あらすじ
プロレス団体の総帥ダリウス佐々木が対戦直後に急死した。額の傷からは蛇毒が。大観衆の見つめる中、何が起こったのか?新人レスラー山田聡は同期の本庄と謎を追い始めるが、それが第2の悲劇を生む。プロレスに全てを懸けた者が決して許せなかったこととは?感涙がとまらない第49回江戸川乱歩賞受賞作。
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Posted by ブクログ
新大阪プロレスの看板であるベテランレスラー、ダリウス佐々木が試合中に毒殺される。その真相を突き止めるべく、新人レスラーの山田聡と本庄優士はそれぞれで奔走するのだが……。
虚々実々のプロレス業界で生き抜くためには、清濁併せ呑んでもリングにしがみついていくしかないが、武田はそうではなかった。新大阪プロレス随一の実力者でありながらも、長年前座レスラーを務めている丹下五郎のようにはなれなかった。なろうとしなかったのかもしれない。
ミステリとしても面白く、終盤では展開が二転三転する。肝心な試合描写もしっかりしていて、過酷なトレーニングを経てプロレスラーが鋼の肉体を得ていくのが着実に感じ取れる。
昭和から平成にかけての新日本プロレスを下地にしているので、先輩レスラー達の元ネタが解りやすいのは仕方ないが、その辺も含めてプロレスである。
山田聡と本庄優士は順調にキャリアを重ねていれば、今頃は中堅レスラーとして練習生や新人レスラーを相手にしているのだろうか。それとも、何かの切っ掛けでブレイクして他団体に移籍しているのか。或いは、アメリカやメキシコに渡って切磋琢磨しているのか。
何にせよ、彼らのプロレス人生が明るいものであってほしい。
Posted by ブクログ
一気に読んでしまった。
プロレスのことはよくわからないが、スリリングだった。
登場人物は、完全なる悪人も善人もいない。山田が犯人の武田に殺されかける場面は
ハラハラした。
Posted by ブクログ
マッチメイク/不知火京介:第49回大賞受賞。2003年。
プロレス小説。筋肉小説。
高校を卒業後プロレスラーになるべく団体に入社した聡。同機は何十人もいたが、ハードな練習、上下関係に負け、本庄と2名だけとなる。
プロレス興行中、毒物により社長が殺される。引退するつもりの国会議員。プロレス界の隠語、スポーツと認めれらることがないのはショー的要素が多いため。プロレス好きでないけど、プロレスにかける人々の熱さは伝わる。
筋肉の作り方と食べ物もよい。食は成長期でないとムリぽいけど。
筋肉マシンを使った殺しは斬新。
犯人はビミョー。なんか狂ってるし。