あらすじ
若手システムエンジニアが、予期せぬ大トラブルと出会い、自身の運命を切り開く!
後藤智彦、34歳主任、まじめで優秀だが不安いっぱいのシステムエンジニア(SE)。新技術の急速な進歩と変化、不確実なキャリアパス、そして自分の未来への疑問…。技術・キャリア・未来、ぜんぶ不安……。
大手メーカー系列の中堅システムインテグレーターでSEとして働く後藤智彦。しかし彼は12年働いた会社をやめようと決心していた。後輩に抜かれる昇進レース、生成AIのような画期的な新技術の出現、SEという彼の職業の未来への信頼が揺らいだからだ。
ある金曜日の夕方、後藤は退職願を懐に入れて上司のもとへ向かう。待ち受けていたのは、担当企業のシステムが大トラブルに見舞われたという連絡だった。上司の命で緊急対応に向かった彼はそこで、自分の運命を大きく変える男、五十嵐優一と出会う……
本作は、一夜に渡るシステムトラブル対応の物語を通じて、コンピューター業界で働く若手ビジネスマンが抱える様々な課題に答えます。「ChatGPT」に代表される生成AIのような急速な技術進歩にどう対応すべきか、キャリアをどのように形成するか、昇進や転職成功の秘訣は何か、「稼ぐ」にはどうするか、そしてSEやIT業界には未来があるのか…。五十嵐が語る「37の鉄則」があなたの悩みに答えます。
キャリアや未来に悩む若手ビジネスマン、必読の書です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
一言:「SEに向いてないのか悩んでいた私にぴったりの助言を頂けました。」
読書状況:100%
要点:
・自己肯定感を上げるには、ニッチで一番を目指すこと。(中小企業の戦略と同じ)
・目標は明確にしないと、達成できない。(俗に言う成功者になれない)
・名のある画家は、名のある画家になりたいと思ったのではなく、良い絵を描きたいと思っている。(心の持ち様で大事なことは、SEと一口に言ってもやる事色々なので、立場ではなく業務で具体的に考えることが大事。実際の業務が飽きなく好きに行えるのか?ということ。)
気になる点:
トラブル時に客先で対応する時の秘訣は、言い訳せず、食事せず、帰宅せずの考え方は納得いかない。
この本では、お客にさまに誠意を見せることで仕事がやりやすくなるため、と言われていましたが、子供が待っているのに帰宅できないのはつらい。ので真似できなさそう。
今回は他に目的があったからその秘訣を言ったのか、ほんとにそこまでする必要があるのか。。
今回は、主人公の後藤さんを転職を阻止することで五十嵐さん(今後、後藤の会社の執行役員として入社予定、かつ、後藤の上司と裏で繋がっている可能性あり)にメリットがあったから、引き留めをするために帰らせなかったのか。。。
まあ、後藤さんの場合は、この場は、満足されたようなのでいいかもしれない。
ただ、執行役員が、「食べない、寝ない、反発しない」を推奨するような会社で、後藤さんは家庭と仕事の両立ができるのだろうか?(私には無理)
また、ニッチな分野で一番を目指すため、出世を捨てて、コツコツ家で資格勉強して、今の仕事に集中するのは、目指す姿になるまではなかなか大変に思う。
しばらく後藤はやる気を出して働き、また辞めたいと言うまでは辞めないので、今回得をするのは、五十嵐さんと後藤さんの上司かなー。
コミュ力が強いこの2人が、コミュ力の弱い後藤を上手く丸め込んだ。。。そんな邪推をしてしまったが。。もしそうであっても、後藤がそこまでして必要な人材と上司に評価されているので、承認されたい彼にとっては、実はもうほとんど当初の課題である承認欲求を満たすは果たせていたことがわかる。そして今回の件で五十嵐と女の子からチヤホヤされたので承認欲求は満たせたので、win-winだったのかも。
Posted by ブクログ
ちょっとしたノウハウ,心構えが再認識できる本.
ちょっと「疲れちゃったとき」に読むとよさそう.
・トラブル対応というのは、最もSEの力が試される場
・日本のシステムは必要以上に完璧さを求める
・上司は客、しかもわがままで、わからず屋。そう思ったほうが、諦めもついて、ストレスをため込まない
・上司との相性が悪いなんてくだらない理由で転職するな
・どの職場にも、死んだほうがいいクズなんて最低3人いる
・成功したければ、何かを全部捨てる。中途半端に捨てるではダメ
・喜んでもらえるというのは、人間にとって、とても幸せなこと
・得意なことを1つに絞って勝負する