あらすじ
元・書店員の一香は、古い洋館の家事手伝いのアルバイトを始める。そこでは調香師の小川朔が、幼馴染の探偵・新城とともに、客の望む「香り」を作っていた。人並み外れた嗅覚を持ち、鼻で、相手の行動パターンや健康状態を一瞬にして嗅ぎ分ける朔は、どんな香りでも作り出すことができ、それゆえ風変わりな依頼が次々と届けられる。だが、一香は朔の近くにいるうちに、彼が天才的嗅覚を持つがゆえに深い孤独を抱えていることに気づきはじめる……。直木賞作家が紡ぎだす「香り」にまつわるドラマティックな長編小説。第6回渡辺淳一文学賞受賞作。
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Posted by ブクログ
私も働きたーい
朔が描写だけでかっこいい
執着と愛着の違いか〜〜
新城によると、
嫌がられたら手放すことができるか
閉じ込めてしまうか
みたいな
たしかに執着に相手の意思は関係なさそう
愛着って相手を慮る部分があるかも
執着されたい
私の意思なんか尊重しなくていい
閉じ込められたい
私の感情もすべてコントロールしてほしい
何も考えたくない
香りの記憶は一生らしい
コーヒーの香りは穏やかで照れくさい
アルコールの香りは反吐が出そうな嫌なもの
記憶は一生でも
その意味は変えられるもの
Posted by ブクログ
なんて色鮮やかな文章だっただろう。
香りを題材にした小説なのに、私にはキャンバスに絵を描くように情景が浮かび上がってきた。
朔のように丁寧で一定の速さで物語は進む、
だけでは終わらなかった。
8章になり急展開。予想もしていなかった展開が繰り広げられているかと思えば、さらに角度を変えて進まされる。そして最後、朔らしさと精神的に成長した一香が雇い主と従業員の関係から友達になるのには心が震える。
朔のような言葉遣いの人が現実にいたら絶対恋に落ちてしまう。
Posted by ブクログ
心を痛め本屋の仕事をドロップアウトした主人公の一香が、洋館の調香師の小川朔の元で家事手伝い兼助手として働き、仕事仲間や客と接していく物語。
一香や朔の過去がだんだんわかってくる事と、一香が朔をはじめ周りの人間の輪郭を掴んでいく様がリンクしており、一香と一緒に輪郭を掴んでいくような流れが感情移入しやすい。
また、主要人物が固まった上でゲストキャラが出てきて単話完結が続いていく形式も良い。ずっと見ていられる。なので最後一香が洋館を辞めた後に「今度は友達として行きます」ってなった時に復職せえへんのかい!じゃあ続編もないんかな?と少し寂しい気持ちにはなった。
色や音の形容詞が多いように思った。朔の匂いに敏感なのに対して一香のそれ以外の感覚が研ぎ澄まされていて、そこが一香と朔の繋がりの部分であり物語の肝なのかな?と思った。
→読み終わったけど特に関係なかった。
朔の独自レシピによる香水とか料理が出てきてめちゃくちゃオシャレ。普段から丁寧な暮らしをしていればもっと感情移入できそう。
「アンフュゼ」とか「茹でこぼす」とか聞き慣れない調理方法が出てきていちいち引っ掛かってしまった。
子供は自立ができないから親に嫌われないか心配なんだというシーンは確かに、と思った。自分も幼少期そうだったし、今は自立して久しいので忘れていた。
「人は自分にぴったり合う香りを見つけると輪郭がくっきりするのかもしれない」はいい言葉。香りだけではなく服装や髪型もそうなのかも。
一香の兄が自殺した理由とか、最期電話やパソコンの画面で何を伝えたかったのか?は謎のままだったので少しモヤモヤした。あんまり大筋には関係ないからいいのか?
キャラクターとしては刑事木場が良かったので、翔君がどうなったか気になるし、木場と朔が組んで解決していく事件簿も見たい。
さつきちゃんが可愛い。後半噂でしか聞いた事がなかった朔や新城にあからさまに引いているのが良い。もっと活躍見たかったなぁ。
大家のおばあちゃんは序盤出てきて薔薇を丁寧に育てており、香りやハーブがテーマの作品なので、「これは後々物語に大きく関わってくるだろうな…」と思っていたが別にただの大家さんだった。
ライダースの仁奈とかキャラ濃くて活躍しそうでしなかったし、あまり一人ひとりに深掘りがなかったのが残念。後語りが長いのが苦手な人もいるので、さっぱりめの物語が好きな人にはお勧め。
Posted by ブクログ
一香は朔に惹かれてしまうのか…
この二人はどのような関係を選ぶのか…
昏い過去を抱えた二人を見守るように
静かに読み進め、最後には男女を超えた
人間愛の新たな始まりを見ることができた。
文字だけでその場の空気感や温度が伝わってくるほどの
緻密な描写もさることながら、
新城や源さんのようなキャラクター設定も
この物語の中に何の違和感もなく馴染んでいて、
読んでいてとても心地よかった。
紺色の声、愛着と執着、新しいバラ、、
続編『赤い月の香り』も近いうちにぜ読みたい。
Posted by ブクログ
ものすごく読みやすく、そして面白かったのですぐに読み終わった。三日くらいだったと思う。
最後は自分的には「え⁉︎ さみし……」となったが、それは自分が度の過ぎたハピエン厨だからで、爽やかな終わり方だったと思う。
なんでこんなに読みやすいのか?と考えたが、全く分からない。ただめちゃくちゃ文が上手いことだけ分かる。
特に最終章の現在軸と過去の交錯は見事で、こんなに分かりやすくかつエモーショナルに書けるものなのかと衝撃を受けた。文がうめ〜!
キャラクターでは源さんが1番好きだ。
読むきっかけは勧められたからで、最初はあまり興味がなかったが中盤ではすっかり自分でもハーブを育てておしゃれな生活をしてみたくなっていた。
ハーブ、栽培は簡単なのか?