あらすじ
シドニーのデキる不動産業者の一人であるマイケルの恋の相手は1夜限り。一方、2年間海外にいた後、家族のホテル帝国を離れ自分自身のビジネスを始める予定のブライソンは、友人たちと一緒にバーに行き、目の前の美しいブロンドの男性=マイケルと出会う。お互い深入りしない気楽な関係を楽しんでいた二人だが、関係が深まるにつれ、仕事やプライベートを巻き込み自分達の関係を考えはじめる――。
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Posted by ブクログ
名前も知らずに体の関係から始まって、しだいに恋に落ちていく王道の展開。結末はわかっていてもドキドキさせるのはリズム良く進む会話の応酬と、主人公ふたりが魅力的で、不必要な危機がなかったからかな。トントン拍子で進むふたりの恋は安心して読めたし、頭が良くてユーモアのある人間同士の嫌味は他者を傷つけずに笑える。また、サステナブルやカーボンニュートラル、フェアトレードを軸にカフェビジネスを展開する人物がかっこいいと描かれていたことも素敵だった。かっこいいので。
途中で家族とのわだかまりを乗り越えるために父親と揉めるシーンがあるけど、なにかを成し遂げることで解決したり、現在を凌駕することで丸く治ったりするのではなく、話しあいで解決していくところめっちゃ好き。辛いことがあって最終的には良い経験だったみたいにするのではなく、辛いことがあったことはサイテーすぎるけど、自分たちには乗り越える力が備わっていると証明する。
王道展開ながら、描くべきところが描かれている作品。