【感想・ネタバレ】秘密のレビュー

池波正太郎

（おかしい。いつもとはちがうような……）居間へあがったとたんに、宗春は感じた。独り暮しの、棲み慣れた家だから、どのように些細な変化、異常があっても、するどい宗春の勘のはたらきは、それを見逃すはずがない──。はずみで家老の子息を斬殺してしまった宗春は、名を変え、身分を変えて江戸へ逃れたが、しだいに討手はせまる。一方で、身を隠す暮しのうちに、宗春は人の情けと心意気を知った……。円熟の筆で描く傑作長編時代小説。

[ブクログ · ★★★★☆]

池波正太郎独自の展開で話が展開する。最後には池波さん自身の故郷である越中、井波を登場させる展開で、知るものを楽しませてくれる。

[ブクログ · ★★★★☆]

さすがです…池波正太郎。

頁をめくった瞬間活字が脳内で映像化され、まるで時代劇を見せられているようにあっという間に読んでしまいました。時代小説は色々ありますが、著者の書いたものは特に好き。池波正太郎の包容力を感じる一冊ですね。