あらすじ
本書は、近年注目が高まっている「組織開発」の入門書です。これまでの類書にはない、実践レベルにまで落とし込んだ一冊となります。監修・解説は、組織開発の第一人者であり、ベストセラー『入門 組織開発』(光文社)などの著者である中村和彦教授(南山大学)。著者3名は、 長年企業などで組織開発のプロフェッショナルとして定評があります。
コロナ禍での業態変化や、在宅勤務の増加などに伴い、これまでにはないほど組織の在り方が変化した結果、より一層チームワークが重視されることとなりました。
チームのモチベーションが下がっている、なんだか最近業績が落ちてきている、人がどんどん辞めていくなど、いまいち言語化できないチームや組織の悩みに向き合い、解決に近づけるのが組織開発です。
本書は、そんな組織開発のはじめ方を、成功事例を踏まえてやさしく教える一冊です。
中小企業、大企業、地域コミュニティなどの7つの事例を通して、バラバラになってしまった組織を生き返らせるために立ち上がった人々が、それぞれに抱えた悩みを解決するために起こしたアクションとそのポイントを紹介・解説します。
この本を読めば、明日からチームの人たちと対話をしたくなるはず。組織開発はそこから始まります。
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Posted by ブクログ
やさしくて読みやすい。
合理性一辺倒で組織を運用するとメンバーのコミュニケーションに明らかな弊害が出る。そんな悩みをゆっくりほどいてくれた。
意図的に価値のある雑談、気持ちの受け止め、やりとりのキャッチボールをお互いが尊重しながらできるのか。
まずはここを始められれば、うまくできると信じて粘り強く行えばきっと組織は良くなるはず。。
できることから、少しずつ、周りを巻き込んで、実践しようと思います。
Posted by ブクログ
組織開発をする際に、文字どおりに最初に支障・壁になる「はじめ方」についての本。
その「はじめ方」は、ダニエル・キムの好循環モデルにおける「関係の質」の高め方と定義して説明し、中小企業・大企業・公共といった多様な組織における事例も紹介してくれている本。
事例紹介の後に、関係の質を4つのステップに分けたうえで、事例からのポイントになる部分を抜きだし、再度解説してくれている。
組織開発をはじめるとは、計画的なもの以外にこういうやり方があるのかとか、こういうはじめ方でもいいんだと思わせてくれる本。
Posted by ブクログ
社内である種課題図書的に勧められ、手に取った。
具体的な手法を細かく書くというよりは、規模別の事例を通して組織開発という考え方がどんなものかを示してくれていると感じた。
個人的に、一番最初の事例が読んでいてしっくり来ることが多かったと感じた。もちろんその他も、会社の規模感やヒエラルキーの違いによってアプローチの仕方が違うという意味で為になる点多かった。
次はこれを実践していくフェーズへ入っていくことになるのか。
Posted by ブクログ
外部のコンサルによらず組織内で課題意識を持った人がはじめるという意味で、組織開発の「はじめ方」の本。
事例が中心で、いわゆるザ・組織開発というものではないのもあるが、そこも含めて、こんな感じだよねというリアリティを感じる本であった。
個人的には、「組織開発の探究」でガチ対話が組織開発の出発点という議論がどうも違和感があったのだが、この本での「はじめ方」は、まず「関係の質」を高めるということが出発点になっているようで、そちらの方が自分の経験知に近い感覚があった。
ガチ対話をやるとしても、その前にそれをやれるだけの相互信頼感、「心理的安全性」が必要だと思うし、現実を関係者で理解するために「ガチ対話」というプロセスを必ずしも通らなくてもいいんじゃないかと思っている。
この本でも、最初のダイアローグのテーマは、問題というよりはポジティヴなトピックを選んだ方がいいということが書いてあって、私もそれに賛成だ。
著者は、「構造化された組織開発」と「構造化されていない組織開発」があるとして、この本では、「構造化されていない組織開発」であるとしている。が、この表現はやや違和感があって、要するに社内外の専門家が入ってやる組織開発と 社内の志がある人がやる組織開発ということではないかと思う。
で、私は、圧倒的に後者の方が重要だと思っている。仮に専門家を入れるとしても、日常は社内の志のある人が中心となって活動しているということが、成功の前提だと思う。それは「構造」があるか、どうかの問題ではないと思う。
多分、「組織開発の探究」で暗黙の前提になっているのは、社内外のコンサルがある組織の組織開発をはじめる時の課題の共有の必要事項として「ガチ対話」なのではないかと思った。
あと、この本では、組織開発と人材開発の連動ということも強調されていて、この点については、「組織開発の探究」でも触れらていて、私もその通りだと思う。
ただ、私は、もう一つ、業務との連動ということもとても大事だと思っていて、この本では、その辺りについては「タスク・プロセス」と「メンテナンス・プロセス」ということで触れらていると思うのだが、本での記述は、「メンテナンス・プロセス」が中心となっている。
その辺りは、この本は組織開発の話しで、業務は職場によって違うからここではあまり触れられてないということなのだろうか?著者たちはあくまでもこの本は「はじめ方」なので、その辺りははじめ方の次にあるステップという位置付けなのかな?
でも、その辺りこそ外部の人ではなく、内部で業務をしている人たちが専門家であるわけで、そのあたりが次のステップというより、最初から連動しているべきだとも思うところだ。逆にいうと、その連動性が最初から意図として伝わっていないと、組織開発の取り組み自体が、「この忙しい時に、なんでこんな話をしているのだ?」という反感につながってしまうように思う。
などなど、いろいろ考えてしまった。
が、そういうことも含めて、組織開発にある程度の知識がある人も読んでみる価値のある本だと思う。
Posted by ブクログ
組織開発のケーススタディとよいと考えられる手法の提示、乃至は手引き
初めに時間をかけた方がよい、相互理解、信頼関係の構築、価値観の共有、自己開示、問題意識を持っているところから取り組む
私ごと、を、私たちごと、にするための手法
見えていない問題について、提示し、否定せず、ポジティブな投げかけで話し合う
これからの時代の企業で、給与以外にキャリアを踏んでいくための導
Posted by ブクログ
事例が豊富(中小企業、大企業、地域や教育現場など)なのと、それぞれに中村先生による解説があるのもポイントが非常にわかりやすい。コラムで越境学習の石山先生が登場する点も良い。デフィシットアプローチの解説などは初耳だった。「組織開発」と名前が付いていなくても、より幸せな未来を願って活動する、そのことは「元々持っているポテンシャルを発揮する」とも繋がるんだろうなと改めて思った。
Posted by ブクログ
組織開発についての超入門本。
はじめにも書いてあるが、tipsとか技術や理論よりかはその手前の心構えや事例の紹介が中心。
これから少しずつ理論などを学んで行こうと思うのと、あとは組織開発は誰でも出来るというのは勇気を貰えるかもしれない
Posted by ブクログ
評価
論理ではなく、リアルな言葉と事例で組織開発を表現する、実践知が詰まった書籍
感想
内容も分かりやすいので、どんどん読み進められました。
ゼミの授業を学生が作ることまでできるのが組織開発。と考えると、社員全員が経営者になる可能性が秘められているなと感じます。
Posted by ブクログ
私ごとを私たちごとにするというテーマに魅力を感じた。「いちばんやさしい」とあるのはプレッシャーだができることから少しづつでも取り組めればと思う。
Posted by ブクログ
・感想
組織開発の為には関係者同士の対話が重要。
部下を見下したり、バカにしてるのはタコが自分の足を食べてるのと同じ。
緩く諦めず、常にあるべき組織論を取っていく。
お互いがまずは本音ベースで話せる関係性作りから。
Posted by ブクログ
組織開発に関する軽めの入門書。
理論よりも先に実際の事例研究から入るので、理解しやすかった。
自分が勤める会社でも、昨年あたりから「エンゲージメント」という言葉がキーワード化してきていて、関連する取り組みが増えている。その根底にあるもう少し大きな概念が組織開発だなと理解。
「組織がより良くなる、その組織に所属する人がコミュニケーションを通じてより良くなる」そんな事が組織開発の目的で、実行する組織の規模感や性格によって具体的な手法は大きく異なる。
大企業事例として東芝テックとパナソニックが出てくるが、どちらも組織の長の感度が十分に高かった事が成功の鍵だったように思える。
もう少し小さかなレベルで行うぶんにはやりやすいかな。
Posted by ブクログ
すでに自分で組織を良くしようと動いた経験がある人には物足りない印象です。
これから!って人にはまさに良いのかもしれないです。
いくつかの事例を出しながら、あくまで表面上のサラッとした組織開発について触れる本です。
事例毎の具体的な携わりを知りない人には、欲しい情報は得られないかも。
この本で紹介される、ヒューマンバリュー社の「成功の循環」というサイトはすごい参考になったので、これでけでも見てみてください!