あらすじ
ミツバチだって、ラットだって、カラスだって、みんな、あきらめることで、生き残っているんだ!
最新科学からあきらめる力の大切さを解き明かし、全米で注目の書が早くも邦訳で登場!
仕事、勉強、住まい、人間関係、結婚――。
これまで続けてきたことを続けるべきか、やめるべきか?科学的に正しい「やめどき」に「やめられた」人は誰よりも前向きに、人生を切り開ける。
生物は、種の保存のためにあえて積極的な退避行動をとるという。本書は経験豊富なジャーナリストが最新の神経科学や進化生物学の知見、著名アスリートなどの言説も踏まえて「やめること」の妥当性をわかりやすく説く。
生き物の生得的な行動特性を例に挙げながら、なにかを「やめた」人につきまとう「負け犬」「落伍者」「忍耐不足」「あきらめ」などのネガティブなイメージを根底から覆し、やめることの意味合いを塗り替えるような前向きな生き方を応援する提言があふれた一冊。
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Posted by ブクログ
本書の序盤と終盤はとても勉強になった。中盤は言葉遊びで言い方の問題なんじゃないかと言う感想を抱くことが多かった印象です。
序盤に書かれている"やめること"の文化的なステレオタイプや教育によってなされる倫理観により、辞めることを失敗とイコールで紐づける感慨については同意できた。だからこそ辞めることが大事だという主張もないように説得力があり面白いなぁと感じた。
だが、本書を読む進めていくと継続することもやめることも大事なことがわかってきた。
私の解釈では最終的には"科学的な思考"こそ最強だということなのだと理解した。
大枠の目標みたいなものは継続して良いものがあり、それは個人にとっての価値観や欲求のようなもので、手段の方は継続でなく辞めることも一つの選択肢として前に進むことが大事なのだと私は解釈した。
何にしても認知的柔軟性と合理性を持って感情を飼い慣らして受容し、自己認識を高めて、自分のしたいことに集中することが重要。
そしてそこに少しの倫理観を持って管理すると辞めることの使い方が上手くなるのだろうなぁと私は感じました。
何にせよやめる、保留する、停止するという選択肢も大事だなぁと改めて考えさせられました。