【感想・ネタバレ】透明な夜の香りのレビュー

あらすじ

元・書店員の一香は、古い洋館の家事手伝いのアルバイトを始める。そこでは調香師の小川朔が、幼馴染の探偵・新城とともに、客の望む「香り」を作っていた。人並み外れた嗅覚を持ち、鼻で、相手の行動パターンや健康状態を一瞬にして嗅ぎ分ける朔は、どんな香りでも作り出すことができ、それゆえ風変わりな依頼が次々と届けられる。だが、一香は朔の近くにいるうちに、彼が天才的嗅覚を持つがゆえに深い孤独を抱えていることに気づきはじめる……。直木賞作家が紡ぎだす「香り」にまつわるドラマティックな長編小説。第6回渡辺淳一文学賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

洋館の人物それぞれが魅力的だった。久しぶりに恋愛要素のある作品に触れて懐かしくて甘酸っぱい気持ちになった。これを読めば読者は朔を好きになるだろうけど、実際にこんな人物に会うと絶対関わり続けられないだろうなと現実的なことを考えてしまった。

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2026年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本から香りが漂ってきそうな文章ばかりで自分が知らない香りについても細かく書かれており、香りを想像しながら読み進めていた。登場人物たちの繊細な心情や風景の書き方が細かくて素敵な文章だった。
主人公の一香と調香師である小川朔との関係が少しずつ言い表せないものとなっていくのをドキドキしながら読み進めた。今まで人に対して特別な感情を抱いたことがないであろう朔が一香に対して持っている感情が、愛情なのか執着なのかわからず悩んでいた。結果的に一香を自分から遠ざけてしまったが、一香自身も過去に決別をして新たに生きていくことを決めた。しかし、互いに未練があり、一香はまた館にいくことを決めた。今度は友達として。
一香が源さんや新城たちと馴染んでいく様子も読み進める事に和やかな気持ちになった。様々な種類のハーブがふんだんに使われた食事を作る場面や食べる描写が食べたくなってくるほど魅力的で好きだった。ずっと朔の元に来る香りの依頼と一香たちの館の生活を覗いていたかった。
続編もあるようなので、また朔や一香たちの物語が読みたいなと思う。

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2026年03月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この話の趣旨は愛ではなく、救いでもない。時の流れというと短絡的だし、贖罪というには一方的すぎる。
そういった、何とも言えない感覚を味わうことのできるストーリーだった。

人間離れした嗅覚を持つ調香師、小川朔に雇われる元書店員、一香。
一香の過去と朔の作り出す香りはどのように交差するのだろうか。2人の関係は変化していくけれど、それを2人はどのような形で受け入れていくのだろうか。



友愛、家族愛、慈愛、そして執着。
すべて愛情という言葉で括ることが出来るけれど、それぞれがいかに人間と深く結びついているのか、また、その愛情ひとつ取ったとしても、どれほど形が違っているのか、と深く考えさせられる話だった。

「香り」について、繊細に表現されているからだろうか、目の前に香水瓶があるわけでもないのにその「香り」を無意識に嗅ごうとしていた自分に驚いた。
記憶は匂いと一緒に一生蓄積され、匂いとともに記憶も蘇る、というのはあながち人間として正しい在り方なのかもしれない。

私も、しまい込んで忘れてしまった大事な記憶を呼び起こせるような「香り」と出会いたいと思う。


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2026年02月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

風景や料理の描写が綺麗だった。
香りにまつわる人間関係の話がメインだったので、香料についての描写がもっと欲しかった。
新城が良いキャラだったので幸せになってほしい。

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2026年02月18日

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