あらすじ
転生先は――未プレイの乙女ゲーム!? 平凡な子爵令嬢エルナは、学園の入学式で乙女ゲーム「虹色パラダイス」の世界に転生したと気付く。だが「虹パラ」をプレイしたことがないエルナの持つ情報は、パッケージイラストと友人の感想のみ。地味で平穏に暮らしたいのに、現実はままならない。ヒロインらしき美少女と親友になり、メイン攻略対象らしき美貌の王子に「名前を呼んでほしい」と追いかけられ、周囲の嫉妬をかわす日々。果てはエルナが刺繍したハンカチを巡って、誘拐騒動に巻き込まれ!? 刺繍好きの平凡令嬢×美しすぎる鈍感王子の焦れ焦れラブファンタジー、開幕!!
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そうきたか
未プレイの乙女ゲームのためゲームの登場人物はおそらくこの人!として話が進みます。
もちろん読者もそう思います。最後そうきたかとなりました。面白いです。
主人公のツッコミ具合も楽しい。
お気に入りの一冊になりました。
絶妙な感じ
面白かったです。でてくるキャラがそれぞれ魅力的です。そして、物語の最初からでてくる違和感の正体を知った時は、とても納得してしまいました。いろいろ転生物語を読みましたが、こういうアイデアもあるのだと、嬉しくなってしまいました。作者様の処女作ということで、今後のご活躍に期待しております。
Posted by ブクログ
転生先が「未プレイ」の乙女ゲームというのがうまい。
全く知らないという訳ではなく、パッケージイラストと友人の感想だけは情報として持っている。
この匙加減が絶妙。
この中途半端な情報が、主人公のエルナの様々な足枷になった。
普段の行動についても、精神的な面でも。
それに髪が虹色という、いかにも乙女ゲームのヒロイン!と言わんばかりのキャラもいたし。
いや、乙女ゲームでもここまでの髪色はお見かけしないかも。
一方で自分が地味な色合いの容姿なら、勘違いは続くよどこまでも、だろう。
お陰で随分と回り道をすることに。
途中からグラナートが哀れになるほど。
彼は最初、エルナの意志や迷惑を省みることなくやってくる彼にいい印象は持てなかったのだが(エルナに感情移入をしながら読むので、序盤の彼に好印象は持ちづらい)自身の気持ちにすら気付かない鈍感さも相俟って同情対象に。
テオ兄のツッコミも冴え渡ってたし。
妹と彼との板挟みで、何だかんだで苦労人のお兄様である。
どうもエルナが聞いていた感想とこの世界にズレがあるなと思っていたところに明らかになる事実。
ふおお、そう来ましたかという。
さり気なく、実にさり気なく表紙にネタバレが仕込まれていて、読んだ後でそのさり気なさに脱帽しました。
おいしい。
勿体無いのは、寸止めな感じで終わってしまう点。
え、そこから先は皆さんの心の中にな展開ですか。
果たしてグラナートの想いは報われるのか。
彼の戦いは、ここからである。
勝算は低くなさそうだぞ、頑張れ!