あらすじ
【新浪剛史氏(サントリーHD社長)推薦】「これからの経営に不可欠なのは、地球や社会との共生を図りながら利益を追求することである。本書はその道筋を明るく照らすものとなるだろう。」
ESG界の世界的権威、ジョージ・セラフェイム(ハーバード・ビジネススクール教授)が思いのすべてを注いだ、渾身の最新刊!
ビジネスを通して世界をより良くするための道は、我々すべてに開かれている。企業が社会にインパクトを与えるための戦術的方法とは。これからの投資家の役割とは――。
長年にわたって実施してきた最先端の研究をもとに、社会的変化を見据えた選択眼、自らの生活や勤める企業・組織でインパクトを起こすための行動指針を提示する。
「長年にわたり、「ソーシャルグッド(社会善)を意識した企業行動は業績悪化の兆候」とみなされてきた。ウォール街はネガティブな投資推奨をしており、学会はこうしたテーマを軽視し(将来を失わないために、そのテーマはあきらめろ、とまで言われた)、実業界は"実体がなくフワフワした問題"だと取り合っていなかった。
そもそも、善行は業績悪化の兆候という見方は正しいのか。"善行をしたことで経営陣が罰せられるような世界"で、我々はどのように生きていけばいいのだろう。むしろ、社会や環境に良い影響を及ぼす事業が、高く評価され利益を得られるよう、考えを変えるべきではないだろうか。
我々の過去十年間にわたる研究から、ESG課題を改善しているパーパス・ドリブンな企業の方が、競合企業に比べて年3%以上高いリターンをあげていることがわかった。コロナ感染拡大下、2020年3月の株式市場暴落を含む1カ月においても、競合より2%上回るリターンを達成した。こうした変化に伴い、「パーパスと利益は対立する」という従来の見方が揺るぎ始めている。」(本文より)
「私の教え子が今座っている席に私自身が座っていたのはそれほど昔のことではない。その頃の私は、この先の人生で何をするのだろう、どんな仕事に就くのだろうと考えていた。何か世界に役立つことができるのだろうか、と─。
世界にインパクトを与えるような企業を設立し、他人の生活にプラスの影響を及ぼすにはどうすればいいのかを知りたかった。自分が日々の大半を過ごすことになるであろう場所、自分がこの世界に生み出すであろうものについて、自分で選択できる力を持ちたかった。
誰もがそうした力を持ちたいと願う。自分の信じるものを守るための発言力を持ちたいと思う。自分は世の中に貢献できていると信じたいのだ。本書はまさにそのための本である。」(本文より)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ESG、サステナビリティ、、、
企業の責任が利益追求だけだった時代はもう終わった。潮目が変わった。
それはデータで裏付けできる。
著者はそういう。
なぜか何回もミルトン・フリードマンが引き合いに出される。
「企業の社会的責任は利潤を増やすこと」ということばとともに。
私はフリードマンが大好きなので、ん?と思う。
著者は必ずしもフリードマンを否定していない。
企業がESGに取り組むことで、利潤が減る、という見方は既に古く、
ESGへの取り組みのスピード、量によって、利潤に差が出る、
経営者はそこを失敗すれば馘にもなる、
と言っているのだ。
正直ほんまかいな?と思うところもある。
物言う株主は、そんないい人たちなのか?
地球思いなのか?
ディズニーランドの株を売れ、と京成電鉄に行っている株主は、
地球のことを考えていっているのか?
・・・もしかしたらそうなのかもしれない。
本業に投資して、サステナブルな鉄道事業、、、
どうしても懐疑的になってしまう。
あの合理的、というか、独善的なアメリカが、
そんな神さまみたいな判断ができるのか。
トランプ前大統領みたいな、地球温暖化などない!
と言っている金持ちも多いのではなかろうか。
しかししかし、確かに信じたい。
目の前のカネだけを追う人ばかりではないと。
未来の地球を美しい姿で自分の子孫に残したい、
そういう、ある意味本能に従う人たちが多数派であることを。
あれ?
パーパスが主役の本ではないのかな?
ESG、サステナビリティなどを前面に打ち出すのがその企業のパーパス、
ということなのかな。
読みこみきれていなかったかな、、、