あらすじ
優秀な刑事ながらも組織に迎合しない性格から、上から疎まれつつ地道な捜査を続ける埼玉県警の何森稔(いずもりみのる)。翌年春の定年を控えたある日、ベトナム人技能実習生が会社の上司を刺して姿をくらました事件を担当することになる。実習生の行方はようとして掴めず、捜査は暗礁に乗り上げたが、何森は相棒の荒井みゆきとともに、被害者の同僚から重要な情報を聞き出し──。技能実習生の妊娠や非正規滞在外国人の仮放免、コロナ禍による失業と貧困化などを題材に、罪を犯さざるを得なかった女性たちを描いた全3編を収録。渋みのある刑事たちの活躍を描く、〈デフ・ヴォイス〉シリーズスピンオフ。/【目次】「逃女(とうじょ)」――ベトナム人技能実習生による傷害事件。何森は、女性の逃亡を手助けする組織の存在を知り……/「永遠(エターナル)」――ラブホテルでの殺人事件の重要参考人は、パパ活をしていた若い女性だった……/「小火(しょうか)」――公園トイレの放火事件に、容疑者として浮かび上がったのは高齢者ホームレスだったが……/あとがき
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Posted by ブクログ
デフ・ヴォイスシリーズのスピンオフですが、本作ではろう者や手話については書かれていません。純粋に特定の社会問題を題材としています。
リアリティがあるだけに、正直、すっきり万事解決!とはいかないので、もやもやしたりするのですが、フィクションの中に現代の社会問題がうまい具合に織り込まれていて、色々と考えさせられる作品だと思いました。何森刑事は定年を迎えるため、最後の事件とのことなので、読後は何だか寂しくなりました。
Posted by ブクログ
刑事何森シリーズ第2弾
実際に起きた社会問題が
基盤となっているので
とても考えさせられる
昔気質の何森刑事だけど
凝り固まってしまってる訳じゃなく
毎回
理解しようと
アップデートしようと
している姿勢がとてもいい
残念ながら
刑事としての何森は最後らしい…
でも
「間宮の当て」
が気になるので
今後また
彼のストーリーが読めるのを期待したい
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
今回は海外の日本在住者に関する事件に関して。
個人的には、今までの障害者に関する話よりは興味が少ない分この評価になってしまったのであって、話の展開自体は前と変わらない。
残念ながらこれでデフ・ヴォイスシリーズを読破したので、また自分に合う本を探す旅が始まる…。