あらすじ
知識は「盾」である。仕事や試験において時間を削り取ろうとする敵から自分を守ってくれる。知識によってタスクは効率化され、浪費は防がれる。では「矛」は? ……それは「忘却」である。なぜなら、常識やルールといった自分の内なる暗黙知、さらには時間すら忘れて物事に打ち込んだとき、そこから得られる成果物は、きっとあなたにとって代えがたい武器となるからだ。
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Posted by ブクログ
『思考の整理学』の著者による忘却に関するエッセイ。2009年に書かれたものを文庫にしたもの。エッセイなので理論的裏付けがないことに留意して話半分程度で聞いたほうがよさそう。
人の記憶について気になっていたので読んでみた。
忘却によって記憶がまだらになる(=選択的忘却)ことはコンピューターにはできないことで、人間にしかできない活動には忘却が必要になるという趣旨の話が印象的だった。
Posted by ブクログ
有名な「思考の整理学」の著者とは知らずに読み始めた。読みやすく文庫本ですっと入ってくる内容であった。
忘却、休み時間、リフレッシュといった目標達成するには一見必要なさそうなことが、実は大切なのだと改めて分かった。原稿を書く時も、一気に書き上げるのではなく、原稿をある程度書いて次の日に見返すと、新たな発見がある。これは自身の体験からも納得できる。また朝起きてすぐは頭もお腹もスッキリしていて、集中力が高まると言うのも頷ける。
私自身、勉強をやらずに別のことをしている時、「勉強しなあかんのにな…」と後ろめたさを感じる時がある。しかしここは発想の転換で、勉強するための土壌(忘却)を進めているのだと思えばよいということだろう。
田舎の学問より京の昼寝、よく遊びよく学べなど、印象的な言葉も紹介されていて良い学びとなった。
よし、まずは寝よう。