【感想・ネタバレ】教室に並んだ背表紙のレビュー

あらすじ

図書委員のあおいは、苦手な同級生を図書室で見かけた。本に興味がないはずの彼女が、毎日来るのはなぜだろうと疑問を抱いて(その背に指を伸ばして)。将来に希望が持てない、図書委員の凜奈。ある日、本に挟まった古い手紙を見つける。そこには「未来のわたしは、夢を叶えることができていますか?」と書かれていて(しおりを滲ませて、めくる先)。中学校の図書室を舞台に、ままならない思春期の友人関係や未来への漠然とした不安、揺れる心模様を繊細に描く、全6編の連作短編集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

学校の図書室。どういう利用者を想像されるだろうか。教室に居場所がある人もない人もいる。

こういう話に個人的に弱いので、朝の車両内で涙を堪え。

最後に謎が明かされ小気味良い鳥肌。
読みやすいです。

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2023年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物は女の子や女性が多いのに男性がかかれてる本だと途中から知りました。最初は女性がかかれた物だと思い込んで読んでいました。そのくらい学生生活のキラキラした物や苦しいものも描かれていてこの本では色々な立場の子どもたちの視点で考えさせられるな…と思った本です。かなり女の子たちは性格が曲がっていてもっと素直でいたらいいじゃん!と思ってしまったけれど家庭環境や、学校生活での苦しさがそうさせてしまったのかなと思った。
「優しい私の綴り方」では明るく陽気な感じだと捉えられる主人公も、いじめられている子を目の前にすると違和感を感じてしまったところがリアルだなと思った。
本の内容はは最終的に納得するものと、納得しないものがある。最後の文章の問いかけや、納得しない文章を自分の想像でこうじゃないか…?と創り上げていく事が本の楽しさの一つであり、このお話も最終的に私の想像に任されているような気がした。

感想はなんでも良いことに気づいた。なんでも良いというか、自分に合わないとか余り面白くなかったでもその人の感想になる。

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2023年07月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【単行本既読】
相沢先生の描く物語は、全てが綺麗という訳ではなく、人間のちょっと汚い部分も見えて、とてもリアルな心情描写が多く、中でも悩みや不安、葛藤がとても共感できるので自然と感情移入してしまう。この小説も心に沁みる言葉が多く大好きな作品です。
アニメやドラマを観ているとどうしたってキラキラとした青春、輝いて見える学生たち、何か秀でている部分のあるキャラが主人公の物語が多いけれど、皆がみんな日向の人間ではないので、それでもいいと言ってくれる物語はとても支えになります。
少しの勇気、ほんのちょっと前を向こうと思える心を与えてくれる物語です。ひとりじゃないし、好きな事を隠す必要はないのだと思えた作品です。

相沢先生の作品でたまにある、別の作品の世界観がリンクするのも個人的には大好きな要素です。物語であっても、キャラクターが生きている!って感じがして、そこの隠しに気づいたら嬉しくなる。

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2023年07月04日

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ネタバレ

ここまでではないけれど、中学生の頃自分も同じ目にあっていたので、気持ちがわかります。
特に最後の彼女の話が読んでいて1番つらかったです。
声を上げるということが大事と言っても、勇気と何かいろいろなぐちゃぐちゃになって固まった感情が、それを妨げるし。

こういうひとが近くにいて、ちゃんと実行してくれる大人がいる環境をもっと整えてほしいと感じました。

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2025年05月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

その背に指を伸ばして
しおり先生
中学の司書の先生。

佐竹あおい
図書委員。二年生。

三崎
一年のとき、あおいと同じクラスだった。

エリ

大谷
図書委員。

間宮
図書委員。二年生。


しおりを滲ませて、めくる先
村井
ゲームクリエイターになりたい。

有川リサ
モデルになりたい。

鈴木先生
ハム子先生。

増田先生
図書室の管理をしている。

塚本詩織
司書の先生。

真汐凛奈
図書委員。

加藤公子
二十年前に図書室の本に未来への手紙を入れていた。


やさしいわたしの綴りかた
ゴーダ
いじわるで最低最悪ハゲデブ野郎。

アイルー
愛琉。

あかね

小沢

間宮
図書委員。

佐野
お調子者。

三崎

あおい
図書委員。


花布の咲くころ
間宮萌香
図書委員。

ユナ
萌香と小学校のときからの友人。

凛堂蓮
二次元。

佐竹
図書委員。

瀬谷陸斗
二年C組。ユナが恋をした相手。

星野まどか
小学生の頃から陸斗に片思い。

あかね

アイルー

凛奈


煌めきのしずくをかぶせる
倉田アイル
藍琉。ルイコから左手の絵をもらう。ネイルアーティストになりたい。

ルイコ
田中涙子。ティアラ。放課後の空き教室で倉田に会う。漫画家になりたい。


教室に並んだ背表紙
三崎衿子

早苗

玲奈

佐竹

星野

辻本

真汐凛奈

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2024年10月07日

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ネタバレ

しおり先生がとても素敵でした。
ちょっとしたことですれ違っていくこの時期にありがちな人間関係のあれやこれが、切なさと辛さを感じさせて読みごたえがありました。教室の本棚に置いておきたい1冊。

若者言葉についていけない自分に、若干の老いを感じてしまいました汗 微レ存ってなに?!ってか"びれそん"って打ったら変換候補に挙がったのも今びっくりした!笑

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2024年01月20日

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ネタバレ

しおり先生からしおり先生へ繋がれていく司書さん。未来に希望を持てない少女に今がどんなに辛くても大人になれる。希望を持つように支えていく話が良かった

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2024年01月11日

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ネタバレ

ムスメが誕生日プレゼントにくれた小説。
読み終えて、今高1のムスメにこそ読んでほしいと思った一冊。

学校司書の「しおり先生」と、6人の中学生の女の子たちの物語。
居心地の悪い学校の中で、図書室だけが息のできる場所。私も似たような経験がある。こんなに教室が辛い子が多いって、学校のシステムどうにかならんのかと余計なことまで思う。

「どんなにつらくて、しんどくても? 今がつらくて、絶対に思い返したくないときでも?」
「信じられないかもしれないけれど、いつか懐かしめるときがくる。つらい思い出だとしても、その時の気持ちをバネにできるときがくるよ」p83

そんな励ましの言葉も、届かない時がある。だって彼女たちは「人生に詰んでしまっ」p233 て、「自分が大人になれるなんて、欠片も考えられない。」「絶対に、うまく生きられないって、知っているから」p72。

そんな少女たちに、しおり先生は物語の力を説く。
「物語から持ち帰れることって、たくさんあるんだよ」p281
「物語は嘘かもしれないけれど、全部は嘘じゃない。物語のように美しい世界を願う人たちはたくさんいる。」p299

ほんとうに。だからしおり先生も、私も、大人になることができた。物語がいつも側にあって現実世界に空いた穴を埋めて、私が立っていられるように支えてくれていたから。
「わたしたちは物語を通して、そこに生きる人たちと出会うことができる。その言葉と優しさは、きっと本物だよ。」p306

たくさんの勇気や優しさに触れて、たくさんの温かい涙を流してきた。今も、しんどい時には頁を捲る。教室から図書室に逃げ込むように、物語の世界に避難する。自分の居場所がそこにある。

世界中の物語と、そこにメッセージを込めて送り出してくれた作者たちに、心から感謝して、2023年の読書納めといたします。


ところで…
作者の相沢沙呼氏だが、可愛らしい名前と既刊書の華やかな表紙の数々から、何の疑いもなく30代女性作家(キレイめ)だと思っていました。しおり先生みたいな人かと。wiki見てびっくりです…

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2023年12月30日

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ネタバレ

学生時代の、悩みを抱えたときに読みたかった。

図書室ではないけどわたしにも同じような悩みがあって、同じように拠り所を探して得られた場所がある。当時の自分を見ているみたいで胸が痛くなったけど、同じ"孤独"を感じてる人たちに前向きに捉えられる気分転換として良い作品。

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2024年10月30日

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ネタバレ

好みではない。わりと胸糞要素ある。それぞれのごく普通な女子中学生の世界観はうまく表現されてたとは思う。

2章が急に過去編始まって時系列変だったから、しおり先生あたりで叙述トリックあるだろうなとは思ってたけど、あなたがしおり先生だったのね。それはわからなかったし良かった。

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2024年01月26日

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