あらすじ
邦銀ニューヨーク支店の花形ディーラーが、高層ホテルから身を投げた。その死の直前、彼は、「N.U.H.」という謎のメッセージを、高校時代の友人、芹沢に残していた。芹沢は、自殺の真相を探るうち、ウォール街で世界の投資家相手に辣腕を振るうトップセールスウーマン、州波に出会う。「あんな銀行なんかつぶれればいい」。彼女は邦銀に深い恨みを抱いていた……。1980年代、世界を席捲した観があった日本の銀行は、なぜこんなにまで凋落したのか? 日本金融界の闇を抉る問題小説。
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Posted by ブクログ
ずっと積ん読だった本。やっと読んでみた。
うーん、難しいけどおもしろい。
やっぱり、頭のいい人が書いた作品は読み応えがあるなぁ。
この前読んだラスコーリニコフの日とは比べものにならない。てか、比べちゃいけないけど。
章や節によって時間が前後することもあるんだけど、わかりにくくなることはほとんどなく、ドラマを観ているように、すんなりと理解できる。
本当にイイ作品だなぁと思った。
その一方で、自分の愚かさも実感するわけだが・・・。
それはさておき、上巻最後のニューヨークでの芹沢と配管工とのエピソードは泣けた。本当にジーンときたなぁ。