あらすじ
サラリーマン・利根は、大学時代の同級生・野川からドイツ土産に〈ベルリンの壁のかけら〉を受けとった。壁が崩壊してから十年が経過している。なぜ、今頃──。不審に思う利根の周りで、次々に不可思議な出来事が。目撃した射殺死体が消滅。親友・永井は「おれは、殺される!」と言い残し失踪。そして永井の妻は死体で見つかった。あの壁のかけらが、悲劇を巻き起こすのか? 統一前のドイツと現代日本を結ぶ、壮大なサスペンス・ホラー。
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Posted by ブクログ
舞台は日本だが、夢のような過去の闇のトンネルはドイツ。
ドイツ人も何人か登場し、ドイツ語の通訳や翻訳者も出て来る。
赤川次郎にしてはめずらしい社会派の小説。
恐怖小説のようでもあるし、カールの母親を殺した人を探す推理小説でもある。
赤川次郎のべスト100に入れたい作品だ。
会社員と同僚の彼女、近所の高校生とその母親の4人が主人公。
母親の同僚がドイツ人。
高校生が街で会ったドイツの少年。
ドイツの少年を追いかけるもう一人のドイツ人。
ドイツから帰って来た会社員の学生時代の後輩。
この4人が脇役達。
赤川次郎作品の中では、筋がしっかりしている。
もうあなたは読まずにはいられない。