あらすじ
4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧噪はすでに悲鳴に変わっていた。巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し、次々に人を「食べている」! 自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるが、彼らはなぜか「歪んでいた」。一方、警察と自衛隊、米軍の駆け引きの中、機動隊は凄絶な戦いを強いられていく──ジャンルの垣根を飛び越えたスーパーエンタテインメント!!
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Posted by ブクログ
初っ端から人亡くなるし、怖いし、6日にしては濃厚すぎるし、『あとがき』にも書いてあったけど、海自より機動隊の方が出番多いし、自衛隊が出たらあっという間に駆除されちゃって、本当「何故、最初から出さないッ!」って悔やまれるし、現実もそういう国かもって思うと嫌気が差すし…。
でもやっぱり面白かった。引き込まれるし、応援したくなるし、手に汗握るし、最後は幸せに出会って、幸せに始まれそうだし。
くっつくといいなー、あの2人。
『空の中』も読まねば。
Posted by ブクログ
有川浩の自衛隊三部作、最終巻。
『塩の街』は既読だが、ぶっきらぼうだが熱血漢とニヒルな美青年という組み合わせが好きなのかな、この著者は。
特撮みたいな設定、出だしがグロテスクなので引いてしまったが、主題は極限状況下での子どもと大人との世代間葛藤のドラマで引き込まれる。ヒール役の憎たらしい小僧にもそれなりのカタルシスが用意されているあたりで救いがある。
国防としての自衛隊の存在意義を、あらためて考えさせるきっかけにもなる。
Posted by ブクログ
自衛隊三部作、やっと最後の一冊を借りられました。
私は、この『海の底』が一番好きです。
レガリス(&理不尽なこの国)に立ち向かう警察組織の男達もいいし、
自衛官と子供達の6日間も良かった。
メインの男性の性格というか個性が、他の作品と被っているのは作者の好みなのかな。
あと、晴臣なのか春臣なのかも、引っかかってしまった。(誤植かな?)
Posted by ブクログ
「空の中」に続き3部作の最終作。巨大海老に襲われるという出だしでもうやめようと思った。私、ほんとSF嫌いなんだなー。筒井康隆は大はまりだったのに。この今、実家にいて全くもって暇、という状況じゃなかったら読み切らなかったわー。まぁラッキーだったってことにしよう。圭介はほんと腹立つ。でもこれが母親のせいだっつーなら、母親はなんでこんなに嫌な人になったのか。潜水艦の中の話より、警察と自衛隊との軋轢とかほんとにクソのような政府とか、そっちの方が興味深い。明石とか烏丸とか、レガリス博士の芹澤とか、新ゴジラを思い出した。しかし、ほんとこの機動隊達の犠牲を戦争反対、自衛隊反対としか言わないアホ達はどう思ってるのか。こんな国で自衛隊とか警察とかに入ろうとする人達はほんと素晴らしいわ。冬原が「クジラの彼」なんじゃなかったっけ。てことで、次はクジラの彼を再読だ。この自衛隊3部作を読み返すことはあるまい…