【感想・ネタバレ】鈍色幻視行のレビュー

あらすじ

謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。

撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、映画監督の角替、映画プロデューサーの進藤、編集者の島崎、漫画家ユニット・真鍋姉妹など、『夜~』にひとかたならぬ思いを持つ面々が、梢の取材に応えて語り出す。次々と現れる新事実と新解釈。旅の半ば、『夜~』を読み返した梢は、ある違和感を覚えて――

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

読後シャイニングぽいかもって思ってきたら怖くなってきて評価上げました。

恩田陸の書く女の表現が好きなので真鍋姉妹がお気に入りです。軽めの文ですっきり読みやすいし不気味な物語が読み終わったら爽快感に変わってるんですけど、よくよく考えたら怖い!
いい気分で読み終わって時間経ってから、え、でも解決してないしホラーじゃんって気づいて怖かったです。大団円は呪いに取り込まれたようにも受け取れるし。

あと、禁煙した者なので喫煙描写が楽しすぎて辛かった。

0
2025年09月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画化の企画が上がるたび死者が出る呪われた小説『夜果つるところ』。その小説の謎を追う小説家・蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春と共に参加する。梢の取材に応えて語り出す関係者たち。

とても良い雰囲気で好き。
不思議な作品と作者の謎が良い。

0
2025年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ユージニアのような一人称で各々が好き勝手に喋るインタビュー形式のパートがあるとは思わなかった。雅春パートでどんなことを語るのかと恐々しながら読んでいたが、杞憂でよかった。

0
2025年05月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恩田陸にはまって何作か読んできたけど、ちょっと疲れたなあ。
陸がグダグダとめんどくさいとこがあるのはわかっていたけど、ああでもない、こうでもないと・・・
「夜果つるところ」は以前に読んでいたので、それを踏まえながら読んだのだけれど、アイデンティティの問題か、
そうなんだけど、死者が出すぎ、あまり殺さないでほしいなあ。

0
2025年02月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久々の恩田さんの小説。
『夜果つるところ』という呪われた小説と謎の飯合梓という著者に関して主人公の小説家が本を書こうと調べはじめ、様々な関係者を客船の旅の中でインタビューすることによって謎に迫ろうとする物語です。
最初の映像化はセットの火事により中止、次の映像化の際には俳優二人の心中により中止、そして次の映像化企画の段階で脚本家が自死して中止というのがこの小説の呪われた歴史。また、著者はいつも帽子をかぶって顔を隠し、会う人ごとに印象が異なる謎の人物で、死んだと思われていたが死体がない。
そんな状況で、映像に関わった者とその関係者、自死した脚本家の夫であった主人公の今の夫と主人公の語りによって物語が進んでいきます。
作者の招待に関しては朧げに推測できる結末ですが、映像化の際の不幸に関してはあまり解明されず、余韻を残した形になっています。
そういった点で推理小説としてはあまり評価できませんが、登場人物の描写や関係性などはなかなかよく練られているなあと感じました。

竹蔵

0
2025年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作中作「夜果つるところ」にまつわるミステリー。
映像化しようとするたびに不幸な事故が起こって頓挫してしまう本作。
これは呪いなのか?
その関係者やファンが集まり、それぞれの「夜果つるところ」について語り合い、解き明かそうとしていくストーリー。

後半のインタビューや、作者である飯合梓の正体についての考察が面白かった。
でもたぶん、何ひとつ正解は分からず。
それでも登場人物それぞれが、この作品に対して多少なりの折り合いをつけることができたのかな。

舞台はクルーズ船。
非日常の中、熱に浮かされ、下船と共に日常に引き戻される。
あれは現実にあったことなのか…なんて感覚は誰しも経験したことがあるんじゃないかな。
そのおかげか、恩田さんのいつもどおり広げた風呂敷を畳みきれてない印象はあるんだけど、なぜかあまりモヤっとしなかった。
「夜果つるところ」も出ているので、こっちを読んでからまた読み直したいな。

0
2024年12月14日

「小説」ランキング