あらすじ
私たちの想像が及ばないほど広大な宇宙。その広さは無限大にも感じるが、はたしてそれは本当なのだろうか。また、この世界を支配する4つの力(重力、電磁気力、強い力、弱い力)はいずれも遠隔力であるが、とすると少し見方を変えれば、この宇宙に触れ合っているものはなく、0もまた存在しないのではないだろうか。0と無限大にまつわる素朴な疑問。そんなシンプルながらも深淵な問いに、天文学者が果敢に挑む一冊。
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Posted by ブクログ
宇宙にゼロは存在するのか?宇宙に無限大は存在するのか?ということをテーマにした本書だが、自分にとっては高校物理(と、少しの大学物理)の復習として読むことができた。
世界が重力、電磁気力、強い力、弱い力で構成されていることは言葉として知ってはいたものの、後ろ2つについては全くイメージができていなかったので、ここの説明が丁寧にされていたことがありがたかった。
特に素粒子論の章では、研究が現在も盛んに進んでいることを実感できて楽しかった。
スーパーカミオカンデってそういう装置だったのか…!とか。
初学者にもわかりやすいようテーマを抽象的にしたことで、ともすると観念的な語りになってしまいそうなところを、うまく最低限の計算式・公式を活用して0,無限大が存在しないことを論じていたのは見事だと思った。