思考の大差ないはず。ということは人の意思決定や評価に影響を与えることができるということで、これはもう少し深めたい。
Posted by ブクログ
本書は、人間の思考の癖や陥りやすい落とし穴、そしてそれに対する対策について紹介しています。多くの具体的な事例を交えながら説明されているため、非常に理解しやすい内容でした。
ビジネスにおいて役立つ気づきが多くありました。その中で印象的だったのは「流暢性効果」(情報が頭の中で容易に処理できると、過信を引き起こしやすいという現象)です。つまり、理解しても実際に試してみると思ったほど上手くできず、失敗してしまうようなことです。
この思考は意見が異なる人との対話にも当てはまります。相手に少し説明を求めることで、自分や相手が持つ知識の穴や論理の欠陥に気づき、謙虚になれる。理解したつもりでいたが、説明する中でそれが過信だったことに気づき、意見を修正することができるようになり、建設的な対話を促進することができるそうです。
意見の異なる人とは面倒なので距離を置いていましたが、意外と対話してみるのもよいかと思いました。
Posted by ブクログ
各章で紹介されている内容に対して、最初の印象は「なるほど、わかる!」というものでした。自分自身の経験に当てはまる部分があり、それが実験で実証されていると知ったとき、「自分だけではなかったんだ」と安心しました。また、どうすれば思考の穴に陥らずに済むのかも書かれているので、ぜひ読んでほしいと思います。
特に第8章と第9章のまとめでは、完璧主義について触れられている部分があります。著者は「思考の穴は、すべてを完璧に思い通りにできないし、そもそも完璧を求める必要はない」と述べていて、私自身とても共感しました。これも、この本のおすすめポイントの一つです。
Posted by ブクログ
認知心理学、バイアス、確実性硬化、、、
こういうことを学ぶと、人の思考、それに伴う行動をある方向に誘導するのは
簡単な気がしてくる。
しかけさえ作れば、人を思い込ませることができそう。
悪意を持てば何でもできそう。怖いもんだ。
ここの所ニュースをにぎわす何とか詐欺も、もしかしたらこの辺が関わっているかも
それだけに、こういう本を読んで学んでおくことは重要。
あ、でも、知識があるがゆえに引っかかるものあるって書いてあったな。
どうしても自分の持つ理論に引っ張られると、、、
どうしたらいいんだ!
でもやっぱり知っておいた方がいい。読むべし。
INTRODUCTION わかっていても避けられない?
ありとあらゆる「思考の不具合」を探求する
イェール大学の超人気講義「シンキング」
戦略的に「論理的思考力」を向上させる
Chapter 01 「流暢性」の魔力
人はすぐ「これは簡単」と思ってしまう
「BTSのダンスを踊れる」と錯覚した訳
何度も見ると、なぜか「できる」と思ってしまう ──「流暢性効果」とは何か?
追加情報を得ると「本当らしく」思えてしまう
「言いやすい名前」のものを高く評価してしまう
「無関係な知識」で自信を持ってしまう
いくら学んでも「罠」に陥る
人は「直感」でテキパキ判断している ──「ヒューリスティック」とは何か?
「錯視」だとわかっているのに錯覚する
「ただやってみる」のが最高の対抗策
「知識の穴」を知るには?
いつもあなたの「計画」は甘すぎる ──「計画錯誤」とは何か?
タスクを「分解」すれば、現実に気づける
見積もりより「50パーセント」多く時間を確保する
本能に「楽観主義」が組み込まれている
「過去のパターン」を当てはめる
家を「リフォーム」するときはこうしなさい
Chapter 02 「確証バイアス」で思い込む
賢い人が自信満々にずれていく
「自分が正しい」と思える証拠ばかり集めてしまう
「最初の考え」に固執しているから間違える
人は論理的でも合理的でもない ──「確証バイアス」とは何か?
「エビアン」を飲んだら若返る?
ドアが閉じたのは「閉ボタン」を押したおかげ?
「モンスタースプレー」でお化けを退治する
なぜ賢明な人たちが「瀉血」をしていたのか?
確証バイアスに気づける「クイズ」
「思い込み」で人生が歪んでしまう
人は「自分のこと」がとても知りたい
「遺伝の影響」を思い込ませる実験
簡単に「疑似うつ状態」になってしまう
信じたとたん、信じたように行動し始める
「いびつな現実」が見えなくなる
不合理は「実害」を生む
完璧をめざす人より「妥協する人」のほうが幸福である
こうすれば「思考の罠」を破れる
「正反対」のことを自問する
それでもバイアスには勝てない?
「ためになるかもしれない」からやめられない
あえて「偶然」に身を委ねる
Chapter 03 「原因」はこれだ!
関係ないことに罪を着せてしまう
人はこの「手がかり」から原因を考える
原因と結果は「似ているはず」と思ってしまう ──「類似性」の手がかり
「小さな原因から大きな結果が生まれる」ことがわからない
ひとつわかると、ほかの可能性を「除外」してしまう ──「十分性」の手がかり
「お金のおかげ」と感じると、もともとのやる気がなくなる
「ジェンダーギャップ」の原因を考える
「思い込み」だけで、数学の点数が落ちた
「これがなかったら起きてなかった」で納得してしまう ──「必要性」の手がかり
「普通じゃないこと」が原因だと思ってしまう ──「異常性」の手がかり
「しなかったこと」より「したこと」のせいにしてしまう ──「行動」の手がかり
「最後に起こったこと」が原因だと思ってしまう ──「新近性」の手がかり
「ほかのことができたのに」と考えてしまう ──「可制御性」の手がかり
つらい難問「なぜ私なのか?」
だから「嫌なことばかり」考えてしまう
「他人の目」で状況を観察する
「たったひとつの答え」を追求しない
Chapter 04 危険な「エピソード」
「こんなことがあった」の悪魔的な説得力
エビデンスより「友だちの話」を信じてしまう
「データサイエンスの思考法」で考える
データは多ければ多いほどいい ──「大数の法則」とは何か?
「身元のわかる犠牲者」の絶大な影響力
こうすれば、もっとデータを信じたくなる
幸運は永久には続かない ──「平均への回帰」とは何か?
「ジンクス」が生まれるからくり
「完璧な記録」を持つチャンピオンはいない
「間違った原因」のせいにしてしまう ──「回帰の誤謬」とは何か?
履歴書より「面接」の印象が強くなってしまう
誤謬を避けるには「大数の法則」を利用する
ムスリムがテロを起こしたら「ムスリムは全員悪い」と思ってしまう
すべてのコアラが動物なら、すべての動物はコアラか? ──「ベイズの定理」とは何か?
「新たな証拠」をもとに、意見を更新できる方法
「キリストの奇跡」の確率を考える
「サンプル数」があまりに少ないのに、誤解してしまう
「取り出しやすい記憶」に影響される
チャレンジ問題「腫瘍を破壊せよ」
キリストの巧みな「話術」
Chapter 05 「損したくない!」で間違える
「失う恐怖」から脱するには?
人は「ネガティブな情報」に過剰に影響される ──「ネガティビティ・バイアス」とは何か?
同じことでも「切り取り方」で簡単に騙される
大学入試では「情熱が大事」は本当か?
「Aがたくさん」より「オールB」のほうが評価される
ベースが高くても結果は同じ
同じものでも「得る」か「失う」かで価値が変わる ──「損失回避」とは何か?
「得る100ドル」と「失う100ドル」の重みの違い
賢い営業マンは「喋る順番」が違う
お金を出す「タイミング」でインパクトが変わる
残酷なほど強力な効果
「自分のもの」になった瞬間、惜しくなる ──「保有効果」とは何か?
「失うこと」の痛みは、物理的な痛みである
「生物的な本能」が危険に目を向けさせる
人の選択は「切り取り方」で決まる ──「フレーミング効果」とは何か?
ポジティブな質問をするか、ネガティブな質問をするか?
「手放したくない心理」を反転させる
Chapter 06 脳が勝手に「解釈」する
なぜか「そのまま」受け取れない
「最初に思い込んだこと」を信じ続けようとする
人生ずっと信号の色を間違えていた
わかっているのに、歪めて解釈してしまう
「同じ経歴」でも差がつくのはなぜか?
ポジティブに誤認される人、ネガティブに誤認される人
「知的な人」が陰謀論にはまる理由
「詳しい情報」で、むしろバイアスが強まった
「推論能力」が高ければ、間違わないか?
賢いからこそ、進んでバイアスにとらわれる
事実を「自分の考え」に一致させようとする
つねに脳が勝手に解釈している
同じものが人によって長く見えたり短く見えたりする理由
脳が解釈しなければ、「人生のすべて」がカオスになる
あなたは絶対にバイアスを止められない
「考えが正反対」の相手を変えられるか?
Chapter 07 「知識」は呪う
「自分が知っていること」はみんなの常識?
あなたの「皮肉」は実は全然通じていない
「声の調子」を調整しても、伝わらない
「夫婦」でも「赤の他人」でも理解度は同じ
「自分の持っている情報」で考えてしまう ──「自己中心性バイアス」とは何か?
知っているせいで間違ってしまう ──「知識の呪い」とは何か?
全然当たらない「曲名クイズ」
「相手にとってもわかりやすい」と思ってしまう
人は全然「相手の視点」から考えない
どうしても「自分の視点」にこだわってしまう
「英語」と「広東語」では結果が違った
最低限のレベルで「他人の考え」を理解できるようになる
子どもが嘘をつけない理由
「他者の立場」になって考えてみる
「もっと理解してくれてもいいのに……」は叶わない
「わかるようになった」と思った人もなっていなかった
私たち夫婦は25年間、「互いを誤解」していた
「小説」を読むと人の気持ちがわかるようになる?
いちばん確実なのは「直接、聞く」こと
Chapter 08 わかっているのに「我慢」できない
人はどうしても不合理に行動する
「いまの50ドル」と「明日の50ドル」では価値が違う? ──「遅延割引」とは何か?
同じことでも「先の話」となると考え方が変わる
「30分後」のピザすら待てない
「嫌なこと」も未来にやるほうがラクだと思ってしまう
必死に我慢しても「衝動」に抗えない
「注意をそらす」と、鳩も待てるようになる
「不確かなこと」があると、頭がうまく働かなくなる
人は「確実性の高い」ことを極端に好む ──「確実性効果」とは何か?
あなたの選択には「一貫性」がない
「0パーセント」と「1パーセント」を大違いに感じる
自分に「力がある」と感じた状況を想像する
未来は「距離が遠い」から軽視する
先のことを「できる限り具体的」に想像する
やるべきことを「追求」しすぎてしまう
自動的に「目の前の山」を登り続けてしまう
自己管理レベルが高いほど早く老化する?
完璧主義だと「難しいこと」ができなくなる
結果だけを見るな、過程を楽しめ
最後に
謝辞
訳者あとがき
参考文献
Posted by ブクログ
議題は難しかったけど実験がメインだったのでとてもわかりやすかった
確証バイアス
自分の意見に賛同する証拠ばかり集める
や
最後の章の不合理に行動してしまうエピソードが印象的
最後の章で、
いまの時代の私たちにとっては当たり前でも、未来の人々が見たら、間違っているし滑稽だと思えることには何があるだろう?
一人はとうしても不合理に行動する
当時の私は博士号を取得したばかりで、博士号には自分があらゆる努力や犠牲を厭わず、楽しいことを先送りにしただけの価値はあったのだろうかと考えていた。
そして絵を見てまわっているうちに、「働くために生きている」というような私たちの姿勢は、きっと未来の世代で笑いものになるのではないかと思い至った。
とあった。
不安に感じている人が多いエピソードや自己管理能力が高い人ほど早く老化し、無理だと思う実験の結果が悪かったのが印象的。期待値が高すぎてギャップが生まれるらしい
新しい思考を取り入れるのは、新しいジーンズを下ろすように馴染むのに時間がかかる そうだが(すごく好きな表現)ここにあるバイアスを考えながら生活したいなと思う
Posted by ブクログ
いわゆる思考バイアスについて書かれているのだが、とにかく面白く、一気に読んでしまった。
大学の講義と考えれば、専門的な知識がない誰もが楽しく読めることが想像できる。
本書をビジネス書としては読まないほうがいいだろう。
Posted by ブクログ
冒頭錯覚が、これって某バラエティの企画じゃん!と考えながら読み進めてしまった。自分はそこそこ判断できると思うからこそ罠にしっかりかかりそう。全てに対応は難しいけれど、一歩おいて思いだせれば脳に騙されることを減らすことができそうと思った。定期的に読み返したい一冊。
Posted by ブクログ
人間には本能的に思考にバイアスがかかるようにできている。知らず知らずのうちにそのバイアスに引きずられている、というのは薄々知っていたけど、こんなにたくさんのバイアスが存在するとは、驚きだ。具体例やこれまでの研究を踏まえての説明はとてもわかりやすく、目から鱗の連続。ただし、これだけたくさんのバイアスに引っ張られていることを知ったところで、自分の判断にどう活かせばいいのか、どうすりゃいいんだ?という気持ちにもなる。ま、トリビア的に知っといて、酒の肴にでもしつつ、あとは、自分を信じて生きていくしかないか。
Posted by ブクログ
人間というものは、錯覚の動物で、だれも、そのバイアス(思い込み、錯覚、偏見・・・)の影響からは逃れられないからこそ、日常で陥りがちなバイアス=思考の穴について、それにどう対抗していくのかを示した本でした。
自分のまとめのためにも、本書にあげられていたバイアスとその対処法(矢印の先が対処法)について箇条書きしてみます。
・流暢性の魔力
頭の中で容易に処理できるものに対して人は自分の能力を過信する。
→流暢性効果で過大評価となった自分の自信や知識はやってみることで軽減される。
ダンスなら踊ってみる、知識なら説明をしてみる。するとできないことがわかり、人間は謙虚になる。
意見が異なる人と対話することが社会にとって重要である。反対意見の人に説明することにより、知識の穴や議論の欠如を自覚する。
やってみることができないことは、50%増しで計画をたてる。
・確証バイアス(筆者によるとこれは最悪の認知バイアスらしい)
自分が信じているものの裏付けを得ようとする傾向。自分が正しいと信じていることが否定されかねない情報に目を向けないこと。
信じたとたん、信じたように行動し始めるという悪循環。
人間はみな平等に扱われるべきという道徳の原理の根幹が侵害される。
メリットは、無限の選択肢から十分だと思えるものに出会ったら探求をやめられるから、幸福度は高まり、順応性は高くなる。
→克服するにはむしろ確証バイアスを利用すればいい。ひとつではなくふたつの相容れない仮説をたてて両方の実証を試みる。質問の切り口を反転させて問う。
・関係のないことに罪を着せてしまう
類似性を求める欠陥。小さな原因から大きな結果が生まれるとは考えないこと。
十分性が十分な原因を突き止めたら他の可能性を排除してしまう。
ある現象が起きた原因が一つ明らかになると、原因となりうるその他の要素は自動的に考慮されなくなる。「普通じゃないこと」が原因だと思ってしまう/「しなかったこと」より「したこと」のせいにしてしまう/「最後に起こったこと」が原因だと思ってしまう/「ほかのことができたのに」と考えてしまう
→反芻は問題解決の妨げになる。答えが見つかりそうにない問題に建設的に取り組むには、そこから距離をとる。
答えを一つに絞ることは不可能なうえに無意味だ。
原因に執着するのをやめたら離れた視点からその出来事を見つめられるようになる。そうなれば、自責や後悔といった負の感情から解放される。
・危険な「エピソード」
自らの視覚、触覚、嗅覚、味覚、聴覚で感じ取れるものに基づいて思考する。抽象的な統計資料などが無視される。エピソードの影響を過剰に受ける。
→それを避けるために以下3つが合理性を高めてくれる。
大数の法則
平均への回帰
ベイズの定理
・「損したくない!」で間違える
ネガティブな情報や出来事を重視してしまう。保有効果もこのひとつで、持っているものを失いたくない。
→フレーミング効果(ネガティブな質問をするかポジティブな質問をするか)。
保有効果の影響をうけないようにする(なんと、こんまりさんが出てきた!)。
・脳が勝手に「解釈」する
人には自分が信じるものを信じ続けようとする傾向がある。
→解釈にバイアスがかかることは簡単に止められないと認識する。
・「知識」は呪う
自己中心性バイアス。他人の視点で考えたり、他者を思い合ったりするだけでは必ずしも事実を正確に認識できるようにはならない。(小説を読むこと自体に効果はあるが、何年にもわたって膨大な数を読まなければならない)
→いちばん確実なのは「直接、聞くこと」。他者の心を読もうとすることが大きなストレス。真実を集めることだけが互いの理解に確か。
・わかっているのに「我慢」できない
未来に手にする結果の価値を、私たちはいかに不合理に割り引くか。
→「未来を信じる力を高めること」が解決策のひとつ。
先のことをできる限り具体的に想像する。
ただし行き過ぎた自己管理はよくない。「結果に飛びつかず、過程を楽しめ」。
こうやって列挙してみると改めて、これらを意識するのはなかなか大変だと思いました。あとがきであるように、新しい思考というものはなじむまでに時間がかかるもの。読みっぱなしではなく、折に触れて、この思考はどのバイアスだったかな、どう考えたら良かったかななどと、トライ&エラーしていかないといけないと思いました。
そうやって日常において思考していくことは大変だけれど、人間はすべてを論理的に判断できるようには絶対にならないのだからこそ、どういったバイアスがあるのかを知っておくと、より生きやすくなるだろうし、作者が認知心理学に求めるように、「世界がよりよくなる」のだろうと思いました。
それにしてもこのイェール大学での授業はとっても面白そう!こうやって書籍で読めたのは、良かったけれど、授業として受けることができた学生が羨ましい。
Posted by ブクログ
大好きな学問ジャンル“心理学“。
色々な心理学系の本は読んできたので、どっかしらで聞いたことがあるものも多かったですが、それでも面白かったです。
色々な認知的な不合理や、誤った判断の実験や事例を紹介されると、あの人のあのことだなとか思ってしまいました。ですが、それこそ認知的な不合理なのかもしれません。
もちろん具体的な事例を周りの人に当てはめて、ああだこうだ言うのは簡単です。
ですが「人の袖見て我が振り直せ」ですね。
パッと思いつくのは他の人ですが、自分にも当てはまるものはないか考えました。
基本的に自分はバイアスなんかかからない、実験を紹介されても自分は上手くできるなんて思ってます。
ですが、場面を切り取ったりしてみると自分も不合理な判断をしています。人間ってそういうものですよね。
人は信じたいものを信じ続ける。
まだ気づいていない盲目になっているのもがあるはずです。気をつけていきたいです。
Posted by ブクログ
認証バイアスについて、初めて知った時はハッとさせられる。それをしなかった時の結果については目を逸らしがち。
ただいかんせん最近のビジネス書では散々に取り扱われているテーマであって特に新しい発見はない。
Posted by ブクログ
翻訳にありがちな分かりづらい表現や例え話あり。しかし、日常でおそらく人間が感じたことがあるだろう疑問を解説してくれる内容だと思う。
中でも印象に残ったのは、「遅延割引」の「嫌なことも未来にやるほうがラクだと思ってしまう」というもの。私もよく嫌なことは先延ばしにしてしまい、自分に嫌気がさす場面が何度もあった。
未来をより現実的に考えて、未来を軽んじることのないようにしたい。
他にも、曖昧な表現を使った場合は、例え相手が旧知の仲でも、理解度は初対面の人と変わらないということも、覚えておいたほうがいいと思った。
「家族だから言わなくても分かってくれる」ということはない。なるべく素直に気持ちを表現したい。
この本は、義務教育で取り入れるべき内容だと思う。上記以外にも、もっと早く知りたかったな、と思った内容が多々。これからも定期的に読み返したい!
Posted by ブクログ
認知バイアスに関する一冊です。著者は、イェール大学の人気講義「シンキング」を担当しているとのことで、その講義では、人間の思考の仕組みを理解し、バイアスにとらわれないようにするにはどうすればいいかを学ぶ。論理や理性の「穴」と、その対処法を知ることで、論理的思考力を高めることが狙いだとしています。このような心理額的なビジネス書は多数あり、読んだことがあるような内容も当然あるわけですが、本書は、学生に分かりやすいように、例えや事例、具体的な実験内容などを紹介されており、興味深く読み進めることができます。
本書は、8章の構成ですが、著者は、人々が日々着面する現実的な問題に、とりわけ関係が深い8つのテーマを選んだとしてありますので、どの章を読んでも共感する内容は多いと思います。一方、このような講義や書籍をもってしても、どんなタイプのバイアスも、取り除くのは恐ろしく難しいと著者が述べているように、人間の心理とは一筋縄ではいけないようです。
本書の最後に、思考のエラーについての知識が世界をよくするためにどのように生かせるかという話がありました。著者はよりよい世界というのは「よりフェアな世界」であるとのべた上で、そのためには、誰もが自分自身に対してフェアになることが重要であると述べています。
・人は、自分を卑下するべきではない
・他者に対しても、もっとフェアになれるはず
・自分を過信するのもフェアではない
著者の言う思考の穴を完全に埋めることはできませんが、少しでも正しい選択ができるように心がけていきたいものです。
<目次>
INTRODUCTION わかっていても避けられない?
01 「流暢性」の魔力ー人はすぐ「これは簡単」と思ってしまう
02 「確証バイアス」で思い込むー賢い人が自信満々にずれていく
03 「原因」はこれだ!関係ないことに罪を着せてしまう
04 危険な「エピソード」-「こんなことがあった」の悪魔的な説得力
05 「損したくない!」で間違えるー「失う恐怖」から脱するには?
06 脳が勝手に「解釈」するーなぜか「そのまま」受け取れない
07 「知識」は呪うー「自分が知っていること」はみんなの常識?
08 わかっているのに「我慢」できないー人はどうしても不合理に行動する
Posted by ブクログ
思考の不具合となる認知バイアスについて、イェール大学の超人気講義である「シンキング」の内容をまとめた本。様々な具体的事例を上げて、認知バイアスを説明しており面白かった。
特に自分は「損したくない!」で間違える所でかなり思考の穴にハマっている傾向があり、とてもためになった。完全に認知バイアスを取り除くことは出来ないが、こう言う間違いが日常的に起こることは頭の片隅に置いて、今後は思考していきたい。
Posted by ブクログ
たくさんの事例を使いながら、認知バイアスとは何か、について書かれていました。
特に、人間が生存するために必要だった思考パターンが、今でも認知バイアスが生じる原因であることが興味深かったです。
Posted by ブクログ
損失回避の概念は、理解しててもハマってしまう、人の心理が窺えて面白い。例えが多く理解しながら読み進めやすかった。
How to Reason Better to Live Better
Posted by ブクログ
認知心理学について書かれた本
様々なバイアスについて完全に避けることはできないが、改善策はあるというていで説明してくれる。
バイアス、改善策どちらも抽象的な話と具体的な例を使って説明してくれるため非常に理解しやすい。
時間をあけてもう一度読もうと思う。4.0
Posted by ブクログ
所々面白かったのだけれど、これはやっぱり講義を実際に受けた方が良く理解できるような気がする。
勿論物理的には無理なのだけれど、動画で見られるようにならないかな…
Posted by ブクログ
話題の書!ということで手に取ってみた。
読み出すと、なるほど!となることはたくさんあったが、具体例が多く、少し詰まったかと。(これがあるべき学術書なのか?)
再読して、エッセンスを抽出して、より良い思考ができるようになりたい!
Posted by ブクログ
・我々は予想以上に無知
・世界を自分の思い込みで捉えている
・原因を短絡的に捉えてしまう
・五感で認識し、エビデンスよりイメージしやすいもので判断してしまう
・失うことを極度に恐れている
・エビデンスなどを自分の思い込みで解釈する
・他人の考えていることなんてわからない
Posted by ブクログ
分かっていても避けられないバイアスの数々。
論理的思考力を向上させる方法が満載。
「流暢性」の魔力──人はすぐ「これは簡単」と思ってしまう
「確証バイアス」で思い込む──賢い人が自信満々にずれていく
「原因」はこれだ!──関係ないことに罪を着せてしまう
危険な「エピソード」──「こんなことがあった」の悪魔的な説得力
「損したくない!」で間違える──「失う恐怖」から脱するには?
脳が勝手に「解釈」する──なぜか「そのまま」受け取れない
「知識」は呪う──「自分が知っていること」はみんなの常識?
わかっているのに「我慢」できない──人はどうしても不合理に行動する
とにかく興味深く、面白く、役立ちます。
少し説明を求めるだけで、人は謙虚になるのだ。
それを思うと、意見が異なる人と対話を持つことが、社会にとっていかに重要かがよくわかる。人は同じ意見を持つ人どうしで固まりやすい。だが、その集団のなかにとどまり続けていれば、自分が支持する政策がもたらす影響について話す機会は生まれない。「みんなもう知っている」と思い込むからだ。
反対の立場の人に、その政策がもたらす影響を説明することになって初めて、自分の知識の穴や論理の欠陥を自覚し、それらを修正できるようになるのだ。 ー 48ページ
Posted by ブクログ
この本は完全に上級者向け。内容が難しい。でも人間の思考の仕方が俯瞰して書かれていて、いかに勘違いを起こすのか、それをどう防ぐのかが書かれてるから読んでてビジネスにも活かせる部分が多かった。
Posted by ブクログ
イエール大学の心理学の教授である著者が学生から定評のある思考の不具合について数々の実験を事例に行う大学での講義をまとめた一冊。
流暢性効果や確証バイアスなど認証心理学について実験等などをもとに深く学ぶことができました。
自分を過信しないことやタスクを小さく分けたり、過去の事例に当てはめて考えることが大切であることや確証バイアスに囚われないことや原因を一つに絞り込まないことや得ることと失うことの感覚の違いなど人生を生きる上で大事なポイントが多く書かれていて勉強になりました。
いつもと違う行動を取ったり、違う選択肢も考慮することや数多くの事例から判断する方が誤解を招く恐れが低いことや整理するときは保有効果と損失回避を考えて行うことなど認証心理学の観点からいつも行う行動に違った視点を加えることがより良い結果に結びつく可能性もあることも知ることができました。
そんな本書の中でもバイアスは人の認知にはつきものだと思って人と接することや他人の心は読むのではなく素直に聞くことなどは対人関係を良くするための参考になると感じました。
本書で学んだ認知心理学は人生を有意義に過ごすために知って損はない知識であると感じました。
そして学んだことをうまく活かしてこれから過ごしていきたいと感じた一冊でした。
Posted by ブクログ
流暢性の魔力12: 人はすぐに「これは簡単」と思ってしまう傾向があります。例えば、何度も見ると、なぜか「できる」と思ってしまう現象や、「言いやすい名前」のものを高く評価してしまう現象などがあります12。
確証バイアス12: 人は「自分が正しい」と思える証拠ばかりを集めてしまう傾向があります12。これは賢い人でも自信満々にずれていくことがあります12。
知識の呪い1: 人は自分が知っていることをみんなの常識だと思い込む傾向があります1。例えば、「自分の持っている情報」から物事を捉えてしまう現象や、全然「相手の視点」から考えない現象などがあります1。
これらの内容は、人間の思考の「限界・パターン・脳の癖」を理解するためのもので、イェール大学のエリートたちが最初に頭に叩き込む内容となっています13。このような理解は、日常生活だけでなく、ビジネスや学問の場でも有用です13。