【感想・ネタバレ】日本辺境論のレビュー

あらすじ

日本人とは辺境人である――「日本人とは何ものか」という大きな問いに、著者は正面から答える。常にどこかに「世界の中心」を必要とする辺境の民、それが日本人なのだ、と。日露戦争から太平洋戦争までは、辺境人が自らの特性を忘れた特異な時期だった。丸山眞男、澤庵、武士道から水戸黄門、養老孟司、マンガまで、多様なテーマを自在に扱いつつ日本を論じる。読み出したら止らない、日本論の金字塔、ここに誕生。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

指南力のあるメッセージを発信する人は未来に保証人を求める、しかし辺境人である日本人は外部に保証人を求めてしまうために世界標準を制定する力がないという主張が面白かった。(p.99)今の政治を見ていると確かに他国の動向を受けて日本はどうするかという立場にある事が多く、唯一日本が先頭に立てそうな核に関する事柄でもあまり存在感がないのは問題というか、勿体ないと思った。

「人間が過剰に断定的になるのは、たいていの場合、他人の意見を受け売りしているときだからです。(p.119)」という意見も興味深い。でも、ごもごもして対話にならないのを防ぐために一人で考えをまとめてみる努力も必要だなと思った。

本を読んで学んでいる私にとって学びについての主張は知りたいものだった。この本を取った理由も、内田樹の著書だからという理由がほとんどであり、日本人とは何者かという問いについて前々から興味があったと言うわけでもない。それにもかかわらず、読んだ後満足感を得られたのは著者が言うように、先駆的にこれが私にとって必要な学びだと確信していたからであろう。

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2026年02月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者の本を初めて読んだ。
頭が良い人って、難しいことを雑談のごとくユーモアを交えて語ってしまうから凄い。
著者の雰囲気は、養老孟司に似ているなぁ。

そうそう、本書の冒頭でこの本には目新しいことは何も書いてない、偉い先人の方々がすでに書いたことをまとめただけです、って言っているのが面白い。

とは言え、内容は非常に勉強になるものだった。日本て、カメレオンみたいな国だなぁというのが感想。良く言えば柔軟性に長けている。悪く言えば、自分の軸がない。他国と比較することでしか自国を語れないという解釈は、なるほどと思った。

そもそも中国ありきで誕生した国、日本。今も他国が作った憲法の下、他国に言われて作った国歌を呑気に歌って暮らしている。私たちに愛国心が乏しいのは、この辺の事情が関係しているのかな。

そして、自分の思想や行動の一貫性よりも、場の親密性を優先させる国民性という指摘もごもっとも。空気に流されて太平洋戦争などという大事を始めてしまう国は日本くらいだろう。

けれど、著者はこうした日本の在り方がダメだと言っている訳ではない。こんな国の私たちだからこそ出来ることは何かを考えよう、というのが著者の考え。実際、日本はどこの国の植民地になることもなく、経済発展を遂げ、世界的に見れば平和で豊かな国になっている。処世術に長けているのだろう。

さて、日本が大好きなアメリカは政権交代となりそうだし、これから我が国はどう駒を進めていくのか…。

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2020年11月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「日本人とは?」の大好きな日本人。人の目が気になる。常に自分より優れたものを外から探し出して、それに自分を合わせていく。思考停止も得意。そんな日本人だから良いことも、それがマイナスに働くこともある。色々、自分の考えと重なるところがありました。

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2021年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

序盤はスイスイ読めるのだけれど、宗教と「機」の思想部分は難しくてよくわからない部分がかなり残る。
たしかに「辺境人」である心当たりは何個もある。それを脱却しようというのがよくある論じ方だけれども、この本ではそのままやっていこうやという提案をするのが面白い。
表音文字と表意文字の組み合わせで物事を理解する我々の特異性について語られる。ここはかなり面白く感じた。漢字は絵なんだよっていうロンの説得力がかなり強い。たしかに漢字はぱっと見で読める。すごい装置なんだなあと思った。漢字だけを用いる中国語では表意文字の純粋性が劣る、みたいなことが書いてあったけど本当かなあ。中国語に明るくはないけど、於とか做とかはおそらく助詞的に用いられているけど、なんとなく意味がわかるような気がするから表意文字としての純粋性の多寡には関係ないような気もするんだよなあ。中国語が外来語を漢字でその音のまま表記するってのは確かに日本語と違うけど。日本語でも漢訳できてない外来語は無数にあってカタカナで表してる。あんまり違いがわからん。
師を求める時の我々の態度の考え方も面白い。確かに何も知らないけど、師事してからだとさまざまなことが見えてくるし、そういうふうにして見えてくることを私たちは求めている節はある気がする。これを前駆的な知識といったふうに表現するのは面白い。
ある物語を述べる時に、その考えに至った自分史的な語り口ができるか否か。という部分はかなり重要な気がする。たしかに受け売りの意見だと交渉と譲歩はできない。自分の頭で考えろ、と言われた気がする。

よくわからんところも多かったから、また今度読み直さないといけないなあという気持ち。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「スケールの吟味」、「変化の仕方が変化しない」、「先行者の立場から他国を領導することが問題になると思考停止に陥る」、「人間が過剰に断定的になるのは、他人の意見を受け売りしているとき」、「自説を形成するに至った自己史的経緯を語れないとネゴシエーションできない」、「清水の舞台を飛び降りる覚悟の例外的な才能」、「弟子は師が教えたことのないことを学ぶことができる」、「未熟さの内に安住する傾向」、「学ぶ力とは先駆的に知る力」

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2023年01月07日

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